2020年6月4日

高倍率ズームコンデジ「COOLPIX A1000」は便利なのか

「COOLPIX A1000」には“クセ”で済まされない欠点がいろいろありますが、それは高倍率ズームコンデジゆえの宿命なのか気になるところです。

逆光に弱い点は「FinePix F550EXR」と同じ、斜光で変な紫が写りこむ点は「Panasonic DMC-LF1」と同じですが、AFのダメさは今まで買ってきたコンデジには見られない現象です。

1枚撮る度に待たされる時間の長さも尋常ではなく、連写で数枚撮ると、その後は故障したのかと感じるほど何もできない時間が長いです。

ピクセル等倍で見てはいけないほど全く解像していません。50%リサイズ後にギリギリ実用的なのかどうかというレベルです。

とにかく欠点を知り尽くしてから使わなければ、途中で投げ出したくなること間違いありません。

換算で24mm相当から840mm相当まで使える高倍率ズームなのに携帯するのに邪魔にならず、撮影地以外で持ち歩いていても不審者に思われないはず。だから多少の欠点は許されるのかどうか。

さて、換算70mm相当前後で「花」、換算840mm相当で「野鳥」を撮ってきましたが、「COOLPIX A1000」だけでどこまで撮れるのか試してみます。行き先は、緊急事態宣言が解除されたことでいつもの被写体を撮ることができるようになった「鞍ヶ池」です。

5月29日

全てRAW現像

もしかしたら紫陽花が咲いているかもしれないと予感がしたため、今回はメインの広い駐車場ではなく奥の小さい駐車場に停めます。しかし、残念ながら紫陽花は咲いていません。鞍ヶ池の紫陽花の見ごろは例年通りかもしれません。


野鳥たちの鳴き声があちこちで響き渡っています。いつもなら鳴き声がする方に少しでも近づくと野鳥たちはすぐに逃げてしまいます。ここで「COOLPIX A1000」の威力発揮。野鳥の動きを目で追って、野鳥がその場に少しでも留まりそうな気配があれば、「COOLPIX A1000」でロックオン。


野鳥に気づかれないように少しずつ少しずつ近づいて、ゆっくりゆっくりカメラを構えます。


条件さえ合えば「COOLPIX A1000」でもここまで綺麗に撮れるようです。ただし、連写攻撃すると使えなくなる時間が長いため、その間に野鳥が逃げないことを祈るばかりです。
大きい写真


ここは一発勝負でした。連写中に逃げられてしまいましたが、AFが間に合って良かったです。
大きい写真


さて、いつもの解像度チェックの場所ですが、ワイド端だと見るに無残なほど全く解像していません。


「ピクセル等倍切り出し」ではなく、テレ端(換算840mm相当)です。

「4608×3456」を50%リサイズで「2304×1728」ですので、さらに50%トリミングは厳しいです。


ということで、せっかくの高倍率ズームですからトリミングの必要が無いように撮りましょう。


RAW現像でなんとかできる点は大きなメリットです。この場面でJPEGオンリーでは撮るのを諦めた方が良いです。


換算24mm相当


換算85mm相当


換算840mm相当


可もなく不可もなく普通ですが、RAW現像をキッチリやれば綺麗な赤になるかもしれません。


いつもは小さく写るだけのワラビーですが、「COOLPIX A1000」ならここまでアップになります。しかし、なぜか逆光でなくても中央部分が紫色になっています。


ワオキツネザル


よくある「高倍率ズーム」の説明写真のようなシーンです。小さく写っている白い馬を狙ってズームイン。


ここまでアップになります。ただし、遠くの被写体を狙っても「とりあえず写る」というレベルです。


「COOLPIX A1000」は数メートル以内の被写体を大きく撮りたい場合に適した撮影機材かもしれません。