宮沢賢治の故郷と北上市の桜と鬼「花巻空港~横手」

2014年5月2日

だらだらと続けるのが嫌いな性分のため、ブロンプントで始めた「日本一周」に関しては「50歳までに達成させる」と決めましたが、大雑把にゴールまでのルートを検討したところ「50歳まで」が微妙になってきました。そこで、昨シーズンは少し無理して計13回の遠征を組み込み、1年中どこかに出かけているような雰囲気になっていましたが、「日本一周」のゴールが見えてきました。

昨年11月の九州遠征で日本一周のAルートとBルートの南側は繋がっています。北側をどのように繋げるのか、年末年始、そして春先まで随分悩みましたが、数多くのオプションを含めて計3回の遠征で完結します。

北海道の網走女満別空港からAルートを進め、岩手の花巻空港からBルートを進め、北海道のどこかで結合させると「日本一周達成」となります。「どこか」がどこなのかはお楽しみ。

まずは昨年11月の東北遠征の続きで花巻空港から北海道を目指しますが、単純に盛岡を経由して八戸に向かうルートならば2日あれば余裕です。しかし、そのルートを走るのならば季節に拘る必要はなく、立ち寄りポイントがあまりにも少なく面白みに欠けます。いちばん心に引っかかるのは「震災の地を避けたルート設定」であるように思える点です。

いちおう「東北遠征ファイナル」になるであろう今回の遠征のルート設定には非常に悩みました。東北地方の場合は「やり直し」を思いつきで実行できそうもないため、「行ってみたい」と思ったところをできるだけ多く組み込むことにしましたが、「体力勝負」になってしまうとは予想外でした。

花巻空港~横手 103.8km(514m/550m)
横手~八幡平 135.6km(2290m/1763m)
八幡平~盛岡 129.3km(1516m/1999m)
盛岡~小本 133.7km(1344m/1418m)
小本~八戸 132.6km(1454m/1447m)
苫小牧~北広島 79.8km(388m/378m)

合計 714.8km(7506m/7555m)

遠征初日

飛行機を使った旅の場合、もっとも重要なポイントは当たり前ですが「往路の飛行機に乗ること」です。今回の遠征では「名古屋小牧 07:20発 → いわて花巻 08:30着」に乗る必要があるため、名鉄電車の始発、空港バスの始発に乗って空港着が6時40分という“綱渡り”状態となります。どこかで少しでも何かしらのトラブルが発生するとリカバリーできません。「上手くいきますように」と祈るしかありません。


朝からハラハラドキドキでしたが、最初の関門を突破して岩手県へ向かいます。


8時35分、いわて花巻空港に到着。いわて花巻空港のイメージキャラクター「はなっぴー」がお出迎え。という雰囲気ですが、到着ゲートのこの位置では気が付かずに素通りする人が大多数かと思います。


8時55分、いわて花巻空港をスタート。写真では厚い雲に覆われているような雰囲気がしますが、影を見ると分かりますが日がさしています。今日は空港から南下するため天気の心配は無さそうです。


一つ目の立ち寄りポイントは桜の名所「花巻温泉」。桜は散ってしまいましたが雰囲気は楽しめます。


以前は有料だったようですが無料開放されているバラ園を覗いてみました。紫のバラが綺麗ですね。


前回は“雨”だったため立ち寄らなかった「イギリス海岸」。

「イギリス海岸」は、国指定名勝「イーハトーブの風景地」の一つです。 北上川と支流猿ヶ石川の合流点から南にかけての北上川西岸に、イギリスのドーバー海峡に面した白亜の海岸を連想させる泥岩層が露出することにちなみ、宮沢賢治が「イギリス海岸」と名付けました。
花巻の文化財 国指定:イーハトーブの風景地 イギリス海岸

珍しい光景とご対面。。。


とても残念ですが、水量が多すぎて普通の川になっています。


宮沢賢治が暮らしていた高台に立つ「雨ニモマケズ」詩碑。文字は高村光太郎によるものだそうです。


いたずら書きではありません。「下ノ 畑ニ 居リマス 賢治」は、花巻農学校の教師をやめて農作業を始めた賢治の元に訪れる人たちに居場所を教えていたのですが、どうやら「家の下の畑」ではなく「下ノ畑」という場所のようです。


少し早いですが昼食タイムにします。「味噌家がんこ亭」の店長の趣味なのかちょっと面白い店内。


「岩手酒粕味噌ラーメン(大盛り) 750円」をいただきます。


北上の桜の名所「北上展勝地」。桜が散ってしまっても大勢の観光客が来ています。1週間早く訪れていたら満開の桜並木を楽しめたかもしれませんが、観光客で大混雑でしょうか。


さくらまつりの期間中はSLを間近で見ることができます。


遊覧船に乗って花見というのも良さそうですね。左に写っている船は江戸時代に使われていた「ひらた舟」の復元品です。


今日は時間に余裕があるため「鬼の館」に立ち寄ることにしました。展示室の入口で出迎えてくれるのは鬼太郎ファミリー。なぜ鬼太郎なのでしょうか。

謎説きはこちらを参照
岩手県北上市 きたかみ魅力辞典 北上市立鬼の館


鬼まつりマップ。日本各地に個性豊かな鬼祭りがあるようです。


ここまでリアルだと怖さを感じます。


北上市の教育委員会が作った「鬼の館」は、鬼に関することを真剣に取り扱っている博物館です。


さて、岩手県とはいったんお別れして秋田県へ向かいますが、当然の如く「峠越え」となります。


湯田ダム

ダムカードコレクターではありませんが、なんとなく立ち寄ったダムで記念品としていただいています。(※結局、無くしてしまうのですが)


森は水没しても木は成長を続ける。そんな感じでしょうか。


山間地に入るとまだ桜を楽しむことができます。ここは列車が通れば間違いなく絵になる風景ですが、残念ながら3時間に1本の列車を待つ時間はありません。


妙に空気がひんやりすると思ったら道路脇に雪があります。まだ標高は300mにも達していないのに雪を見ることになるとは。。。


なんじゃこりゃ!? 国道107号線沿い謎の巨大なわら人形が現る。なぜかお賽銭箱まで設置されています。


16時ごろ、秋田県に突入。ここから宿まで約15kmも下り続けます。


そして、16時35分ごろに宿に到着。


いつもは缶チューハイですが、今回の遠征では秋田の日本酒で乾杯。



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