過激なタイトル「夫婦の断捨離」とは

やましたひでこ著「夫婦の断捨離」は過激なタイトルゆえに、「どういうことなんだろう」とついつい買ってしまう人もいそうです。わたしもその一人です。

「夫婦の関係を断捨離しましょう(離婚しましょう)」とか「夫婦で断捨離しましょう(モノを片付けましょう)」を想像していたのですが、決してそのような安直な内容の本ではありません。


モノも気持ちも溜め込まない! 夫婦の断捨離

既婚女性にとって、一番身近な存在。それは……夫!

身近にあるモノ・ヒト・コトとの関係を見つめ直す独自の実践哲学、「断捨離」の提唱者、やましたひでこ初の夫婦関係の本、ついに刊行!

住まいを通して見えてくる、さまざまな夫婦の関係性を紐解きつつ、 日々是ごきげんに生きいくためのヒント満載の1冊。

第1章:日々の暮らし。なぜか不満がどんどん溜まる
第2章:「溜め込み派」vs「捨て派」がおりなすパートナーシップ
第3章:賢い断捨離妻がとるべき最強戦略とは
第4章:もっとパートナーと心地よい関係づくり
第5章:ごきげんな毎日を取り戻すために

夫婦という病:夫を愛せない妻たち」が危機的な状態にある夫婦のための処方箋(薬)だとしたら、「モノも気持ちも溜め込まない! 夫婦の断捨離」は危機的な状態になる要因のひとつを少しでも早めに排除するためのサプリメントのようなものです。

よって、結婚生活に何らかの不満を持ち始める5~10年くらいの夫婦が読むと良いかもしれません。

「断捨離」は精神論ですから、「モノの溜め込み」も「愚痴・不満・我慢の溜め込み」も根本にあるものは同じであると説いています。“ごきげん”な生き方をするためには「愚痴・不満・我慢」を解消することが必要であり、それは夫婦で取り組むことであります。

しかし、この書籍を読み進めると途中から飽きてくるというか頭の中に何も入ってこなくなります。とりあえず惰性で読み進め、終盤になって再び得るべき考え方が出てきますが、絶対的にまとまりが無い話に思えてきて、「断捨離」そのものが混とんとしてきています。

結果的なのか必然だったのか、ご本人も「断捨離」に囚われすぎてこのようなことになってしまったようです。

別居?離婚?それとも卒婚?

飽きられないように「断捨離」をバージョンアップした挙句、「卒婚」というかっこいい言葉を使って別居生活ですから…

「卒婚」がベターな選択肢だと勧めるようでは、私の思いとはちょっと方向性が違うかな。

ここからは私見ですが、いつまでも「価値観の違い」で済ませていては、先にあるのは破滅のみです。夫婦のいうものは難しい人間関係なのです。どちらか一方でも「なんとかしたい」と真剣に考えて、「歩み寄り」を模索しない限り全く進展しません。



関連エントリー