日本一周グランドフィナーレ「万感の思い 富良野と美瑛」

2014年7月23日、24日

北海道遠征第五弾の四日目と五日目は、日本一周達成後の大きなオプションとして富良野と美瑛の観光をメインにサイクリングを楽しみます。

北海道遠征の第一弾で「またここに来よう」と心に決めた富良野と美瑛ですが、単発で再訪するのではなく、できれば日本一周のルートに再び組み込みたい。そのためのルートを時間を掛けて検討した結果、Aルートのゴールを愛国駅にして、オプション扱いで層雲峡を経由して旭川空港へ、Bルートのゴールも愛国駅にして、オプション扱いで富良野と美瑛を経由して旭川空港へ向かうことにしました。

四日目のコース → 20140723帯広~富良野

五日目のコース → 20140724富良野~美瑛

日本一周を達成後の残り2日間は「日本一周グランドフィナーレ」として、気楽に楽しみます。

昨日までは晴天続きでしたが、雨の音で目覚めた遠征四日目。天気予報によると午後には雨が止むらしいので慌てる必要はなく、二度寝、三度寝。

7時30分過ぎに宿を出発。

本日の序盤のイベントは「狩勝ポッポの道」で、その情報収集のために新得駅前に立ち寄ります。


「火夫像や 雪の難所を 負ひし駅」の歌碑プレートがある駅前の火夫像。映画「鉄道員(ぽっぽや)」の作中にも登場しますが、この路線は雪深い山の中を走っています。


新得駅から1kmほどの北上すると、この蒸気機関車「D5195号」が現れ、ここが「狩勝ポッポの道」のスタート地点になっています。

昭和41年に廃線となった旧国鉄狩勝線跡を整備した散策路。新得山スキー場下のSL広場から旧新内(にいない)駅まで、その距離は約10kmにおよびます。途中にはレンガのアーチ橋や橋脚、信号所跡など鉄道遺産が残っているほか、終点に旧狩勝線インフォメーションセンターがあり、1978年まで東海道本線で活躍していたブルートレインの寝台車3両などが保存されています。
ぐうたび北海道


ということで「狩勝ポッポの道」を走りだしますが、泥濘(ぬかるみ)にタイヤがズルズルと空転して思うように進まず、途中でチェーンがリア側で外れて一苦労です。400mほど走ったところで一般道に出ることができたため、あえなくギブアップ。


一般道と並走しているため、ところどころで再びチャレンジしますが、奥へ行くほど状態は悪化しています。この先が気になったため、ブロンプトンを置いてしばらくハイキング。


スタート直後の小雨は1時間くらいで止んでいるため、そろそろ今回の遠征の最大の難関である「狩勝峠越え」に挑みます。


狩勝線の旧新内駅の跡地に立ち寄ってみます。


9600形蒸気機関車(59672)に連結されている国鉄特急寝台客車(20系)は、旧狩勝線ミュージアム(入場料 200円)になっているようです。残念ながら営業時間外。


林の中からガサガサと音がするため「まさかクマか!!」。エゾシカがこちらを見ていました。やれやれ。


狩勝峠の上りは長いです。さらに頂上に近づくにつれて霧に包まれてきます。この先はどうなってしまうのでしょうか。


10時20分、ようやく頂上に到着。既に汗だくの疲労困憊です。ここで早めの昼食タイムにしようかと売店を覗いてみても、まだ食事の準備が整っていません。


仕方なく大判焼きでエネルギー補給。

さて、ここからは待望の下り区間ですが、なんということか峠の反対側は雨の向かい風になっています。「うわっ、悲惨だ~悲惨だ~」とぶつぶつ言いながら下り続けます。


「ぽっぽやロケ地」と書かれた大きな看板。これだけ大きければ見落とす心配はありません。


今日と明日は観光がメインですから時間を掛けてじっくり見て回ります。ちなみにここは全て無料です。


「だるま食堂」と「キハ12 23」。


車内には「ぽっぽや」のロケ地マップとか


出演者たちのサイン色紙が飾られています。


建物そのものがロケセットのようです。


作中の「幌舞駅」ですが…


実は待合室もある現役の幾寅駅です。


駅の窓口がありますが、窓口業務が機能しているのか分かりません。駅舎は「鉄道員(ぽっぽや)南富良野町ロケーション記念展示コーナー」になっていて、自由に見学できます。


小道具やロケ地の写真


こちらにも作品の名場面やサイン色紙が飾られています。


撮影に使われた運賃表。


ホームから眺めてみれば現役の駅舎であることが分かります。鉄道の旅ならもっと感動が大きいのでしょうか。


道の駅「南ふらの」で昼食タイム。「上富良野ポークのオムハヤシ (920円)」をいただきました。美味いとは思いますが、直球の「ポーク丼」が良いかもしれません。


道の駅にもラベンダー畑があります。タイミング的にちょうど見ごろになっているため、富良野のラベンダー畑にも期待を持てます。


おまけの樹海峠を越えて富良野市に突入です。カントリーサインは、ふらのワインの葡萄。


ここからは『北の国から』ロケ地巡りです。


「2002遺言」の「純と結の家」


こんなのとか


こんなヘンテコな家(?)が展示されています。


外側はヘンテコでも生活できるような作りになっています。


建物の中はペンション風な作りです。


富良野の景色を見ながら2箇所目に移動。


「北の国から 89帰郷」の「五郎の石の家」


「最初の家」

台風の影響が少ない北海道だからこそ、この古い家が飛ばされずに残っているのかもしれません。


妙に気に入った風景です。富良野の何気無い風景も良いものです。


「北の国から 87初恋」で使われた家

3ヵ所とも一通り見学しましたが、ドラマを真剣に観ていたわけではないため、感動を覚えるということはありませんでした。


宿に入るにはまだ早いため「なかふらのラベンダー園」に立ち寄ってみます。


ラベンダー畑は「ラベンダーだけ」という場所が多いのですが、ここは彩鮮やかで眺めているだけでも楽しくなってきます。


ここならいろんな表現方法を試すことができるかもしれません。


なかふらのラベンダー園はラベンダー以外の花も絡めて撮ると楽しいですよ。


17時23分、宿に到着。日本一周ラストの宿の食事は、極めて普通の家庭料理でした。

距離 : 109.3km
平均スピード : 18.8km/h
高度上昇量 : 1277m
高度下降量 : 1231m
タイム : 07:37:18 ~ 17:23:36

観光 900
飲食 2,289
民宿 なかふらの山荘 ※2食付き 6,600

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ブロンプトンの遠征の時は、あれこれ欲張ったスケジュールを組んでしまうため、どうしても時間との闘いになりがちです。そこで、最終日の序盤のオプションをバッサリカットして“のんびり”することにしました。


7時35分、宿を出発。最終日も良い天気になりそうです。


昨年は少しだけ立ち寄ったラベンダー園「ファーム富田」ですが、今日はじっくりと散策します。富良野と美瑛は時間を忘れて過ごしたいものです。


絵的には蝶が良いのですが、「ラベンダーとトンボ」。


こういう光景を見ると独り旅が寂しくなってきます。


記念写真も撮っておきます。周りを見渡しても独り寂しいオッサンは私だけ。


ベストショットであり、一番のお気に入りです。

さて美瑛に向かいます。


かみふらの深山峠アートパークのところに空気入れが設置されています。今回の遠征の走行距離はあと僅かですから、空気圧を高める必要もありませんが、せっかくですから使ってみます。当然と言えば当然ですが、携帯ポンプより遥かに楽です。


十勝岳連峰を見ながらお花畑を散歩してみます。


振り返ると、なかなかの絵になる風景です。


峠のお花畑ではカカシのコンテスト実施中で、大賞は話題になった映画の姉妹です。


「かみふらの八景」ということは「お勧めの風景8箇所」があるはず。次回訪問時にはそれらをコンプリートしてみましょうか。


「四季彩の丘」で定番のラベンダーソフトクリームをいただきます。ここで同世代のバイクツーリングの人と旅の話で盛り上がり、あっというまに時間が過ぎていきます。


小さい子がいるファミリーなら、あれに乗って園内を巡回するのも楽しそうです。


ここでの撮影は難易度高いです。上手くイメージできません。


この構図だと隙間ばかり目立ちます。


かと言ってこれでは何を意図しているのかさっぱり分かりませんね。


昨年立ち寄らなかった「パノラマの道」を回ります。


時間を忘れてこの景色を眺めていたい。


美瑛の観光客は中国人が非常に多く、レンタサイクルの観光客の殆どが中国人です。


ラストグルメは新ご当地グルメ「美瑛カレーうどん」にしました。決してネタ系ではなく、とても美味しかったです。


ケンとメリーの木


この広大な「そば畑」は、なんと「越前そば」の直営農場です。


畑の中の1軒屋。畑仕事に使う道具の収納庫なのでしょうか。それにしてはオシャレです。


親子の木


刻々と別れの時刻が近づく。


名残惜しいけど、さらばです。


13時25分、旭川空港に到着。


達成感、充実感、感動を胸に、そして新たなる挑戦を抱きながら自宅に向かいます。

距離 : 59.0km
平均スピード : 20.3km/h
高度上昇量 : 578m
高度下降量 : 754m
タイム : 07:35:19 ~ 13:24:07

土産 3,947
飲食 1,817
旭川 – 名古屋 24,710
中部国際空港 – 東名上郷 1,440

お土産あれこれ


日本一周の「日本縦断Bルート編」もゴールしました。「ブロンプトンで日本一周」は、これにて完了です。

日本一周のルート

赤がAルート、青がBルートです。



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