嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
フロイト、ユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人、アドラー。日本では無名に近い存在ですが、欧米での人気は抜群で、多くの自己啓発書の源流ともなっています。本書では、アドラー心理学の第一人者である岸見一郎氏がライターの古賀史健氏とタッグを組み、哲学者と青年の対話篇形式で彼の思想を解き明かしていきます。
目次
第1夜 トラウマを否定せよ
第2夜 すべての悩みは対人関係
第3夜 他者の課題を切り捨てる
第4夜 世界の中心はどこにあるか
5年前に大いに流行った書籍「嫌われる勇気」です。当時は流行り過ぎていて、それが逆に読む気になれないという天邪鬼的な嫌気を感じていました。そこで流行っている書籍ではなく「アドラーの心理学」に関する書籍を3冊読みました。
→ 「アドラーの心理学」は気になりますか?
→ 超初級編?「まんがでわかるアドラー勇気の心理学」
→ アドラーが1時間でわかる本
で、何を今さら「嫌われる勇気」を読んだのか。
プレジデント2021年8/13号の特集記事「成功者の教えベストセラー100冊」の中の読んでおくべき書籍に「嫌われる勇気」もランキングされていたからです。実は「成功者の教えベストセラー100冊」を少しづつ買い集めています。
「アドラーの心理学」の第一人者である岸見一郎氏から話を聞いた古賀史健氏が、普通の人たち向けに書いた書籍が「嫌われる勇気」です。タイトルの“嫌われる勇気”は「アドラーの心理学」の中の一部分でしかないため、あくまでもキャッチなタイトルでしかありません。
“先生”と“青年”の対話形式で話が進み、青年の心理面の成長物語のような印象を受けますが、客観的に見れば無理やり感があちこちにあります。このようなストーリー構成ものが好きな人には良いのでしょうが、そもそも「アドラーの心理学」とは何なのかを知りたい人には分かりにくいです。
“読んだことがある”というフラグを立てることはできましたが、「アドラーの心理学」のことを知りたければ「アドラー『人生の意味の心理学』 2016年2月 (100分 de 名著)」を読めば十分です。第一人者である岸見一郎氏が書かれた解説本ですので間違いありません。
結局のところ「アドラーの心理学」ってどうなの?については今回は割愛します。
自分なりに思うことはこちらに書きました。
→ 「アドラーの心理学」は気になりますか?