今から28年くらい前だったと思いますが、生命保険に入りました。当時は景気が非常に良くて、支払う保険料は“積立て”みたいなもので、最終的には支払った額より多くもらえるようなことを言われました。銀行の定期の金利が5%もあった時代ですから、そのうちの4%くらいが保険料で1%が金利みたいな位置づけだったのでしょう。
時は流れ、年末調整の書類の作成時しか気にしていなかった生命保険会社から「更新の案内」が届きました。
「何これ?」です。
「更新が必要」などという説明などを受けずに契約していたため、その更新の説明をしに自宅にやってきた保険のおばちゃんの話を聞いてブチ切れました。保険料が大幅に値上げ、さらに今まで支払ってきた保険料が元本割れどころか大損です。
バブル崩壊後の景気の悪化でどうやら保険会社は勝手に契約内容を変えてもいいようなことになっていて、“いつまでも健康”な契約者は大損です。大病を患った同僚はいくつも保険を掛けていたため「大儲けしたよ」なんて言っていましたが…
民間の保険会社は自分たちの都合で勝手に契約内容を変えるので信用できません。そもそも「更新」で大幅に保険料を値上げするなどおかしな話です。今まで保険金を請求していない契約者ならば、最初に契約した年齢をベースにすべきです。
若ければ病気になる確率は低いわけで、保険に入ろうなどと思えません。「若いうちから契約すれば保険料は安い」と説明されて保険に入ったわけで、勝手に「更新」などという制度を作られて、そこで年齢がリセットされて、保険料が大幅に増加など詐欺みたいなものです。
そこで、保険の更新時に思い切って「死亡保険」だけにしました。で、入院とか手術が必要になった時はどうするのか。
契約時の年齢で支払額が決まり、掛け捨てのため支払額が安い。貯蓄代わりの保険ではないため、後から勝手に契約内容を変えられることもない。それが「共済」という制度です。
ということで、2箇所と契約しましたが、“いつまでも健康”が一番良いわけです。保険はあくまでも万が一のためのものです。よって貯蓄型というのは本来の趣旨から外れていると思います。
50歳にして人生初の手術入院しました。命にかかわるような大病ではなく、家族からも気軽に思われていただけに「共済金」をどのくらいいただけるのか…
申請から1週間経過、楽しみにしていた共済金が振り込まれたようです。
県民共済 (総合保障型 4000円/月 + 医療特約 1000円/月)
合計133000円
コープ共済 (たすけあい医療コース 2000円/月)
合計55000円
合算して188000円なり。
今回の件で6月9日までに掛かった費用が138350円。
それ以降は週一のペースで通院が必要ですが、経過観察だけということで1回あたり350円。10回ほど通うとして3500円。
188000-141850=46150
46150円のプラス。
といっても今まで支払ってきた共済金に比べたら遥かに少ないわけですが、こういうのはお金の問題じゃないですね。
若い同僚から言わせると、「病気になったとしても、その治療費が問題なく支払える金額なら保険などムダ」だそうですが、10万円で済む場合もあれば、100万円とか300万円以上も掛かる場合もあります。いくら「私は健康です」を貫いても事故で大怪我することもあるわけで、未来など分からないから「保険」というものがあるのでは。しかし、億の金を持っている人は保険などムダかもしれませんね。