「機動戦士ガンダム」の40周年記念作品「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」ですが、いつもなら早めに予約注文するところをギリギリになってからポチッしました。その理由はストーリー云々ではなくキャラクターデザインにあります。昔のアメコミ映画ぽい雰囲気が好きになれないのです。その代わりメカに関してはかなり良い感じです。ストーリーに関して、念のために劇場で観た人の感想などを見てみると、これほど好き嫌いが真っ二つに分かれる“ガンダム”が過去に在ったのだろうかという観る人を選ぶ作品のようです。
観ずに判断したくないため、とりあえず購入。おまけが付かないブルーレイ通常版の価格が7800円もします。もちろん作品次第でその価格でも納得できますが…
UCの敵キャラが“赤い彗星のなりそこない”ならNTの敵キャラは“赤い彗星の失敗作”。作中で何度も「赤い彗星の失敗作」と呼ばれる彼には同情の余地がないほどの単なる悪党。そこには人間ドラマ無し。
「機動戦士ガンダムNT」だけ観る人はいないと思いますが、「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」「逆襲のシャア」「UC」を観てきてから「NT」を観ると「なんじゃこりゃ」ですよ。「ニュータイプ論」を飛躍させすぎて宗教的な話になっている。そして、キャラの作画が酷すぎます。時間が無くて手抜きしたテレビシリーズものレベルです。終盤のNTが破壊されていくシーンは初代ガンダムのオマージュでしょうか。UCの繋がりでミネバが出てくるのは必然として、最後の最後に出てくるバナージの役割は解説を読まなければ分からない。
Amazonのレビューを読めばポチッを間違いなく躊躇う作品ですが、あえてポチッに至ったきっかけはこの記事です。
→ 『機動戦士ガンダムNT』BD&DVD発売記念 福井晴敏インタビュー 「ガンダムNTでは“ランバ・ラルが居ない時代”の大人像を描いた」
この記事に書かれているように私の世代の子どもの頃は「明日はもっと良い日だ」と思えるような時代でした。つまり、「機動戦士ガンダムNT」を面白いと思うのかどうかは世代によるのかもしれません。40代後半以降の人が「機動戦士ガンダムNT」を観ると「こんなのガンダムじゃない!」ってなる可能性大です。