今だからこそ読むべき良書「友だち幻想」

コロナ禍でますます“同調圧力”が強くなり、村社会に戻りつつあります。私の世代だと比較的自由な子供時代を送っていたような気がするのですが気のせいなのでしょうか。無理に特定のグループに属したり、表面上だけの付き合いだけに縛られたりということはあまりなかったような。いっしょに遊びたい、行動したいという人たちと付き合えば良いし、その時々で変わることもあれば、暗黙に強制されるようなことはありませんでした。

ところが、いつからなのか、自分の意志とは別に「友だち付き合いをしなければならない」となり、それをしない人は“村八分”に合うという閉塞的な小学、中学、高校生活を送っている子供たち。

友だち幻想
友だち幻想

友だちは何よりも大切。でも、なぜこんなに友だちとの関係で傷つき、悩むのだろう。人と人との距離感覚をみがいて、上手に“つながり”を築けるようになるための本。
目次
第1章 人は一人では生きられない?
第2章 幸せも苦しみも他者がもたらす
第3章 共同性の幻想―なぜ「友だち」のことで悩みは尽きないのか
第4章 「ルール関係」と「フィーリング共有関係」
第5章 熱心さゆえの教育幻想
第6章 家族との関係と、大人になること
第7章 「傷つきやすい私」と友だち幻想
第8章 言葉によって自分を作り変える

中学生、高校生向けに書かれて書籍ですが、その親たちにも参考になります。そして教育の立場にある人こそ読むべき書籍です。

今風の表現をすれば「パーソナルスペース」「パーソナルディスタンス」は子供時代にも必要です。それに加えて人間関係について、家庭や学校で子供たちを交えて真剣に話し合うべきかもしれません。



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