居酒屋で愚痴るおじさんたちにお勧め「税のタブー」


税のタブー / 三木 義一

タブー視されている問題を、税制の基本に立ち返って考える!
宗教法人は、なぜ非課税なのか?
暴力団には、課税できるのか?
政治家は、どうやって税を逃れている?
身近な話では、
社長が従業員を慰労した費用が交際費となる矛盾。
ゴルフ代は必要経費だが、ベビーシッターでは認められない!
国外へ逃げる IT グローバル企業への課税は、なぜ進まない?
まかり通る不公平税制の真因を、税の成り立ちから解き明かす!

第1章 宗教法人
第2章 政治団体と税
第3章 暴力団に課税できるか?
第4章 必要経費を考える
第5章 交際費課税はそろそろやめよう
第6章 印紙税はいらない!
第7章 固定資産税はミスだらけ
第8章 酒の販売と免許
第9章 特別措置は必要か?
第10章 源泉徴収・年末調整
最終章 国境

年末になると居酒屋などで「サラリーマンだけキッチリ税金を取られるので不公平だ」と愚痴るおじさんたちへの回答ともいえる不公平さのお話です。いっきに読むには疲れるので、各章ごとに時間をおいて読んでも良いです。

サラリーマンに直接関係する話は「必要経費」「固定資産税」「源泉徴収・年末調整」です。長年かけて頭が良い人たちが考え抜いた仕組みですので、ど素人たちがあれこれ口出しするのは藪蛇であることが分かります。「確定申告すらやっていない人が何を言うのか」に尽きます。

「宗教法人」に関してはこの章を読むことで通説が誤解であることが分かります。

「政治団体と税」こそが闇のお話です。決める権限を持っている人たち自身が高額な税金を払うような仕組みにしようなどと考えるわけありません。

「暴力団に課税できるか?」は例え話に置き換えて説明されているので分かりやすくもあり踏み込むことが難しいことも分かります。

「交際費課税」は「えっそうなの」と会社の経理担当者しか分からないようなかなり複雑なお話です。

「印紙税」は今の時代に必要なのか考えさせられます。

「酒の販売と免許」は既得権の話で、それが選挙に利用されているからややこしい。

「特別措置は必要か」は八歩美人的なお話。

「国境」は今の時代の一番問題になっている事柄。

難しいことを扱っていますが、難しいことを考えたくない人向けに解説しているので、「サラリーマンだけキッチリ税金を取られるので不公平だ」と愚痴るおじさんたちは必読です。



関連エントリー