暴風雨のため中部300をDNS

雨中走行に関しては、過去のブロンプトンの遠征で経験済みですので、それなりの対策さえしておけば特に問題はありません。それはブルベも同様で「雨のブルベ」のために既に用意していたもの、追加で用意したもの、ギリギリになって用意したもの、それなりに金も掛かりました。

「ブルベ」といえども自転車遊びのひとつでしかないわけで、悪天候の中を走る場合にも「常識的な範囲で」という条件は付きます。どこまでが「常識的」なのかは人それぞれ基準が違うかもしれませんが、「安全に走ること」「誰にも迷惑を掛けないこと」を満たす必要があります。

ブロンプトンの遠征では強風どころか「暴風警報発令中」だったり、豪雨どころか「台風直撃」の中を走ったことがあります。自分の判断で走行ルート、スケジュールを決めることができるため、その時々の状況を判断して安全なサイクリングを続けることができるからです。

しかし、「決められたコースを時間内に完走すること」という絶対条件があるブルベでは、自己の判断でコースを変更することはNG、もちろん「ここでやーめた」となればDNFとなります。少なくとも私の場合は、ブルベというものはサイクリングではなく、SRの認定を取るためのゲームであると考えているため、ゴールできなくても良いからとりあえずスタートという適当なことはしません。そんな考えなら、普通にサイクリングを楽しめばいいのです。

ブロンプトンの遠征、峠巡り&ヒルクライム、ロングライド、ブルベ、さらに過去には鈴鹿エンデューロ。それぞれ異なる楽しさ&面白さを堪能したいため、ごちゃまぜにはしません。

ということで、確実に中部300の認定を取るための準備をして、当日を迎えるのを楽しみにしていたのですが。。。。

日に日に降水確率が高まっていき、なんということか。。。

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週末は猛烈低気圧で台風並みの暴風に(2013年4月4日)

4月4日の時点で、これはムリでしょという雰囲気。常識ある社会人なら素直に「DNS」を決断でしょうね。ニュース番組などでも頻繁に「台風並みに荒れる」と報じられています。それでも走るとか、無責任に「走れ」と言っている人はすでに病気なのかもしれません。

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嵐の備えはきょうのうちに(2013年4月5日)

奇跡的に低気圧がどこかに消えてしまうということはなく、さらに悪化の模様。

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シミュレーションから導き出したタイムスケジュールによれば、鯖街道を南下している途中から豪雨になり、京都市内に入る頃には台風並みの荒天の中を走ることになります。

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序盤は強風の追い風となるため、予定より早く京都に到着する可能性が高くなりますが、京都市内で暴風雨で足止め。18時過ぎまで雨が弱まるのを待ち、再スタートしても爆風の向かい風。つまり、雨と爆風の向かい風の中を残り約140kmも走ることになります。

「300km」の認定は名古屋300で既に取っているため、面白半分に無謀なことなどはせず「DNS」の連絡をメールにて完了。

追記.
18時30分頃、「DNS了解しました」とスタッフさんからメールあり。
19時30分頃、「暴風雨で危険な為順延とさせていただきます」とスタッフさんからメールあり。

スタッフさんも難しい判断だったかもしれませんが、岩村200の時と同様に「安全にブルベを楽しんでもらいたい」という配慮が伺えます。さらに、参加者に手作業でメール連絡するというのは非常に手間が掛かるものですが、丁寧な対応をしていただきありがとうございます。

追記.
近畿600や九州1000は台風でも開催されたという事例があるようで、「近畿600は台風でも開催されたのに、なぜ中部300は中止なのか?」と疑問に思う人がいるようですが、300に無くて600には有る「時間的な余裕」の違いを考慮した方がいいかと。

制限時間が「20時間」のブルベ300において、もともと悪天候でペースダウンするのに、さらに6時間も足止めを食らったらタイムアウトする可能性が非常に高くなります。どうしても時間内に完走したくて、暴風雨の中を走る人が出てくるかもしれません。自己責任とはいえ主催側としては危険な行為をさせるわけにはいかない。よって中止。

ブルベ600なら「40時間」も使えるため、300kmを16時間ペースで走ることができる人なら8時間の余裕があります。つまり暴風雨が収まるまで安全な場所で待機すればいいのです。

昨年のブロンプトンの遠征で台風直撃を食らいました。台風が来ることが分かっていましたが、そこで中止にすべきかどうかの判断基準は、初日と最終日にどのくらい影響されるかに尽きます。往復とも飛行機を使うため、初日なら行くことができない、最終日なら帰ってくることができないからです。遠征先に行ってしまえば現地で臨機応変にやりくりすればいいわけで、現地でどうにかするのも旅人としての能力でもあります。

台風直撃の日、台風の進路と通過時刻を随時チェックしながら、ブロンプトンで走りました。まさに台風に向かって走るルートを設定して行けるところまで行くという雰囲気。しかし、中途半端なところでギブアップはしたくないため、「最低限ここまでは」というスケジュールを組んで、結果的には、行きたかった場所に到着したころに暴風雨状態になり、走行不可能。予定通りに電車とバスを乗り継いで、翌日のスタート地点まで移動。宿に着くころには台風は通り過ぎ何事もなかったような天候。

結論、暴風雨が収まるまで待つ時間的な余裕があれば、台風だろうが極悪天候だろうが走ることは可能です。

追記.
中部300は日程が変更され開催されることになりました。

4月6日に開催予定でありました BRM406 鯖街道300km は 10月19日開催に延期いたします。コース及びスタート時刻(ウェーブスタート)は同じです。

予定通り全てが上手くいけば「SR認定ゲーム」が完了しているため、「鯖街道300km」は観光ブルベとして楽しめそうです。コースが観光向けに設定されているだけに「ただ走るだけ」というのはもったいない。



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