入門編「50歳からの人生を楽しむ老後術」からどうぞ

妻から「ダブって買ってしまったので1冊あげる」と渡された書籍。


保坂隆(著)「50歳からの人生を楽しむ老後術」

この書籍の著者も「精神科医」です。仕事柄、いろんな患者を診てきた精神科医ゆえに書くことができるということでしょうか。その辺が単なる理想論や根性論を語る啓蒙本とは違う点です。

いくつになっても若さを感じる人の秘訣がここにある。心から満足できる人生がやってくるヒント満載。中高年世代のための生き方の処方箋。

目次

第1章 いくつになっても若さを感じる「老いを思いきり楽しむ」心得
第2章 人生がますます充実する「仕事・資格・趣味」を持つ
第3章 疲れない人間関係をつくる「人づき合い」のちょっとしたコツ
第4章 いらないものは一気に捨てる!心が乱れない「暮らし方」を知る
第5章 いつまでも元気な体をつくる!健康になる「食べ方」「体の動かし方」の秘訣
第6章 誰でも今からできる!もう「悩まない、怒らない」方法

ポイントになりそうな箇所を少しばかり抜粋してみます。

・楽しい老後とわびしい老後の差はますます開いている。生活条件や環境よりも、考え方、モノのとらえ方など、心の生活習慣の違い
 同じ環境でスタートしても気持ちの持ちようで状況が徐々に変わってしまう点は、やはり「ポジティブシンキング」の重要性を説いているのでしょうか。

・毎日を目いっぱい楽しんで生きようとする明るい姿勢を身につけるためには、五十代に入ったころから、そろそろ老いの日々に向けた精神的なシフトチェンジを図る必要がある
 会社の駐輪場で大型バイクに乗っている人に「大型バイクに乗ろうと考えているのなら50歳くらいまでに乗り始めた方がいい」と言われたことがあります。定年後の趣味は定年間際とか定年になってから始めるのは遅いようです。

・50歳は大人になってまだ半分
 20+30+30=80。なるほど、確かに50歳がターニングポイントです。

・ハッピーリタイアメント
 欧米的な考えですが、私もそうしたいものです。

・「不安だ、心配だ」と言っている人は、実は、不安に思ったり、心配しているだけで、実際に行動を起こしていないことが多い
 これはよく分かります。「そんなこと言っている暇があったらさっさとやれば」ですね。

・「のんびり」だけでは、気力を持ったり、張りを持てないのである
 「老後はのんびり過ごす」の“のんびり”は本当に何もしないことではない。本当に何もしない生活を送るとボケ老人になる。

・当たり前のことを「面白がる」クセをつける
 若さを保つ秘訣のひとつのようです。

・「生きがい症候群」という心の病気
 仕事一筋で生きてきた人が定年退職すると「何かしなければいけない」という強迫観念に駆られるしいです。現役時代でも、せっかくの休みなのに予定がないと「何かしなければ」とついつい考えてしまいますが、そういう人が定年になると毎日が「何かしなければ」になってしまいますね。大げさに考えずに、生活の中のちょっとしたことを“生きがい”にすれば良いようです。

・「一日一発見」が老化を止める
 日々の生活の中で受ける「刺激」が若さの秘訣のようです。

・日記の初めの一行に「今日もいい一日だった」と書き続けているうちに、ものの見方が前向きに変わっていく
 最初に「今日もいい一日だった」を書いてしまうと、物事の見方が変わり、その後に書く文章が「ポジティブシンキング」になるようです。難易度が高そうですが参考になります。

・「生きているだけで丸儲け」を人生哲学にしてしまえば、毎日が幸せ100%に感じられ、生き生きと生きていける
 ここまで行けば悟りの境地ですね。

・36とか100、四国霊場の八八か所のように、目標の数字がはっきり示されたものならば、飽きっぽい人も続けられ、続けているうちにどんどん面白くなってきて、自然に継続できる
 これはよく分かります。目標を作り過ぎるのはあまり良くないのですが、そのような生き方をしてきた人には目標があった方が楽しめます。クリアしたら新しい目標を立てるのも楽しみになります。

・若い世代はおごってもらってラッキーとなるかもしれないが、シニア世代はおごってもらうと、ちょっと気持ちが重くなる傾向のほうが強い
 これもなんとなく分かります。“貸し借り”って喉に刺さった小骨のようで何か嫌です。

最近あれこれと書籍を読みすぎていますが、この書籍も第3章までは「なるほど、なるほど」と頷くことばかりです。しかし、第4章からは「この手の話はもういいかな」という内容になっています。

「自分もそろそろ50歳だけど、たくさん本を読むのは面倒だから、だいたいでいいのでざっくりとまとめた本は無いのかな」という人には向いている内容です。

この本を読んでみて「もう少し勉強してみよう」と思えたら、Amazonが親切に教えてくれる「この商品を買った人はこんな商品も買っています」からいくつかピックアップしてみるといいかもしれません。



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