「わたし、定時で帰ります。」が面白かったので続編もポチしました。前作を読み終えてドラマ化すれば良いのにと思ったのですが、実はドラマ化されていて、タイミングよく再放送されました。
わたし、定時で帰ります。 ハイパー (著)朱野 帰子
「わたし、定時で帰ります。 ハイパー」は管理職になった主人公「東山結衣」の悪戦苦闘ぶりを描いていますが、前作より数倍凄まじい展開になっています。スーパーモンスタークライアント企業の「スポーツウェアメーカー」はドラマ版に使ってしまっています。なぜドラマ版で「スポーツウェアメーカー」を使ってしまったのでしょうか、非常にもったいないです。
主人公の会社側の新しい登場人物は主に新入社員(新卒、中途)たちです。個性豊か過ぎる新入社員たちに翻弄される主人公ですが、スーパーモンスタークライアントとの闘いがメインです。某新入社員がドラクエの“遊び人”みたいな立ち位置ですが、最後の最後で大活躍する点は構成がうまいです。その他の新入社員のキャラも丁寧に描いているため、続編をドラマ化するなら誰が演じると良いんだろうかと妙に想像してしまいます。
スーパーモンスタークライアント側の主要な人物たちは昭和の時代なら結構ありそうな人物像です。特に悪代官的な人物は令和の時代なら一発退場させれるほど酷いです。
さて、「わたし、定時で帰ります。 ハイパー」のメインテーマは日本人が大好きな「忠臣蔵」です。
この「わたし、定時で帰ります。 ハイパー」で描かれる世界では、誰が浅野内匠頭なのか誰が吉良上野介なのか、そして刃傷沙汰になるのか。
などなど、ドラマを観ているかのように読み進めることができる作品です。