予習なのか復習なのか「100分de名著 渋沢栄一 論語と算盤」

今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」については正直言ってあまり期待していませんでした。それは幕末ものが1年通して面白かったと思えたことは皆無だったからです。「青天を衝け」も主人公の成長をじっくり描く必要があったためなのか、徳川慶喜がらみのエピソードが多すぎて、前半はなかなか話が進まず、「パリ万国博覧会」のエピソード辺りから急激に面白くなってきました。

そこで今さら感はありますが、ドラマの復習であり、今後の展開の予習になりそうな書籍を読んでみました。


100分de名著 渋沢栄一 論語と算盤

2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公で、新一万円札の顔にもなる渋沢栄一の代表作『論語と算盤』。約500の会社の設立に関わるだけでなく、約600もの社会福祉事業にも精力を注いだ。行き過ぎた資本主義の弊害が問題視されるなか、『論語』の教えを重視し、倫理的で社会全体を富ませる経済のあり方を追求した渋沢の思想と人生を、中国古典の専門家である守屋淳氏が解説する。
第1回 高い志が行動原理を培う
第2回「信用」で経済を回せ
第3回「合本主義」というヴィジョン
第4回 対極にあるものを両立させる

渋沢栄一を語る4部構成になっていますが、これに当てはめると、いかにドラマ構成のバランスの悪さが分かります。ドラマも10月に入ってからが渋沢栄一の本領発揮という展開ですが、残りの話数からして晩年までを描くことはなさそうです。

第1回~ 血洗島・青春編
第13回~ 一橋家臣編
第22回~ パリ編
第26回~ 静岡編
第29回~ 明治政府編
第32回~ 実業<算盤>編

全41話らしいので、あの三菱の岩崎彌太郎が登場して面白さがいっきに高まった実業編突入から最終回までの話数は10話しかありません。ドラマが中途半端に終わらないことに期待。



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