2008年8月17日

「APO 150-500mm」で野球撮影

お盆休み最終日は、T市の野球場で地元の高校の応援&撮影です。各高校とも新チーム体制で今リーグ戦に挑んでいますが、やはり強豪校は順調に仕上がっているようで順当な成績を残しているようです。強豪校は夏の甲子園予選から“経験”を積ませるために2年生を投入する余裕があるので、新チームになっても即戦力の選手が揃っているのも当然かもしれませんね。


本日の対戦カードは「豊田高専 vs 杜若」です。

さて、本日の撮影機材は「EOS 30D + APO 150-500mm」の一本勝負です。「高校野球撮影」のために購入したといえる「APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM」の実力を試すのが本日の目的であるためバックアップはありません。


9時、プレイボールですが、選手たちは7時30分にグランド入りしていたそうです。自宅が遠い選手が多いので朝一の試合は体調的に厳しそうです。(5時起床?)


まずはスタンド中段から実焦点150mm(換算240mm画角)で撮ってみると、このような風景写真になります。これはこれで雰囲気があって良いかも。


次に実焦点289mmです。通常の望遠ズームで撮ると、このくらいの大きさになるという事例です。


そして実焦点500mmです。これでは、ちょっと望遠すぎますね。


少し戻して実焦点403mmなら丁度良い感じに収まりますね。球場のスタンドからの撮影も少し場所を変えるだけで写真のバリエーションが増えますが、スタンド最上段から超望遠で撮るのは、俯瞰気味過ぎて案外面白くありません。プロのカメラマンみたいにグランドレベルの撮影が一番楽しいのでしょうが…


新チームのキャッチャーもバッティングが良いですね。

スタンド最前列でフェンスにへばり付いて撮影するのはチト辛い。スタンド最上段では俯瞰気味過ぎて面白くない(立ちっぱなしも辛いし)。ということでスタンド中段付近で座って撮るとなれば実焦点距離400mm(換算600~640mm画角)程度が一番丁度良いかも。


今リーグ戦ではテストを兼ねて日替わりで投手をやっていますが、できれば投手を春までに“3人”用意したいところです。(ダブルエースにリリーフ)


序盤から杜若の猛攻が続き…


次の塁へ、次の塁へと攻め続けます。

バックネット裏に移動。


バックネット裏からピッチングシーンを撮ると良い感じですね。(実焦点距離370mm)


良いピッチングをしているのですが、杜若の強力打線に打ち返されてしまう。(縦位置で撮ってみました。実焦点距離403mm)


二盗を阻止。


現時点の高専の実力として、守備に関しては一定のレベルには達していて安心できます。

超望遠域での内野守備の撮影は非常に難しいです。“決め打ち”以外で捕球の瞬間を撮れるカメラマンっているのでしょうか(実焦点距離403mmで撮影してトリミング)。撮ってみたいものですが…


ここからは、逆光になりますが一塁側からの撮影です。


新四番であり新キャプテンの活躍に期待。(800mm画角を活かす為に縦位置で撮影してみました)


再びバックネット裏ですが、今度は最前列です。ここでは撮りたいイメージは既に出来上がっています。


このように打者走者と一塁手を写すためにはここしかないという場所です。このひとつ前のカットでピッチングシーンを撮っていたため、シャッター速度1/1000秒を確保するためにISO400にしていました。その関係でこのシーンは絞りがF11になってしまい、ネットの映り込みが目立ちますね。(実焦点距離247mm)


実焦点距離402mmなら臨場感が出てきますね。


二盗シーンも撮りやすいのですが、欲張って一塁への牽制シーンも狙っていたため、二塁ベース上ではピントが外れてしまいました。AFの精度を上げるために「ONE SHOT」にしていたのが裏目に出ました。いつものように「AI FOCUS」にしておけば問題なかったかも。


今日は“いっきょに大量点”ではなかったのですが、相手の攻撃が止まることなく失点を重ね、6回コールドでした。内容的には9回まで持ちそうだったのに残念。守りはなんとかなりそうですが、攻撃力アップが当面の課題でしょうか。

さて、「APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM」の写りは価格相応ですが、便利に使えることは間違いありません。ただ、150mm始まりだとちょっと全景を撮りたいという時に不便かも。画角の点で換算800mmは面白いのですが、サッカーと野球撮影においては必須ではありません。実際に使ってみると実焦点400mm前後(600~640mm)が一番使う領域でした。ということで屋外のスポーツ撮影には「Canon EF 100-400mm F4.5-5.6L IS USM」がベストな選択かもしれませんが、今回あえてそれをパスしました。理由はただひとつ「設計が古い」です。そのレンズの新型が発売されたら即行で買うとして、それまでの繋ぎと割り切って「APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM」を使うことにします。

本日の撮影機材 : EOS 30D + APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM