「欧米に寝たきり老人はいない 自分で決める人生最後の医療」は理想だけど


欧米に寝たきり老人はいない 自分で決める人生最後の医療

職員も受けたくないと言う「苦しみの多い終末期医療」。救急救命センターは高齢者でいっぱいのなぞ。ドッキリ!自然な看取りなのに警察が介入。欧米の高齢者医療は、苦痛の緩和とQOL向上。世界の非常識!?終末期高齢者への人工的水分・栄養補給。胃ろうで生かされるのはだれのため?医療サイト「ヨミドクター」で大反響を呼んだブログに大幅加筆・増補!

目次
第1章 終末期医療の現場から
第2章 硬直化する終末期医療
第3章 安らかな死を妨げるさまざまな要因
第4章 「穏やかに死を迎える医療」が望まれている
第5章 欧米に寝たきり老人はいない
第6章 納得のいく死を迎えるために

「欧米に寝たきり老人はいない 自分で決める人生最後の医療」で言いたいことを書くだけなら10ページ程度で収まってしまう内容です。しかし、それでは「宮本ご夫妻が言っているだけ」になってしまうため、欧米豪の視察を含めたバックボーンの解説、その他大勢の意見(医療・介護関係者、当事者、その家族)がページの大部分を占めています。

本題だけで良いなら「yomiDr. 今こそ考えよう 高齢者の終末期医療」を読めば何が問題なのかは分かります。

この書籍を読めば超高齢化社会が抱えている問題をクリアできることが分かりますが、「先送り文化」と「誰も悪者になりたくない」という日本では実現が困難であることも分かります。

良かれと思ってやったことで犯罪者扱いされて、マスコミに叩かれ社会的に抹殺される。声の大きいマイノリティの意見があたかも「みんなの意見」のように広めるマスコミ。

本当のみんなの意見は既に政府が調査しています。
厚生労働省:人生の最終段階における医療に関する意識調査

書籍の中に2年も変わらないと書かれていますが、「寝たきり老人はいない」欧米と「寝たきり老人が大量にいる」日本の平均寿命の裏にある謎は何でしょうか。
世界の平均寿命ランキング

延命処置などせずに尊厳死を徹底している欧米と、当人の意思とは無関係に無理やり延命させている日本の平均寿命という数値は誤差の範囲です。

ある政治家が「そのような状態になったら俺は延命治療を受けたくない」と発言しただけで、マスコミに叩かれて大騒ぎになる日本ですから、誰も平均寿命のからくりを追及しないのでしょうね。

医療による仮面長寿であって本当の日本人の寿命って短いのかもしれません。



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