4月19日に太ももの付け根に痛みを伴う腫れが発症しました。腫れが治まれば自転車に乗ることができるかもしれませんが、非常に不安を感じたため勇気を出して病院へ行くことに…
4月18日
名古屋600富山コースのPC1までの区間を往復。
所要時間がシミュレーション通りの結果となり、機材を替えても200km程度では大した効果が現れないことを改めて実感。
4月19日
フェニックスのホイールとシートポストを交換して、近所で試走してみると、サドルが当たる股間に激痛が走る。
尋常ではない痛みのため、すぐに帰宅して股間をチェックしてみると、酷く腫れあがっている。※右側の太ももの付け根あたり
4月20日
腫れたところが熱を持っているため湿布を貼って出勤。
4月21日
痛みが全く治まらないため近所のドラッグストアで塗り薬を購入。念のため抗生剤と痛み止めを服用。※以前、歯科医院でもらったもの
4月22日
痛みが増すばかり。違う塗り薬を試す。
4月23日
異常事態になっていることをようやく自覚。
午前半休にして通勤路にある病院Hに行ってみる。
皮膚科は完全予約制のため外科で症状を見てもらうが、判断はできないとのこと。※エコー検査では何も映らない
肛門科の専門病院Iを紹介される。すぐに病院Iへ。
いきなり肛門をぐりぐりされる。痛い!
つぎに内視鏡を突っ込まれる。嫌な感じ。
診断結果は「肛門に異常なし」。当たり前だと怒りさえ感じる。
病院Iでは「よくあること」のような雰囲気の診断を受ける。
特に治療はなく、抗生剤と痛み止めを処方される。
いったい何なんだ。
4月24日
腫れも少し治まり、痛みも殆ど無い。しかし、嫌な感じの“しこり”があることに気が付く。
サドルに跨ると“しこり”がある箇所に痛みがでる。
4月25日
午前半休にして再び病院Iへ。
医者は「やはり来たね」という雰囲気。
根本的な解決には手術が必要。手術後に1週間程度の入院。その後、2か月間くらい治療に要する。
手術を受けないという選択肢もあるが、再び腫れるようになる。つまり、自転車に乗ることができなくなる。
手術を受けることを医者に告げると、目先の対処方法としては「膿」を出す必要があるということで、腫れた箇所に穴をあけられる。
点滴を2本受けて帰宅するが、しばらく毎日通院することになる。
手術日は5月28日に仮決定。
病名は「膿皮症」。
少しでも早く手術を受けたいところだが、「1か月後」に設定された理由は後ほどネットで調べて理解。
医者の「患部を切ってみないと分からない」という説明も気になる。
4月26日
休診日だが治療のために病院Iへ
※毎日少しずつ膿が排出されるらしいが、その様子を感じられない。
4月27日
会社帰りに病院Iへ
4月28日
会社帰りに病院Iへ
4月29日
穴を開けられて痛みが続いていたが治まったため、少しフェニックスに乗ってみるが、座って漕ぐことはできない。
ひたすら立ちこぎで進み、休憩でサドルに座るの繰り返し。
4月30日
腫れは治まり痛みもないが、5cmほどの“しこり”ができている。
脚の付け根にはリンパ筋があるらしく、そこの“しこり”は“腫瘍”である可能性があるため、非常に不安になる。
会社帰りに病院Iへ行き「セカンドオピニオン」を申し出る。厚生病院へ連絡していただき、検査の予約と紹介状をいただく。
5月1日
厚生病院の外科で肛門検査、血液検査、尿検査、そしてCT検査。全く異常なし。健康そのもの。
ここの医者も「患部を切ってみないと分からない」という結論。
「リンパとは無関係」と断言され、病院Iで治療継続決定。
不安が少し解消されたためフェニックスに乗ってみるが、再び腫れる可能性があるため短距離で帰宅。
5月3日
フェニックスでいつものコースを走ってみる。サドルを前下がりにして、さらにサドルの一番後ろに座ることで“しこり”が当たらないようにしてみたが、復路で痛みが出たため自転車に乗るのは厳しい状態。
5月7日
試しに購入した「のりりん11巻」に偶然にも下記のように記述があった。
「擦れて弱った皮膚が炎症をおこしたり、雑菌が入って化膿したりして大変なことになります。」
今回の件については「雑菌が入って化膿した」と思い込んでいたが、今まで9万キロも走ってきて、突然なるものだろうか。
4月18日の走行距離はたったの191kmであり、400kmとか600kmではない。
医者の診断した病名「膿皮症」を調べてみると、どうやら男性には良くあることで、自転車が原因ではなさそう。
たまたま、“しこり”が出来た場所が、サドルに座ってクランクを回す時に擦れる位置だったため、腫れあがってしまったようだ。
もし、自転車に乗っていなければ“しこり”が出来たことに気が付かなかったかもしれない。
これは徐々に進行していくため、発見が遅れると手遅れになることもある。
5月8日
会社帰りに病院Iへ
“しこり”は3cmほどに小さくなっているが、よくある“しこり”ではないため、腫れが完全に治まったという状態にある。
なぜ「1か月後」なのかは、患部をバッサリと切除する手術になるためである。
腫れていてはどこまで切除したらいいのか判断が難しいため腫れが完全に治まるのを待つ必要がある。
待っている間に、無理に自転車に乗って悪化させると手術日が延期されるところであった。
さらに「患部を切ってみないと分からない」というのは、再発防止のために根こそぎ切除するからである。
5月16日
手術前の検査のため病院Iへ
尿検査、血液検査、そして入院に関する説明を受けて帰宅。
5月18日
手術入院が確定したことで改めて上司に報告して、有給申請。(※4月下旬の時点で報告済みですが)
「患部を切ってみないと分からない」と医者に言われているため、いつ復帰するのかは手術後に病院から連絡することを説明。
同僚Aに休むことを告げると、驚くことにAも同じ症状になっているらしい。
しかし、手術を受けなかったため、徐々に進行して、すでに肛門まで達していて血が出るとのこと。
早く手術を受けることをAにアドバイス。
「膿皮症」は手術しなければ治りません。放置すると「痔ろう」を併発します。
そして。。。
5月28日
手術入院のため病院Iへ
手術内容と1週間のスケジュールの説明を受け、手術のためにあれこれ。※尻の毛をそられたり
午後1時過ぎに手術室へ向かい、待機室で待つこと十数分。
手術室に入ると、まずは腰椎麻酔(下半身麻酔)を受け、下半身がじんわりと温かくなってくるのを待つ。
麻酔が効くと何か触られている感覚はあるが痛みは感じない。
「これ痛い?」って医者に言われた時は、たぶん痛いことをしているんだろう。
「痛くありません」と答えると、バリバリと変な音がする。
どうやらテープで腿を引っ張っているようだ。
「じゃ始めるよ」と何やら始まったらしいのだが、何も感じない。
しばらくすると何やら焦げた臭いが漂ってくる。
「焦げ臭いんですけど」と私が言うと「焼肉やってるからね」と楽しそうな医者の返事。
5分ほどで「はい、オシマイ」。
「えっもう終わり?」
「取ったもの見る?」
「はい。」
目の前に焼肉の失敗作みたいなものを出せる。
「切った時はもう少し大きかったけど縮んじゃったね」
ということで手術は終わったらしい。
それにしても下半身が全く動かない。
仰向けにされ、あそこに尿管を通されているらしい。まさに“まな板の鯉状態”である。
その後は重症患者のようにストレッチャーに載せられて数人の看護士さんたちに付き添われ病院内を移動。
病室に戻ってベッドへ。
下半身が全く動かない。指すら動かない。大丈夫なのか?
午後1時すぎに手術の控室に通され、手術開始は1時30分ごろ、病室に戻ったのが2時前、やはり「よくあること」のことのようだ。
あれこれ説明を受けて安静を保つ。
2時間経過すると足の指だけは動くようになった。
そして4時間経過すると脚が動くようになった。
医者の言ったことは正確だ。
日が暮れたころ、尿管を外すかどうか確認されたが、どうも尿が出続けているため外さずに一晩過ごすことにした。
今日は3食とも全くとっていないため腹がへる。
5月29日
朝、尿管を外してもらってようやくベッドから起きることができる。
今日だけは食事も病室でとり、移動はトイレのみという制約付き。
37時間ぶりの食事である。
食事時間は8時、12時、18時で、消灯は21時という「そんな生活できるんだろうか」というスケジュール。
病気なんだろうけど、患部を除けばいたって健康そのものである。
そうなると寝て過ごすということはできない。
持参したDVDを観たり、本やら漫画を読んで時間を潰すしかない。
上司に「6月3日退院予定です。自宅療養が必要なのかまだ分かりません。」とメールする。
5月30日
手術後2日目からは“食堂”で食事となる。8時に向かうと既に大勢の入院患者が食べていた。
入院生活していると食事が一番の楽しみになるのかもしれない。
今日からは自由に歩き回ることができるが、特別に大きい病院というわけでもなく、廊下をウロウロしていては他の入院患者から不審に思われる。
ということで、運動不足解消のため階段昇降と腕立て伏せをする。
5月31日
まさに“籠の中の鳥”である。
DVD観て、本読んで、食事して、運動して…
風呂に浸かるのは怖いためシャワーを浴びる。
6月1日
看護士から「運動はNG」がでる。
入院中にスマホを使って注文した書籍と漫画を家族が持ってきてくれた。
持参したDVDも全て観てしまい、自前の書籍と漫画も見飽きた。
病室の廊下に漫画があることに気が付いたため、ひたすら漫画を読み続ける。
朝、「3日退院で4日から出社します」と上司にメール。
昼過ぎ、上司の見舞いを受ける。
6月2日
病棟のひとつ下の階の廊下から漫画を持ってきてひたすら読む。
ここであることに気が付く。
「こういう生活にも慣れてしまう」
入院生活は仕方がないとしても、日常生活の場合は、“だらけた生活”は1週間以内に解消しなければ復帰が難しくなるのかもしれない。
6月3日
退院前の診察を受けて午前9時ごろに退院。
患部がざっくりと切除された状態であるため、皮膚の再生を気長に待つ必要があり、その間は運動もNG。
長いようで短かった人生初の手術入院だった。
帰宅後、たまたま代休でくつろいでいた娘を連れて外食へ。
皮膚の再生のために肉を食べねば。
—————————————————-
以上が、4月下旬からのざっくりレポートでした。
病院Iの看護士さんたちはとても親切&丁寧で、思っていた以上に快適な入院生活を送ることができました。手術を受けて入院となれば患者自身は不安感いっぱいになるものですが、それを少しでも和らげてもらえていつの間にか「これが今の生活」とさえ思えてきたほどです。
早めに手術を受けることを決断したことで患部を大きく切除することは無かったとはいえ、5×2~3cmほど皮膚がありません。まさにホラー映画状態です。
電気メスを使った手術のお蔭が大した出血もなく、皮膚の切除が可能の様で、よくまあ血がドバドバと出て来ないものだと感心します。
皮膚の再生には1~2か月ほど掛かるため、自転車どころかウォーキングすらできません。しばらく安静にして患部の状態しだいで近所をゆっくり散歩する程度でしょうか。
ということで、しばらくは強制的な完全休養期間となります。
入院生活中のつぶやきはこちら → 写楽のつぶやきログ 2015年5月28日~6月3日 入院生活
「膿皮症」についてはこちらを参照 → 膿皮症の手術|東京の肛門科・痔・大腸内視鏡検査なら・・・