指揮官不在

定時の時刻も過ぎ「そろそろ帰ろうかな。でも業者へメールしておかなくちゃ。」とやっていたら、なにやら部屋の片隅でコソコソ話が聞こえる。それを無視して業者からのメールの返事を書いていたら、だんだんとコソコソ話が大声に変わってきた。思わず同僚に「もしかしたら帰れない雰囲気?」ってメールするが返事無し。

次にバタバタと人の出入りが激しくなる。

これってもしかしたら‥

やっぱり‥

誰かさんの大チョンボでトラブル発生。

社内に残っている間接部門のメンバーに対し大集合命令発動。

やれやれ‥

素人が寄せ集まっても役に立たないよな~と私は同僚にブツブツ話し掛けるが、同僚も困惑した表情。

さて大集合された十数名は、何をしたらいいのか「?」状態。おーい、指揮官はいないのか~。

「小隊長殿私は何をすればいいのでしょうか!」みたいな雰囲気で作業を手伝うが、わけわかんねーよ。

ここでこの会社の弱点が暴露されてしまう。「指揮官不在」なのである。もうあっちこっちで適当に始めちゃって大騒ぎ。ちょっとだけ知識がある人が数名の小隊を作ってあーだこーだとやっているが、もうめちゃめちゃ。バラバラに活動してなんとなくトラブルが収まったかのように見えるが2次災害、3次災害が起きるような状態である。「素人が勝手にやったら問題起きる」と私が心配していると、「これはこうじゃないんだよ~(泣)」と別の小隊長の悲惨な叫び。

なんとなく終わりかけの雰囲気になっても「解散」の号令が無いので、みんな手持ちぶたさ。今からやることは素人が対応したことによる2次災害、3次災害の防止のための作業である。この件に関して詳しい人しかできない作業である。

一番の古株の小隊長が中隊長に昇格して「あとはやっておく」と「解散宣言」をして、今夜のお開きとなった。

指揮官が小隊長へ適切に指示を出し、小隊長は兵隊(素人の私たち)に作業手順を説明し作業させる。そして逐次進捗状況を小隊長が指揮官へ報告し、指揮官は常に全体を把握し問題点があればすぐに指示を出す。

というようなことができる会社だったら、いいのにね。


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