チャレンジ・ザ・千人塚

今日は「チャリンコ倶楽部のヒルクライム編」として、超激坂で有名な「千人塚」に挑戦することにしました。ヒルクライムゲーム愛知県編の“ラスボス”に値するほどの激坂らしいので、どんな坂が待ち構えているのか…。

ブログなどに掲載されている写真を見ると、個人的には「キングオブ激坂」とか「激坂界の魔王」と命名したくなるほど、尋常ではない斜度のようです。


いつもの天神橋でメンバーと合流して、まずは香嵐渓を目指しましたが、GIOSアンティーコの場合はロードよりも巡航速度が2kmから3kmほど遅くなるため、とりあえず香嵐渓で再合流することにしました。坦々とマイペースで走り、自宅から1時間20分で到着。

さて、ここからは国道153号、県道19号、県道490号を走りますが、昨日から違和感があった右ひざの裏側の痛みのせいで、長々と続く緩い坂を上るのが非常にツライです。山間地ロング走行で「引き足オンリー」を多用した影響なのかもしれません。このままでは次回の「茶臼山高原道路」への出撃は微妙になってきました。


ここが千人塚への入り口です。ここに辿り着くまでの上り区間が予想以上に多くて、すでに疲れていますが、勇者の気分で魔王「千人塚」を立ち向かいます。自分への応援歌として「スレイヤーズ」を聴きながら坦々と上るのですが…

1曲目「Get along」の区間は今まで走ってきた激坂とそれほどの違いはなく「これならなんとかなりそう」と気楽に考えていましたが、2曲目「Give a reason」の区間になると魔王「千人塚」との本格的な闘いになります。そして3曲目「Breeze」の区間になると「なんじゃこりゃ~」「負けるもんか~」となりますが、4曲目「don’t be discouraged」の区間になると肉体的な限界に達します。

同行のメンバーは次々と魔王「千人塚」に倒され残された勇者独りが精神力だけで闘い続けますが…。ある時点から「もう二度とこんなところに来たくないから、絶対攻略してやる」と考え始めました。走り終わってから「ここを走るのは一回だけでいいや」と思ったことはありますが、走っている途中で「こんなところ二度と来るものか」と思えたのは初めてです。つまり、もし攻略できずに挫折した場合は、攻略できるまで通う必要があるため、攻略さえすれば来なくて良いのです。「ヒルクライムゲーム」ですから「上れたのか」「上れなかったのか」ただそれだけのことです。

激坂を遙かに越える超激坂では前荷重ダンシングが有効ですが、脚力よりは腕力が必要になります。踏み込むだけではペダルは下がりません。腕でハンドルを引き上げることでペダルが下がるのですが、すでに前荷重ダンシングを3回発動させ、片腕を交互に使うだけの余力はありません。終盤は両腕で引きながら上る蹴り出しシッティングで闘うのですが、踏み込む度にフロントが浮き上がります。

ウィリーしながら上ることになる激坂…。

そろそろ、精神的にも限界に近くなってきた時「don’t be discouraged」の歌詞「選んだこの道 たとえ荒れ果てていても さらにその先は めざしていた瞬間」を自分に言い聞かせながら「絶対あきらめない!」と心の中で叫ぶ。そして、ついに…


魔王「千人塚」との闘いに勝利。心身ともにボロボロになった勇者は静かに倒れるのであった…。激闘の18分33秒でした。(アベレージは7.7km/hで最大心拍数は193)

という感じで、長くなりましたが「スレイヤーズ」の曲に励まされてなんとか攻略したよというレポートでした。(精神的な闘いには音楽は有効だと分かった)


旭高原元気村に立ち寄って…


「甘だれ豚カツ定食 (800円)」をいただきました。以前は、激疲れになると食欲も無い状態でしたが、無茶をするのにも体が慣れてくると、胃腸も補給せざる得ないことに慣れてきて、激疲れ状態でもガツガツ食べることができるようになりました。


標高が何メートルなのか分かりませんが、風が冷たくて気持ちが良いです。


さて、復路は「千人塚」の超激坂を撮りながらのハイキングです。上りでウィリーするのですから、下りだとジャックナイフになっちゃいますよ。ミニベロだと前転する可能性大です。ロードなら前転することはないとしても、ブレーキ掛けても停まれないと思います。ということでハイキングです。


この景色が見えたら、もうすぐゴールです。


最後のコーナーを曲がり始めると、このような希望に満ちたゴールが見えるのです。


それでは魔王「千人塚」の凄さを連続写真でお届けします。(写真では伝わり辛いかもしれませんが)


直線区間はこのくらいの斜度です。通常ならこれで激坂ですが、ここでは筋力回復区間という、もう訳が分からないことになっています。


なぜならば、コーナーはこんなすごい状態だからです。


下からだと見上げる感じです。


こんなところを上り続けたのですが、「なんかすごいらしいよ」程度の知識でチャレンジして良かったです。下ってみて分かりますが、とても自転車で走るようなところではないです。写真を撮りながら「これは有り得んな」と何度も思いました。


大げさに撮っているわけではなく、こんな斜度が何度も現れるのです。「超激坂って言っても、せいぜい2箇所くらいでしょ」と思ってはいけません。


同行のメンバーが「デパートのエスカレーターみたい」と表現していたましたが、まあそんな感じの坂に見えます。コーナーを曲がった先があれですからね。


これが一番最初の超激坂コーナーです。この最初の超激坂区間に至るまでも通常の激坂です。序盤は蛇行走行で筋力を温存した方が良いかも。私はそうしました。


スタート直後はこのような「よくある峠道」なんですけどね。


ということで「千人塚を攻略したぞ~(二度と来るものか!)」ポーズ。この後はのんびり走り、香嵐渓で五平餅休憩。


最後に奥殿陣屋のバラ園に立ち寄りました。今日のGIOSアンティーコは激坂仕様です。重心をなるべく下げるため、サドルバッグを撤去して、ボトルも1本だけです。「千人塚」についてはビアンキのロードでは攻略できなかったと思います。“どこでも自転車”のGIOSアンティーコは激坂にも強い。


絶好の行楽日和になった今日は、奥殿陣屋のバラ園にも大勢の訪問客がいましたが、バラが不作だったのが少し寂しいです。

7時40分出発、15時30分帰宅。本日の走行距離は約101kmでした。(アベレージ20.5km/h散策含む)

追記.
超激坂仕様に改造したジオスアンティーコで千人塚に再挑戦しました。
Vol.17 ミニベロで激坂巡りin豊田市
結果としては“楽勝!”でした。



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