「夫婦」問題に関する書籍をあれこれと読み続けましたが、意識していたわけではないのですが、今回の書籍を読んでみたところ、なんとなく起承転結になったような気がします。読んだ順番が違っていたら起承転結にはなっていないと思います。
そう思えた書籍は…
黒川 伊保子(著)「夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか」
価格が497円ですので、“ついで買い”したものですが、実は大当たりの内容でした。
細かな出来事をすべてことばにする妻に、まとめて話ができないのか、と眉間に皺を寄せる夫。しかし、男性に比べ、女性は感じたことが即ことばに上る脳のしくみを持っている。これは、家事や子育てをこなすために欠かせない能力。そんな違いを理解できれば、ときめきの時代を過ぎた夫婦も、お互いが愛しく思えてくるもの。脳科学とことばの研究者がパートナーたちへ贈る応援エッセイ。
目次
夫婦の法則
女性脳からのラブレター/夫婦は旅先で喧嘩する、という法則/恋は、人生の試練である/“男の隠れ家”はなぜ必要か/夫婦の法則/ピンチをチャンスに変える法/見えないタスク/妻を新妻に変える法/夫婦は一心同体/女がキレるとき/女のおしゃべりは世界を救う/夫を立てることの効用/静かな覚悟/最後の責務/母親という生き物/男が大人になる時/夫婦の手帳/なぜ女性は昇進を拒むのか/結婚二十八年目の法則/家長の茶碗/ヒーローの時代/脳の人生学/女の道/女の一押し/「人生」の手に入れ方/真の夫婦の対話/熟年離婚の心得/どっちがいいと思う?/妻が恋に落ちたなら/夫が恋に落ちたなら
プロポーズ・アゲイン
答えようのない質問/プロポーズ・アゲイン/愛の魔法/七つの法則/リーダーの条件/自己愛の時代/じきにやるね/アルデンテのキス/さくら、さくら/冷たいことば/リーダーと呼ばれること/パートナーと呼ばれて
ページの割合としては「夫婦の法則」に70%近く費やしていますが、そちらがメインですから「プロポーズ・アゲイン」は“おまけ”みたいなものです。
なぜ大当たりだと思えるのかは、書いてあることが私にも妻にも当てはまる「あるある大事典」だからです。この書籍を読めば「なーんだよくあることなのか」と妙に安心します。
ただ、全般的に男性を小馬鹿にしたような文脈になっている点が気になりますが、もしかしたらそれが女性の本心かもしれません。
夫婦がお互いに「どうして分かってくれないんだろう」と思うことが多々あるかと思いますが、私のところは年中そればかりです。だいたい喧嘩の原因の根底にあるのはそれだったりします。
この書籍を読むと「相手のことが分からない」が当たり前であることに納得させられます。
もともと生き物は、生存確率の高いDNAの子孫を作るために、自分のDNAと一番異なるタイプを選ぶことは本能であるため、共通点が少ないほど良いペアリングなのです。
異なるタイプの二人が一つ屋根の下で暮らせば、それは問題が起きない方が奇跡です。
さらに脳科学の専門家である著者は「結婚生活は7年の倍数で節目が来る」と述べています。
これは、ヒトの脳には7年という生体サイクルがあるからが理由らしいのですが、「脳の生体サイクルが7年」が真実かどうかは別として、私も何かに一生懸命取り組んでも、過去に「熱中したもの」全てが7年くらいで飽きがきています。ある時期になると急にモチベーションが下がります。それ以降は惰性みたいなものを感じて、新しいことを始めるとその新しいことに熱中します。
過去を振り返ると、結婚7年前後で私が不満を持つようになり、たしか13年目くらいで最初の大ゲンカ、20年目くらいで2回目の大ゲンカ、そして27年目で3回目の大ゲンカとなりました。最初の喧嘩の時はまだ子供が小さかったためか、まだマシでしたが、2回目と3回目は妻の開き直り具合が半端では無かったです。
子供が小さいころに離婚するパターンは「7年目」で、いわゆる熟年離婚が「28年目」なのでしょうか。
もともと異なるタイプのペアリングなのですから、自分の価値観を相手に押し付けると喧嘩になるのは当たり前です。長い月日を掛けて少しずつ歩み寄って「仲が良い夫婦」になっていけるのかどうか。
幾度かの危機を乗り越えて「35年」までくると、「お互いを支え合う仲が良い夫婦」になっているらしいので、「28年目」が一番大きなターニングポイントかもしれません。
結婚生活が25年を過ぎた夫婦、特に旦那さんは下記の順番で読んでおくといいかも。(※手遅れになる前に)
・岡田 尊司(著)『夫婦という病:夫を愛せない妻たち』
・本田りえ(著)『みんな「夫婦」で病んでいる』
・ダン・ニューハース(著)『不幸にする親 人生を奪われる子供』
・黒川 伊保子(著)「夫婦脳―夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか」