昨年の年末に発売になった“赤い”本と“黒い”本ですが、「赤と黒」という言葉の響きからはどうしても昔観た映画を思い出してしまいます。
武田信玄と上杉謙信の川中島の合戦を題材にした「天と地と」という映画ですが、そのキャッチコピーが「赤と黒のエクスタシー」でその「赤と黒」だけが記憶に残っていて、「赤と黒=武田と上杉」と連想してしまいます。映画のタイトルそのものは正直言ってとっくの昔に忘れていたし、映画の内容も覚えていません。ラストシーンの赤軍と黒軍と壮絶な戦いだけ記憶のかなたに微かに残っています。
赤い本と黒い本ですが、黒い本とは先日の日記に書いた「暗黒のシステムインテグレーション―コンピュータ文化の夜明けのために―」で、赤い本は「システム管理者の眠れない夜【新装改訂版】―本当に価値のあるシステムを求めて―」
です。
もちろん、この両者が直接的に戦うわけではありません。ITベンダーの立場の方が書かれた本が“黒”で、企業内のシステム管理者の立場の方が書かれた本が“赤”というわけです。
まったく無関係な本ではあるのですが、時としてベンダーとユーザが戦うこともあるので、それぞれの著者と同等の立場に置かれている人には「武田と上杉」の如く合戦を強いられていることもあるでしょう。
溜まりに溜まった本を少しずつ読んでいるわけですが、ようやく赤い本を読み終えました。(実質3時間ほどで読める本ですが、買った順番も守らず後回しにしていた)
本の内容は企業内のシステム管理者にとっては非常に現実的な話です。私にとっては身近な話題ばかりで、ついつい「分かる分かるそうなんだよね」と一人で納得してしまう。私は社内向けの開発や時として取引先が絡む開発もやっているので、黒い本を読んでいても「分かる分かるそうなんだよね」となってしまうが、なかなか分かってもらえない苦労が多い職種です。
システム部門やベンダーにあーだこーだと文句を言っている人にぜひ読んでもらいたい2冊です。