東北遠征ファイナルになるであろう今回の遠征のメインイベントをどこにするか。この時期だからこそ見ることができる風景があります。それは「雪の回廊」です。2013年4月の「天空の磐梯吾妻スカイラインは絶景の連続」で見た景色があまりにも素晴らしく、この先も忘れることがないほど強く印象に残っています。
今回の遠征先の観光ガイドを調べてみると、「八幡平アスピーテライン」でも冬季通行止めが解除された直後に「雪の回廊」を見ることができるらしく、都合が良いことに遠征に行く期間と合致します。そこで今回の遠征のメインイベントは「八幡平アスピーテライン」に決めたわけですが、そのことで前後のルート設定や宿の確保に四苦八苦したわけです。
・花巻空港~横手 103.8km(514m/550m)
・横手~八幡平 135.6km(2290m/1763m)
・八幡平~盛岡 129.3km(1516m/1999m)
・盛岡~小本 133.7km(1344m/1418m)
・小本~八戸 132.6km(1454m/1447m)
・苫小牧~北広島 79.8km(388m/378m)
合計 714.8km(7506m/7555m)
遠征三日目
宿の朝食は和食ですが、納豆を食べられない私としては1品足りないようなもので、少し補給が足りないかもしれません。7時35分、宿を出発。
今回の東北遠征のメインイベントである「八幡平」へ向かいます。雪の回廊は楽しみですが、頂上付近の散策、日本百名道に選ばれている「八幡平アスピーテライン」からの景色に期待が高まります。
昨日に引き続き雪景色の中を走っていますが、晴天ですから「良い景色」になりますね。
「これぞ絶景サイクリング!」といっても半分くらい押し歩きです。昨日の影響なのか、すでに右の膝に痛みが発症していて、立ち漕ぎができません。
標高が高まるにつれて「雪の回廊」ぽくなってきます。ますます期待が高まりますが、下ってきた観光客のドライバーから予想だにしなかった嫌な一言「この先、通行止めだよ」。「とりあえず行けるところまでいってみます」と私は返事。
うわっ、完全通行止めになっている。これでは自転車も通行不可です。「八幡平アスピートラインが通行止め」という今回の遠征の計画を根本から覆させられる衝撃的な展開。まさか昨日の雨の影響だろうか。。。冬季通行止めが解除されているのは間違いありません。
ここから湯煙が見えます。露天風呂でもあるのでしょうか。とりあえず温かい缶コーヒーを飲みながら気持ちを落ち着かせます。来た道を下って、さらに田沢湖まで戻り、そして盛岡へ向かうのが良いだろうけど、当たり前すぎて面白みに欠けます。
ゆっくり下りながら考えます。岩手県側に下ることはできませんでしたが、秋田県側で雪の回廊ぽいものは見れたので、これはこれで良しとしますか。しかし、ルート的に「来年か再来年に再訪」というわけにもいかないため、「八幡平アスピートラインの雪の回廊」とは縁が無かったと諦めることになりそうです。
田沢湖から盛岡へ向かうのは芸がないので、北側の迂回ルートを走ることにしました。雪景色の八幡平でしたが、そこから少し下るだけで桜が満開です。雪国を走ると、1時間程度で冬から春へ季節が変わったような感覚になります。
走り続けるのは疲れるため、「湯瀬渓谷」で散策タイム。
天狗橋。
もう少し景色が開けていると良いのですが、ちょっと残念。八幡平駅から湯瀬温泉駅までハイキングして、1駅分だけ列車に乗って戻るのが良いのかもしれませんが、所要時間がどのくらい掛かるのか分からないため、15分ほどで離脱。
岩手県に再突入。通常ならば県境で上りが終わるのですが、なぜかここから本格的な上りになっています。
峠にあるのは「貝梨峠分水嶺公園」。他の場所にある「分水嶺」と同様に結構きつかったです。やれやれこれで上りは終わり。さてと石川啄木の故郷を目的地に設定してルート検索。。。
ソニーのナビは、隣に平坦基調の国道があるのに、いかにも山に向かっている「七時雨カルデラライン」を推奨してくれます。
写真では平坦に見えますが、勾配10%の上りがひたすら続いています。
ぱっと開けるとそこが「田代平高原」。ようやく上りが終わりました。
「北上川 北限の湧泉」なんか気になったので覗きに行きましたが、とても水を汲めるような状態ではなかったです。
緩やかな下りがひたすら続きます。朝から全く補給ポイントがなく、そろそろ腹ペコが限界。
日帰り温泉に隣接されている食事処で「塩ラーメン+おにぎり2個 (計690円)」をいただきます。
食事処のおばちゃん曰く「ようやく桜が咲いた」とのこと。
たしかにまだ蕾もあるので八分咲きでしょうか。
目の前に「岩手山」がドーン! しばらくの間、この景色を見ながら走ることになります。
啄木が通った道。
サイクル野郎に出てくる石川啄木の故郷「渋民」。田沢湖から盛岡に向かってしまうと、渋民には立ち寄れないため、なんとなく北側の迂回路を選択した理由は「渋民」に立ち寄るためです。「どうしても」というわけではありませんが、「どうせなら」で立ち寄る場所は結構多いです。
旧渋民尋常小学校。
啄木が渋民尋常小学校の代用教員時代に借りていた旧斉藤家。
桜の名所百選の「高松の池」。ここに至る道で桜を見ることができていたため、桜の名所で満開の桜を楽しめると期待していましたが、残念ながら完全に散っていました。すでに葉桜状態。代わりに桃の花が満開です。写真は「源平花桃」とう品種のようです。
16時55分、宿に到着。さっそくグルメを求めて駅前探索。
さて、盛岡三大麺の一つ「盛岡じゃじゃ麺」とはいかなる味わいなのか。ところで「盛岡じゃじゃ麺」は大人気なのでしょうか。どこのお店も大混雑です。
デフォルト扱いのオプションの「チータンタン」。「盛岡じゃじゃ麺」の麺を食べ終わったら、生卵を入れて茹で汁を注いでかき混ぜて塩コショウで味を整いたものです。常連さんはセルフですが、一見さんは麺を食べ終わったら店員さんを呼んで調理してもらいます。