2003年2月23日

超望遠を疑似体験する

昨年11月の富士スピードウェイでの撮影以降、E-20の望遠側が不足していることに非常に不満を抱いている。「ファミリー向け一眼レフカメラセット」を手に入れた友人から「300mmだぞ」とちょっとばかし自慢されたのも、その不満理由の一つである。

それならばメーカー純正の3倍テレコンを買って「どうだ420mmだぞ!」と自慢したいところだが、これがなんと実売で約6万円もするビックリ価格製品である。もともと数が出ない製品だから価格も高くてとうぜんとなるのだろうが、それにしても高すぎ。3万円程度なら「買っちゃえ」となりますが、、、

6万円も払うのなら「望遠だけ」のために高倍率ズーム付きデジカメを買おうか検討してみても、候補はたったと2機種しかない。
・C-730 Ultra Zoom 320万画素で38mm~380mm
・DMC-FZ1 200万画素で35~420mm

E-20を買うときに悩んだ「レンズ交換式デジカメ」にしておけば望遠レンズを買えば済んだのだが、もしも無理をしてそれらを買ったら「レンズを揃える」という究極のカメラ地獄に落ちていただろう。あれからいろいろと月刊誌などで「レンズ交換式デジカメ」のことを調べたが「買い時」と思いつつもまだ発展途上にあるものだから、必ず不満は出てくると思われる。しかし、そんな高いものを無理して買っちゃうとそれこそ2度とデジカメを買うことができなくなる。オリンパスの新規格レンズ交換式デジカメの登場を待ってからもう一度考えればいいじゃんと物欲を抑えるのに必死である。

物欲を抑えつつも何かしなければ気が治まらない哀しい性ゆえ、1.85倍テレコンの再使用を検討することにした。

このテレコンがE-20にも使えることは以前から知っていたが、変換リングを買いなおす必要があることと「ケラレ」の問題のために使う決心がつかず今日に至る。

変換リングは2000円程度だから、なんとかなるとしても肝心の「ケラレ」をどうするか。

ここで、ふと思いつく。

「どうせ『ケラレ』で周辺が使えずトリミングしちゃうのなら、これってデジタルズームと同じ発想ができるジャン。」

ということで“超望遠”を実験してみました。


共通データ
2576×1920 RAW フルオート撮影
CAMEDIA Master で BMP形式に変換
Photoshop Elements で 2560×1920 にトリミング、各サイズへリサイズ後jpg60%圧縮
※焦点距離は35mmフィルム換算で表示



シャッタースピード 1/80 絞りF6.3
2560×1920 → 320×240 リサイズ
焦点距離 35mm 相当


シャッタースピード 1/80 絞りF6.3
2560×1920 → 320×240 リサイズ
焦点距離 140mm 相当


DCR-1850PROを装着
※プロテクタフィルターを付けた状態で装着
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
2560×1920 → 320×240 リサイズ
焦点距離 259mm 相当


2560×1920 → 2048×1536 トリミング
320万画素製品と同等(C-730 Ultra Zoomなど)
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
2048×1536 → 320×240 リサイズ
焦点距離 323mm 相当


2560×1920 → 1984×1488 トリミング
300万画素製品と同等(C-300ZOOMなど)
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
1984×1488 → 320×240 リサイズ
焦点距離 334mm 相当


2560×1920 → 1600×1200 トリミング
200万画素製品と同等(C-2Zoomなど)
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
1600×1200 → 320×240 リサイズ
焦点距離 414mm 相当


2560×1920 → 1280×960 トリミング
120万画素製品と同等(EXILIM EX-S2など)
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
1280×960 → 320×240 リサイズ
焦点距離 518mm 相当


2560×1920 → 640×480 トリミング
30万画素製品と同等(高画質携帯電話など)
シャッタースピード 1/200 絞りF3.6
640×480 → 320×240 リサイズ
焦点距離 1036mm 相当


私の経験から言えば、E-20の実力があれば大胆にトリミングしても十分プリントに耐えられます。

1280×960でL版サイズまで、1600×1200でハガキサイズまで十分いけます。そしてホームページの素材と割りきるのなら640×480でも大丈夫。

結論としては、E-20に1.85倍テレコンを装着することで
・ハガキサイズのプリントをターゲットとするのならば、焦点距離は約400mm
・L版サイズのプリントをターゲットとするのならば、焦点距離は約500mm
・ホームページの素材をターゲットとするのならば、焦点距離は約1000mm
の効果を得ることが可能です。