心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」
禅僧にして、大学教授、
庭園デザイナーとしても活躍する著者が
やさしく語りかける「人生のコツ」。
◎悩むより動く――そのほうが物事は絶対うまくいく
◎人と比べない――“妄想”の9割はこれで消える
◎前向きに受け取る――幸せかどうかは、あなたが決める
◎「お先にどうぞ」――求めない、あせらない、こだわらない
◎「朝」を大切にする――心に余裕をつくる最善の方法
◎余計なことを調べない――情報の“暴飲暴食”はやめる
◎「競争」から離れてみる――禅的「不安の遠ざけ方」
余計な不安や悩みを抱えないように、
他人の価値観に振り回されないように、
無駄なものをそぎ落とし、限りなくシンプルに生きる。
――そんな生き方を指南してくれる、48の禅の教えを紹介。
著者の肩書きが「曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授」となっていて現在の本職が何なのか曖昧ですが、修行中に開花した才能を活かしているようです。
よくある他の啓蒙本とは違って、住職の法話を聞かされているような内容です。つまり、この書籍を読んで何かが解決するというわけではありません。教壇に立つことも仕事にしていることもあって、誰にでも伝わりやすく、優しく語りかけるような雰囲気です。
正味1時間くらいで読み終えることができるので、とりあえず読んでみると、今まで悩んでいたことそのものが無駄なことだと感じるかもしれません。ただ、それなりに経験した五十半ばになれば、多少なりとも既に「そういうものだ」という領域になっているはずですので、年配者には新鮮味は全くありません。悩み多き四十半ばのサラリーマンにこそ必要な考え方です。