2008年11月16日

GX200初撮り「トヨタ博物館」

今シーズンは屋外撮影が殆どですが、雨が降った時の切り札として計画しておいた撮影場所がいくつかあります。その中のひとつが「トヨタ博物館」です。屋内展示物相手なら広角に強い「GX200」の試し撮りにちょうど良いこともあり、雨が降る中、出かけてきました。

トヨタ初の乗用車「トヨタAA型」。

「創造限りなく」
うーん、重みがある言葉ですね。


ド ディオン ブートン 1 3/4HP(1898 フランス)
自転車を改造した3輪乗用車。
タイヤはリヤカーみたいにゴツイですが、モノとして面白みを感じます。


ベイカー エレクトリック(1902 アメリカ)
1馬力のモーターで時速40kmの走行が可能で、充電1回で約80kmの走行距離。100年以上前に既に実用的な電気自動車があった何て驚きですが、電気自動車には歴史的背景がいろいろあるようです。(ここでは触れませんが)


ホンダドリーム号(1957 日本 当時の価格で16万9000円)
これは月光仮面のバイクです。


スバル360(1958 日本 当時の価格で42万5000円)
空冷2サイクル直列2気筒356cc 16馬力 最高速度83km/h
まさに“可愛い”車ですね。今となってはインテリアとして余生を送るスバル360が多いですが、ぜひ実走させて欲しい愛くるしい車です。外見はスバル360だけど中身は最新パーツで固められた車が欲しいです。

今日は雨だから観客は少ないだろうと思っていましたが、企画展「団塊世代のブームとクルマ」が目当てなのか、開場時刻から途切れることなく観客がやってきました。


手前の車は愛しき大衆車「カローラ」です。うちの親も乗っていました。


ホンダシティカブリオレ(1986 当時の価格で138万円)
この時代の車はまさにリアルタイムです。個人的にはHONDAが一番輝いていた時代だと思っています。(SONYもですが)


1970年代のスーパーカーは子供ながらワクワクしたもので、まさに“夢の車”たちです。

ここからは世界的にも貴重なクラッシックカー展示コーナーです。


「量産・大衆化の実現からモータリゼーションの進展へ(1910~1920年代)」
「ファッション化から自動車技術完成へ(1930年代)」
「速さと力にロマンを競った車(1900~1930年代)」
の順に並んでいますが、どれも歴史の重みを感じる迫力と貫禄があります。


モーリス オックスフォード(1913 イギリス)


アルファロメオ 6C 1750 グランスポルト(1930 イタリア)
スーパーチャージャー付き6気筒DOHC1752cc


MG ミジェット タイプTA(1937 イギリス)
大衆スポーツカーだそうです。
これは欲しいなぁと素直に思った。


後姿も良いねぇ、実に良い。

ここからは日本車の展示コーナーになります。


トヨタAB型フェートン(1936 日本)
AA型のオープンタイプで軍隊の指揮官用に使用されたとのこと。


昔のエンブレム。


マツダ R360クーペKRBB型(1961 日本)
まるで水陸両用車のようなデザインですね。先進性があるデザインだったのかも。


フジキャビン 5A型(1955 日本)
宇宙からやってきたのかと思えるデザイン。

ここからはライバル車コーナーです。


トヨペット クラウン RS-L型(1958)
ニッサン セドリック 30型(1960)


トヨペット コロナ PT20型(1960)
ダットサン ブルーバード P312型(1963)

ここからは走り車コーナーです。

手前はニッサンシルビアCSP311型(1966)


三菱 コルト ギャラン GTO-MR A53C型(1971)


いすづ 117クーペ PA90型(1970)


ダットサンフェアレディSP310型
ホンダ S500 AS280型

コンパクトオープンカーは見た目も軽快そう。

トヨタ2000GT MF10型(1968)



もうこれは芸術品ですね。特に後ろ斜めからのラインは美しい…

トヨタ スポーツ800 UP15型(1965)




通称“ヨタハチ”は現在でも全国のオーナーズクラブの皆さんが大切に乗っている車ですね。

他にも大量に撮ってきましたが車の写真はここまでにしておきます。

屋内展示物の撮影には「GX200」が大いに役に立ちそうです。ステップズームを有効にして24mm、28mm、35mm、50mm、72mmの画角固定で撮ることができるのが便利です。ズームレンズでもズームに頼らない撮り方といったら変ですが、「基本は35mmだけどここは28mmで」という具合に構図を考えながら撮ることができます。24mmと35mmでは意図する撮り方は結構違うものだと改めて感じた初撮りでした。

気になった点としてはWBオートでは“赤”を上手く表現してくれません。赤系統の車を撮る場合はWBをカスタム設定する必要がありましたが、グレーカードを持っていかなかったため車の説明用看板(?)で合わせましたがイマイチでした。

展示物を撮る場合は「電子式の水準器」は意外にも便利な機能です。今まではそんなもの要らないよと思っていましたが、使ってみるとこれほど便利なものはありませんね。

今回は終始「VF-1(EVF)」を使って撮りましたが、四十過ぎのカメラマンには必須アイテムになってくると思います。誰しも本当は認めたく無いハズ「液晶モニターでの撮影はキツイ」と…(近視の人ならメガネを外せばいいんだけどね)

カメラメーカーさん、シニア世代にデジカメを売り込むのなら光学式でもEVF式でも良いけどファインダーを必須ですよ。遠近両用眼鏡なんて歪むので、もともと写真をやっている人には向いていないと思います。「遠近両用を掛ければいいじゃん」という言い分は通用しませんよ。

大きい写真を掲載しました。
トヨタ7(1969年)

絞りf2.9 シャッター速度1/30秒 ISO感度100 換算35mm画角
プリンス R380-I(1966年)

絞りf2.9 シャッター速度1/11秒 ISO感度154 換算35mm画角
ダットサン フェアレディ SP310型(1963年)

絞りf2.5 シャッター速度1/30秒 ISO感度114 換算24mm画角

さて話を「トヨタ博物館」に戻して…


別館では懐かしの昭和を数多くの展示物で再現しています。


クラッシックカメラ好きならこのコーナーから目を話せないかも。


団塊世代には「何もかも皆懐かしい」でしょうね。客層の半分がその世代、1/4が外国人客、そして残りがファミリーでした。


ミュージアムレストランで期間限定のランチを食べました。なかなかの美味でしたよ。


ギャラリーコーナーで妙に気に入った作家さんのイラストを、ミュージアムショップで販売していたので土産代わりに購入しました。

本日の撮影機材 : RICOH GX200