荻島編のマシンの主役はFDですが、FDというよりはロータリーの話となっています。私の世代ではSA22Cの登場した時のインパクトがかなり強く、その次のFC3Sも復活したGT-Rと比較して云々で結構話題になったものです。が、FD3Sはどちらかといえば発売初期よりも頭文字Dで再注目したような…。FD3Sは価格帯が庶民向きじゃなかったからという点が大きいか。
39巻も人生論を語る漫画になっていて、若い荻島と中年の吉井を中心にストーリーは進みますが、荻島を切っ掛けに再びチューニングの世界に戻ってきた吉井が人生論を語ります。経験を重ねれば重ねるほど直感で判断できなくなるという話は分かるような気がする。いろんなことをやってくると「勘が働く」ことが多くなるけど、結局それって過去の経験に基づくものだから、根拠の無い「直感」じゃない。「勘」と「直感」は確かに違うと思う。それから「海に出る」というくだりは、あーそういうことかと妙に納得。これについては若い人にはなかなか分かってもらえないかも。
本来の主人公であるアキオ、39巻も出番少ないけど、湾岸ミッドナイトの初期の頃にやたらと出てきた「悪魔のZ」という呼び名が久しぶりに登場。Zは自らの意思を持つかのように乗り手を選ぶという謳い文句でしたが、なぜ「悪魔」なのかという説明は今まで無かったような。ここにきて、あのZがなぜ「悪魔のZ」と呼ばれるのかという謎解きが始まったということは、いよいよ湾岸ミッドナイトも最終章に入ったと言うことでしょうか。
タイミング的には頭文字Dと同時期に完結するでしょうね。今回も。