分かりやすい「山崎元のマネーの正解」


山崎元のマネーの正解

「マネーには正解があります」――これが本誌からのメッセージです。
投資信託、株式投資、生命保険、個人向け国債、FX、そして仕事、老後、人生……
それぞれに、マネーの正解はきちんと存在するのです。
本誌は、切れ味鋭い解説で人気の経済評論家・山崎元氏が、
巷間流布する「マネーの非常識」を斬って捨てつつ、
合理的で正しい「マネーの正解」を解説する、実用的かつ教養が身につく
マネームックの決定版です。


「〇〇〇の正解」というお題で10項目あります。それぞれそれなりに参考になりますが、ざっくりまとめると「自分で考えろ」です。特に金融機関のセールスとかセミナー講師をやっているFPの話を聞くような人は上手くいくわけがないと断言しています。ようするに、他人に対する「○○がお勧めですよ」というアドバイスは自分が儲けるために言っているのであって、相手に儲けさせようとはしていない。最近、いろいろと目につく話題は「稼げなくなったからセミナーを開催する」という件です。ピークが過ぎて今までの自分のやり方では稼げなくなったので、素人相手に「ノウハウを伝授します」という謳い文句のセミナーを開催して稼ぐというやつです。


全般的にぱらぱらと流し読みでしたが、じっくり読んだパートは「株式投資の正解」です。

コロナ禍が納まるまで旅ができない。撮影機材は昨年のうちに爆買いしたので今年はそれほど買わない。しかし、何かしたい。ならば、以前から興味はあってもなんだか怖いもののように感じていた「株」ってどうなんだろう。ということで、あくまでも“ゲーム”として始めた「株式投資」です。「とりあえず買ってみた」から「そこそこ考えるようになった」という経緯は「超初心者が株を買ってみた」で公開していますが、ようやくゲームらしくなってきました。

で、「Part2 株式投資の正解」ですが、初心者がやってはいけない6つのことがズバリ当たっています。


(1)身近なテーマのなかに投資のヒントがある。
(2)株の投資本を参考にする。
(3)株価チャートを分析すれば買いどき、売りどきがわかると思い込む。
(4)ひとつの銘柄の株価に一喜一憂する。
(5)自分が買った値段に固執する。
(6)ナンピン買いをする。

(1)は客観的に判断できなくなります。

(2)の本に書かれている「これがお勧め」という銘柄は、大勢の超初心者が既に買っているので割高になっている。

(3)は絶対では無いにしてもある程度は必要かと思います。

(4)は当然そうなりますが、これが客観的な判断が鈍る要因になります。

(5)は「損したくない」と思えば仕方ないかと思いますが、「なぜ損切りするのか」は少し分かってきました。

(6)はぐっと我慢すること数回。100株買った後に株価が-40円まで落ちて停滞している時に、100株買い増しすれば、そこから株価が+20円になった時に全て売却すればプラマイゼロになります。某銘柄の時に、実際にやっておけばプラマイゼロにできたのですが、+20円になる保証はどこにもありません。-140円になっていた銘柄が現在-40円まで回復していますが、-140円の時に買い増ししておけば大きくプラスになっていたのですが、あくまでも結果論であって、回復するとは限らない。「ナンピン買い」するくらいなら他の銘柄を買った方が良い。実際に他の銘柄を買って、そちらがプラスになっていますが、これも結果論ですので、どっちもどっちのような気がします。

「儲けよう」と考えると冷静な判断ができなくなるので、ゲーム感覚でやれる範疇が精神的に良いです。

この手の書籍を読んでも、未だに“もやもや”することがあります。それは…

株は売却した時に損益が確定するわけです。つまり、売却しなければ、永遠に損しなければ、得もしません。(企業が倒産しなければ)

株を資産として保有する意味って何なんだろうと改めて思うわけです。



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