ドラマ「株価暴落」全5話

保有している株の株価が4月に入ってから下落続きで暴落状態です。そこで読んだのが小説「株価暴落」ですが、小説に引き続きドラマも観ます。

CATVで放送されている映画、ドラマ、アニメを大量に録画しているので、たぶん録画しているはずと探してみたところありました。何でもかんでも録画しておけば、ちょっと観たいという時に役に立ちますね。

ある日、白水銀行の板東洋史が担当する大企業・一風堂の店舗で爆破テロが発生。債務超過に転落してから経営再建に乗り出した矢先の事件だった。犯人は「案山子」と名乗り、一風堂会長と社長の辞任、そして会社清算を要求する声明文を出し、一風堂の株価は暴落する。メインバンクである白水銀行では、破産懸念の一風堂にこれ以上の追加融資を反対する坂東と、倒産しないように支援を続けるべきという企画部次長の二戸哲也が激しく対立する。
そんな状況下で一風堂内部では、財務部長の友部勇作が一風堂創業者でワンマン会長の風間耕造を解任すべくクーデターを画策していた。一方、爆破犯人を追う野猿刑事と田崎刑事は、容疑者と目された犬鳴黄を追いかけるが、なぜかなかなか捕らえることが出来ず、やがて第2・第3の爆破テロが発生する。
そして白水銀行では、追加支援を見送るかどうかを決定する役員会が開かれようとしていた。
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小説だと銀行ドラマと刑事ドラマのバランスが良いように感じますが、ドラマは「半沢直樹」に近いです。情熱的な主人公「板東洋史」を織田裕二が演じ、板東に対して嫌がらせして貶める「二戸哲也」を高嶋政伸が演じています。高嶋政伸が演じる役は悪人ばかりですので、銀行ドラマの話は序盤でだいたいどうなるのかは分かります。

刑事ドラマの話は正直言って途中で眠くなります。実際、2話で寝落ちしました。ドラマ全般としては3話を乗り越えると面白くなってきて、4話、5話はあっという間です。しかし、この内容で5話という尺は長すぎます。

登場人物に関して、小説版と違って最後まで悪人だったのは「二戸哲也」です。事件の黒幕である「財前知春」は演出なのか悪人にはなっていません。どちらかといえば可哀そうな人です。“老害”扱いの風間耕造も最後は物分かりが良い爺さんになっています。

小説と完全に違う箇所はラストです。小説は読み手に「大筋は終わっているので、最後はたぶんこうなるんだろうな」と想像させる終わり方です。ドラマは最後までキッチリ描きすぎたことで「なんだ、半沢直樹に刑事ドラマを足しただけなのか」と思えてきます。

そして最大の違いはタイトルの「株価暴落」です。ドラマではそれはあまり重要視されず、中途半端に「株価が落ち続けている」だけ描写して、結局そうなるとどのような弊害があるのか説明していません。「株価を暴落させて大儲けする」が根本にあるのにも関わらず、どうでも良いことにして物語は終わっています。それは「財前知春」を悪い人にしないための苦肉の策だったのかもしれませんが、それでは「株価暴落」はタイトル詐欺ですよ。



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