2019年10月30日

王滝渓谷でα7IIIの「緑」を検証

「SONYのミラーレスは緑がね」という評価を良く見かけます。「E-M5 MarkII」と実際に対決させてみて私は「α7IIIは青が汚い」という印象を持ちました。昔から“オリンパスンブルー”と呼ばれている通り、オリンパス機で撮る青空は綺麗です。

α7IIIで撮った青空をRAW現像でなんとかならんものかと少しばかりいじくってみましたが、どうにもなりません。WBを調整しても赤みが残り、だからといってRGBをいじくるともっと変になります。

緑に関しては、クリエイティブスタイルを「風景」にするだけでかなり印象が変わります。いじった感じがしなくもないのですが、かなり濃厚な演出になるため、ぱっと見は綺麗な写真になります。

そこで、α7IIIの使い勝手の再確認を兼ねて緑がたくさんある地元の「王滝渓谷」を撮影ハイキングしました。

WBオート、ISOオート、クリエイティブスタイル「スタンダード」で撮ってきたものを、それっぽく良い感じになるようにRAW現像。

現像に使うアプリはSONYの「Imaging Edge」ですので簡単なことしかできません。

露出補正を“なし”または“-0.3”で撮った割には全般的に明るめに撮れていたため、RAW現像時にマイナス補正を掛けました。明暗差が少しでもある場合は、D-レンジオプティマイザーで暗部を持ち上げます。これだけでフルサイズらしく許容範囲が広いことが分かります。

JPEG撮って出しだと「なんじゃこりゃ。コンデジと大して変わらん」という印象だったものが「これならいけるかもしれん」と大きく変わります。要するに「RAW+JPEG」で撮った時のJPEGは使いものにならないということです。

以下、1時間30分ほど歩いた収穫物です。

撮影機材
・α7III
・TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD


リサイズしてしまうと分かりづらいですが、ガードレールの描写も良い感じです。


ここは「E-M5 MarkII」と対決させたいところですが、実は「E-M5 MarkII」のバッテリーを忘れてきて対決できませんでした。


ここはJPEGだと全くダメです。


ここも同様です。


ちっちゃな仁王像。


ここはJPEGだと「なんじゃこりゃ」と嘆きたく色味ですが、RAW現像でかなり良くなっています。


撮影時に-0.7補正しましたが、現像時にさらに-0.7補正させて、D-レンジオプティマイザーで暗部を持ちあげて雰囲気を演出。


頭の上で何かガサガサするので帽子を取ってみるとカマキリが落ちてきました。いつのまに。


ここの椿は1年中咲いているような気がします。この緑はとても良いです。


もともと赤み寄りになるα7IIIですので何もしなくても赤は濃厚になります。


手振れ補正に関してはオリンパス機が強いです。α7IIIだと油断すると手振れします。


明暗差が大きくてもフルサイズ機なら積極的に撮りたくなります。


「緑がダメ」はクリエイティブスタイルを「風景」にすれば何とかなります。しかし、人物の背景が緑の場合はどうすれば良いのか分かりません。