大井川鉄道のSL

なんと今日から嬉しい4連休、ちょっとした“秋休み”である。

当初から4連休だったわけではなく、23~24日は通常の休み。21日は「どうせなら平日に出かけたい」という理由から土曜日出勤の振替をこの日に設定。ということで21、23、24日が休みのハズだったのだが、友人K氏から「館山寺荘の宿泊券がある」「今月末まで」「平日のみ」という「なんで今になって言うの」状態の申し出があったので、21日宿泊することにして最終的に21~24日の4連休になってしまったわけ。

初日の今日は大井川鉄道の“SL”を撮りに行く。

撮影機材: OLYMPUS E-20

金谷駅

朝6時40分出発。高速のインター手前で「事故のため渋滞」がラジオから……幸先調子悪る。そのせいで国道も渋滞しそうだから早々と裏道(ほとんど知らない道)を使うが、これがまた時間が掛かる。

結局1時間遅れで「金谷駅」付近に到着。さっそく撮影ポイントを探しながら山奥へと進むが、「ここは良いぞ」という場所が意外に見つからない。「お勧め」らしき場所をようやく見つけるが、このお勧めは厳しいゾ。なんと「吊り橋」。めちゃめちゃ怖い。下を見ると車が行き交う、それを越えて線路の真上。たしかに撮影ポイントとしては“最高”かも……。しかーし、高所恐怖症の私にはこれは地獄そのもの。チャレンジしたことを後悔しつつ慎重に慎重に戻る。足はガクガク、三脚を持つ手も震える。だめだ~絶えられない。

無人駅のホームからSLが来るのを待つこと40分。ようやく煙を吐いて走るSLがやってきた。が、一発勝負では上手く撮れず。あわててSLを車で追いかけるが、追いつきそうで追いつかない。SLが走る線路は直線、車が走る道はあちこち曲がっている。そして遅い車がジャマする。なんとか勘一発間に合って「撮れた」と思ったのも束の間、準備も無しに慌てて撮れば失敗も当然。

もう諦め、終着駅である「千頭」へ向う。

千頭駅で入場券を買い、じっくりSLを撮影。「走るSL」はもう少し腕を上げてからだな。

金谷駅

金谷駅

金谷駅

時刻はまだ11時30分。今から宿へ向っていては時間を持て余す。待ち合わせ時間は夕方の4時だ。

昼食しながら「せっかくここまで来たのだから寸又峡に行ってみるか」と思ったのが悪夢の始まり。

寸又峡へ向う道が途中からめちゃめちゃ狭く、すれ違いが大変。平日だからまだなんとかなるだろうが、これが日曜祝日だったりしたらきっと渋滞するだろうな。

12時30分ごろ寸又峡に到着。平日なのに観光バスが多い。

ここははっきり言って「温泉しかない」みたいだ。なんにも無い。例年なら紅葉シーズンなのだが、今年はもう終ってしまっている。唯一の観光ポイント「夢のつり橋」に行くことにした。橋まで30分だから往復60分。ちょうど良いかと思ったのが後々響く。「吊り橋」というのも気になるがとりあえずは。

夢のつり橋

ひたすら歩くこと30分以上!。ようやく橋に到着。が、どこが「夢」なんじゃ。怖すぎ~。風がビュービュー吹いていて今にも落ちそう。落ちたら絶対死ぬよこれ。風で川の水がバシャーと巻き上げられている。正直言って渡るの止めて帰りたい。しかし、オバちゃんオジちゃんが渡っているのに私が止めては恥ずかしい。両手でロープをしっかり握りながらそーとそーと歩くと後ろからオバちゃんが「遅いよ」と文句を言ってくるではないか。ほっといてくれ。怖いんだよ。風じゃなく突風だよ。吊り橋が揺れるよ。下は川だよ。壁は無いぞ。足元は「ボロイ板」。こんなの平気な方がおかしいぞ。

必死の思いで渡りきり足はまだガクガクしている。

ところがここからがまた大変。三百数十段の階段を登らなければいけないなんて。橋を渡る前に書いておいて欲しいものだ。看板には「体力に自信が無い方は渡らずお帰りください」と書いてあったが、どの程度の「体力」がいるのか書いて無いジャン。

なんだか分からないがぐるっと山の中を歩かされ駐車場に戻ったのが午後2時30分。あっヤバイ。

寸又峡を出発したのが午後2時30分。帰りも狭い山道であるわけで、前方に観光バスが走っていればチンタラ走行。そして今から寸又峡へ向かう観光バスに出くわしてしまうと、こちらがバックして道を譲らされる始末。駅からの定期バスならば、バスの後ろでイラつく一般車両を先に行かせてくれるという親切な運転手さんもいらっしゃるようだが、普通の観光バスには困ったものだ。まったく道を譲ろうともしない。コイツのせいでどれだけタイムロスをしているのか分かっているのかと腹が立ってくる。珍しく左端に寄ったので「ようやく譲る気になったのか」と右へ突っ込むと対向車が現れ急ブレーキ。あやうくトラップに嵌るところだった。

そんなこんなで見通しの良いストレートで全開走行突入で強引にバスを抜き、気合を入れて山道をひたすら走る。が、狭い山道が終わって一般道を走っても遅い車ばかりだ。ここの地元の車はなぜかゆっくり走る。誰もが。なぜなんだ?

ナビのガイドではこの先、またまた山道を通れと出ている。たしかに距離的には近道なのだが、非常にイヤな予感がする。今まで「山」でナビを信じても良いことがない。たいてい「なんでこんな所を走らせる!」と怒れてしまうものだ。

で、今回はどうするのか?

たぶん「またか!」となることが分かっていてもナビが推奨する道を行くことにした。このまま一般道を走っていても遅い車にイラつくだけというのが理由。

それでどうなったのか?

またまた「またかよ!」となったわけで、山道をひたすら走らされる。対向車などめったにこない。いや、すれ違いが大変だから来られたら困る。まだ回りは明るいがヘッドライトを点灯させてガンガン走り続けること1時間。もういい加減飽きた。ほんと疲れるよ。

ようやく町(村?)に出てきたのが4時過ぎ、K氏に電話をすると「“電波が届かない所にいます”ってなったぞ」と言われてしまった。たしかに電波は届きません。こんな山の中じゃ。

「国民宿舎かんざんじ荘」
http://www.kanzanji.com/

のんびりと温泉に入り、そして食事。「みかんのワイン」があったので飲んでみたら意外と美味い。

寝不足が続いていた事と山道の疲れ、それにワインが加わり、早々と爆睡。

かんざんじ荘



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