「潮騒」の舞台を歩く

三島由紀夫の長編小説「潮騒」は、海女の「初江」と漁師の「新治」という若い二人を描いた純愛小説です。これまで5度も実写映画が制作されていて、訪問する直前に第4作の「山口百恵&三浦友和」の「潮騒」を観てイメージをインプットしてきました。

8月22日


神島へ行く船は三重県なら鳥羽、愛知県なら伊良湖から出ていますが、鳥羽からの船は豪華そうですが、伊良湖からの船はいかにも釣り人向けという雰囲気が漂っています。よって10時の便で神島へ行く人は極わずかです。帰りの便の乗船客は私を除き全て釣り人でした。


船はかなり揺れるため、デッキで写真を撮ることは困難になってきます。座席で大人しくしていましょう。


小さい島ですが「三島文学潮騒の地」を大アピール。「潮騒公園」ってどこ?と悩みましたが、ここがそうでした。

島の船乗り場でよく置いてある観光マップ類は何もありません。船乗り場の待合室にはベンチすらないので、休憩場所にもなりません。


では、観光ガイド&マップはどうすればいいのか。「潮騒公園」に設置してある説明書きが頼りです。スマホで一通り撮影しておきましょう。マップを含めて4枚です。


といっても迷子にならないようにこのマップがチェックポイントごとに設置されています。


ただし、スタート地点が分かりにくいです。この狭い路地が周回道路の入り口です。


「神島の時計台」かつては唯一この時計が島の時間を刻んでいました。


「洗濯場」水道が通る以前に利用されていた洗濯場です。


このように「潮騒」で出てくる場所にはそれぞれ説明書きが設置されているので、取りこぼしはないはず。


すぐそこに「八代神社」があるような雰囲気ですが、「八代神社」がある方向を見ると…


鳥居の先に延々と続く急な石段が見えます。


登っても登っても終わりが見えてきません。


途中で振り返ると、あっと言う間に標高を稼いだことが分かります。


まだゴールまでは遠い。


ようやく奥の鳥居に到着。214段の石段でした。


海の神様「綿津見命(わだつみのみこと)」が祀られてる「八代神社」。


ここより先へは入りづらい雰囲気が漂う本殿。


「八代神社」からさらに登ると神島灯台に着きます。


「潮騒」では新治が世話になった灯台の官舎へ自分で獲った魚を届けに行く場面が何度もありますが、麓からここまで登るのはものすごく大変です。


日本の灯台50選「神島灯台」


ここからの眺めが素晴らしいのか「恋人の聖地」にも選ばれています。


周回コースは、このような何か出てきそうな険しい道を進みます。


監的哨跡(かんてきしょうあと)


「潮騒」では突然雨に見舞われた新治と初江が、このなかで焚き火を挟んで向き合い、互いの気持ちを通い合わせます。作中では「監的哨跡で会いましょう」と気楽な場所にありそうな雰囲気ですが、ここは逆回りで来てもむちゃくちゃ大変な場所にあります。


「山口百恵&三浦友和」版の「潮騒」だとオンボロな小屋という雰囲気でしたが、結構頑丈な作りです。作中にあるような焚火はできそうです。


「監的哨跡」からの眺めは絶景です。


伊良湖から15分程度で来ることができる島ですが、観光地化されていないことで、いっきに秘境感がでますね。


振り返ると灯台からは山越えしてきたことが分かりますが、実は神島灯台までひたすら登って、監的哨跡からはひたすら階段を降ることになります。どちらかといえばシニア世代向けのロケ地巡りネタですが、シニアさんたちには過酷なロケ地巡りになります。足腰が頑丈なうちに訪問しましょう。


額縁構図だと風景がイマイチだったので斜めから狙いました。


膝が壊れるかと思えるような階段を降り続けて、「カルスト地形」の海に出てきました。


「潮騒」に出てくる「ニワの浜」です。※映画のロケ地は少し先です


こちらは映画で使われた「古里の浜」。


Google Mapで表示される「白長大明神」はたぶんこれです。


女性たちが岩に油を塗って鏡にしたといわれている「鏡石」。表面がごつごつしているので、鏡になったのでしょうか。


新治が最初に初江を見初めた場所「船揚場前」。


日本一汚い愛知県の海水浴場とは違って、少し沖に出るだけで海水が綺麗になるみたいですね。あまりにも暑いためクーリングしたい…


靴を脱いで歩き始め途端に、ヌルヌルに滑って貝殻で足がザクって切れて出血。血を流しながらも足先を冷やします。


帰りの船が来るまで1時間40分以上あります。さてどうしたものか。

島なら猫はいないのかぁ。と小さいながらも漁港をぶらぶらすると遠くの方に小さい姿を発見。そーと、そーと慎重に近づきます。


ここが最接近。猫がちょうど角にいるため、かなり警戒というか威嚇の表情でこちらを見ています。


撮るのをやめてしばらく眺めていると壁をサッと上ってどこかに行ってしまいました。


再び漁港をぶらぶら。島の一角にだけ住宅があることが分かりますね。


船の時間までまだ1時間あるので、木陰で昼寝。いつの間にかカモメの団体さんがいました。


夏の雲という感じ。


さらば神島。ロケ地巡りが目的なら夏場は100%避けましょう。ぐるっと一周するだけでペットボトル2本必要でしたが、途中で眩暈がしてきました。


神島へ行く場合の最大の難点は往路の10時便、復路の14時便が平日の運行がないことです。幸いにも今回は土曜日でも神島へ行く人が極わずかだったので問題ありませんでしたが、伊良湖から出る船は小さいので、万が一にも定員オーバーで乗れないとなるとシャレになりません。特に復路は6時の便で行った人が14時の便で戻る可能性が高いです。

以上、猛暑の中の『「潮騒」の舞台を歩く』でした。

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