ディープな旅行記「旅作家が本気で選ぶ! 週末島旅」


旅作家が本気で選ぶ! 週末島旅 / 小林 希(著)

世界中を旅する作家・小林希が日本の島旅にハマった! 訪れた60島以上から厳選・紹介。シャーマン女将がいる不思議体験続出の宿がある加計呂麻島。砂漠で〝月面トレッキング〟体験ができる伊豆大島。日本地図から消されていた毒ガスとうさぎの島・大久野島。日本一ワイルドな温泉がある式根島……。海外旅行以上の奇想天外な体験が、島ならできる!

書籍の紹介文から想像すると「日本中の島々を旅してる著者が厳選した10島を紹介」という観光ガイド本かと思えてポチッしたのですが、観光ガイド本ではありません。離島ブームですので、その手のガイド本は大量に存在するため、「小林希さんならでは」という構成の書籍です。

訪問した島をカテゴライズしたのか分かりませんが、「10のテーマ」を掲げてそれぞれに「これは!」という特色を持った島を1つ取り上げていますが、単なる島の紹介ではありません。

第1章 <宿> 加計呂麻島―神の島の、看板のない不思議な宿
第2章 <祭> 讃岐広島―数百年続く百々手神事で、最強の厄払い
第3章 <自然> 伊豆大島―日本の砂漠と、地球の孔トレッキング
第4章 <遺構> 大久野島―一度、地図から消されたうさぎ島
第5章 <猫> 田代島―猫にまみれる旅
第6章 <アート> 生口島―瀬戸内海の元祖・芸術を巡る旅
第7章 <食> 松島―豊かな食材を通して、島を愛す若者たち
第8章 <街並み> 保戸島―日本のアマルフィといえる街並みに秘めたロマン
第9章 <パワースポット> 志々島―島の守り神と妖精に出会う
第10章 <温泉> 式根島―地球を感じる超ワイルドな、幻の温泉

島の歴史、文化に著者がどのように感じたのか。島の人々との触れ合い。単なる観光旅行とは違う旅。

この書籍は観光ガイド本ではなく、小林希さんの旅行記です。

観光ガイド本のつもりで読み始めると途中で投げ出す確率100%です。「観光ガイド本はこんなことが書かれているけど本当のところはどうなの」という情報を得たい人には役に立ちます。

つまり、あちこち旅してる人のブログを見るのが好きな人向けの書籍です。「主観はどうでも良い。客観的な情報をくれ」という人には不向きです。

ネタの好みの違いからくるかもしれませんが、「面白い」エピソードもあれば「退屈」に感じるエピソードもあります。

旅行記ですので文章がメインになるのは当然としても、1つのエピソードに費やす文章量が多すぎるため、途中で飽きてきます。ゆえに「面白い」から「くどい」になってしまうエピソードもあります。

文章は半分くらいで良いので、もっと写真を掲載して欲しい。とりあえずそんな感じです。



関連エントリー