2020年6月5日

「ケンコー ミラーレンズ400mmF8NII」をα7IIIで試す

「コンパクト超望遠カメラ」になりそうだった「E-M1 MarkIII + ミラーレンズ400mmF8NII」は、やはりというか当然なのかレンズの解像度が全く足りていないため、「とりあえず換算800mm相当で撮っておきたい」という場合にしか使えません。「12-100mmF4 IS PRO」の一本勝負で撮影していた時に「ここで超望遠レンズがあればなぁ」という場合に備えて「ミラーレンズ400mmF8NII」も携帯するのは良いかもしれません。

もともとフルサイズ機を想定して作られているレンズですので、「α7III + ミラーレンズ400mmF8NII」の組み合わせを試してみます。

5月30日

撮影機材
・SONY ILCE-7M3 (α7 III)
・ケンコー ミラーレンズ 400mmF8NII(EFマウント)

RAW現像


場所はいつもの「鞍ヶ池」です。(この日は3組の機材をテストしました)

「E-M1 MarkIII + ミラーレンズ400mmF8NII」の場合は「ピクセル等倍で見るのは酷。見るだけ無駄」という結果でしたが、「α7III」と組み合わせるとなんとなく良さそうな雰囲気。


ピクセル等倍切り出し。

2万円弱で購入できる焦点距離400mmのレンズなのにこれだけ写るなら大バーゲン品ですね。今回は一脚を使っているため、拡大表示させてからMFでキッチリ合わせることができます。「ミラーレンズ400mmF8NII」を使うなら一脚は必須です。


自動水まき機の動きが面白いのでタイミングを合わせてカシャ。単に描写が甘い安物レンズとは違って、何となく雰囲気がある写りをします。


放水シーンを撮るとあちこちにバブルリングが発生するので面白いです。


前ボケもバブルリングになるので、「これを撮るとどうなるんだろう」という楽しさがあります。


ここは「背景のバラがバブルリングになるはず」という想像のもと、狙ってみました。このレンズを使うなら想像力が必要かもしれません。


もちろん400mmのレンズですので、ちょっとした野鳥撮影にも使えます。※50%トリミング


ただしMFで合わせやすいというわけではないので、慎重に合わせている間に野鳥が動くので、シャッターチャンスには弱いです。※50%トリミング


ピントリングを少し回すだけで、ピント位置が大きく変わるので、じりじりと微妙な調整が必要なため、ちょこちょこ動く被写体を捉えるのは困難です。※50%トリミング


「ツバメの巣にピントを合わせておいて、ツバメが戻ってくるのを待つ」というケースならなんとかなります。※50%トリミング


かなり遠い場所にいる白い馬を撮ってみましたが、しっかり写っています。


ピクセル等倍切り出し。僅か2万円弱で買うことができる400mmのレンズとは思えないほどの写りをします。


少し離れた場所にいる木曽馬も400mmで撮ればドアップになります。


いつもは小さくしか撮れないワラビーもこの大きさ。撮っている時は理由が分からず、何度も何度も撮り直しても結果が同じでしたが、全体的に霞んでいる理由は次の写真で分かります。


実はフェンスの隙間から狙っていてもそのフェンスが完全にボケることで広がってしまうのです。レンズとフェンスの間に距離があると、このワオキツネザルの写真のようにフェンスがあることが分かりますが、フェンスが少しでも近いと完全にボケます。


キレッキレッのレンズばかり使っていると妙に懐かしさを感じる柔らかい写り。


逆光の遠景ですが、頑丈なフードがしっかり機能しているようです。


明暗差が大きい場面で最短撮影距離に近いとフワフワ度が強調されるようです。どこにもピントがきていないように見えますが、シベに合っています。


「このレンズでこんな写真が撮れるのか」と感心した一枚です。


ピクセル等倍切り出し。


トコトコ歩く野鳥には「ちょっとで良いので止まって」と祈りながらピントを合わせます。※50%トリミング

「条件さえ合えば」という但し書きがつくかもしれませんが、「ミラーレンズ400mmF8NII」は「α7III」と組み合わせるのなら結構使えるレンズです。