急がずにまずは「家づくりの教科書」で勉強

難しい書籍を読み続けるのは途中で投げ出す可能性が高いため、選択肢にもメリハリが必要です。

少し前に「次期趣味になるかもしれない」と思えた書籍をいくつか買いましたが、ほとんど放置状態にあります。

その中から、出張の時の移動時や待ち時間で気軽に読める書籍をピックアップ。


前田浩貴(著)「家づくりの教科書」

こんなマイホームがほしい!
人生の一大事、家づくりで後悔しないためにあなたに知ってほしいこと。

インターネットや雑誌では、住宅について取り上げたページも見かけるようになってきましたが、その多くは家づくりの工法や構造について説明してあります。これは業者主導のやり方です。

著者の会社IN THE HOMEでは、お施主さんの将来性や幸せを第一に考え、お客様と共に家を作っていくことを何よりも大切にしています。本当に住みたい家づくりを実現してほしい、そんな著者の思いがこもった本です。

この本を読めばきっと家族が明るく、楽しく幸せに暮らせる家づくりができます。

30年近く前に親父から「家を建て直すのでお前が考えろ」って突然に言わました。

「土地をどれくらい使うのか」「建坪はどのくらいなのか」という制約はあったものの、どのような間取りにするのか口出しされることはなかったため、あれこれと完全オリジナルな間取りを考えたものです。たしか「お前が考えろ」と言われてからのリミットが2か月間だったような。

私の図面を元に、設計と施工を地元の大工さんに依頼したのですが、こちらの要望通りに建てるために既製品が使えずに、かなり苦労したようです。

現在の住居は「親父が建てた家」という負い目はあるのですが、このまま何もせずに住み続ければ老後の貯蓄を食いつぶすことはありません。ところが、親父が亡くなり、少しばかり落ち着いてきたところで、妻から「建て替えないの?」と突然言われることになるとは。

棟梁からは「50年は大丈夫」と言われて建てた家ですので、まだまだ壊れそうもありません。柱が太いので、骨組みは残して、内装を少し綺麗にすればいいのかもしれませんが、「リフォーム」というものは意外にも高額になるものです。大掛かりにやると建て直すのと殆ど変りません。費用の差は建て直すと解体と処分の費用が余分にいるくらいでしょうか。それと、建て直し中の住まいをどうするのかという問題もあります。

ただ、どうせ費用を掛けるのなら建て直したいという気持ちはあります。大掛かりに「リフォーム」しても、「親父が建てた家」という事実が消えることがないからです。呪縛からの解放を求めるのなら住居もそうする必要があるような気がします。

ということで、「家づくり」の勉強も始めたわけですが、最初に読んだ書籍が「家づくりの教科書」で正解でした。優しく語りかけるような文章になっているため、すんなりと読み進めることができます。

土地が既にある場合の「家づくり」と言われると、ついつい間取りを考えてしまいますが、この書籍を読むと、それは間違いであることを思い知らされます。どのような生活をしたい、何をしたい、何を求める家なのかが重要であって、間取りはそれを実現するための構成のひとつにしか過ぎない。

間取りを先に決めてしまうと、それが制約になってしまうことも事実です。今住んでいる家も建ててから「ちょっと違ったかも」という点がいくつも出てきたため、自分が建てる家の時はもう少しじっくり考えることにします。



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