昔からいろんなダイエット手法が流行りましたが、よくあるのは「○○を食べない」とか「□□だけ食べる」という食事制限ダイエットです。カロリーの摂取量を栄養バランス良く減らすことが難しいため、「○○を食べなきゃいい」とか「□□だけ食べておけ」とか「△△を××に置き換えろ」のように難しいことは何も考えることもなく、誰でも簡単に取り組めることをアピールしてきた方法です。
太るのは簡単、健康的に痩せるのは難しいゆえに、テレビ番組とか雑誌に取り上げられた情報を鵜呑みにして、ホイホイと食いつく人が多いことは昔から何も変わっていません。本当に健康的な手法なのかは別して、「体重が減った」という見かけ上の数値が全てだと思う人が多いのかもしれません。
ここ数年の流行りものの書籍のタイトルのキーワードを抜粋してみました。
・炭水化物が人類を滅ぼす
・主食をやめると健康になる
・ケトン体が人類を救う
・1日1食
・空腹療法
これらの書籍には、あれこれ理屈をたくさん書き並べていますが、要するに「食べない」ことには変わりは有りません。炭水化物を減らしたからといって他の食べ物を大量に食べてしまえば痩せるどころか太ります。「炭水化物を食べるのをやめたのに痩せないので、やっぱり炭水化物を食べるようにした」という人はさらに太っているでしょうね。その仕組みは糖質制限とは何なのか理解していれば分かるはずです。
以前、この日記でも取り上げましたが、正しいダイエットの方法は次の書籍に書かれていることが全てです。
寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい 一生健康でいられる3つの習慣 久野譜也 (著)
栄養を偏らせない、腹八分目、有酸素運動、そして軽めの筋トレ。
要するに現代人は身体を動かさない割には食べすぎなだけです。
で、最近流行っているダイエット手法にブチ切れた高須病院理事長の高須先生が面白い本を書かれました。
「糖質制限」とか「1日1食」に関することをバッサ、バッサと切り捨てていきます。ただし、治療目的でそれらをやることに関しては否定していません。あくまでも健康な人が痩せるためにやるようなことではないということです。
書籍のだいたいの内容については次のページが網羅しています。
→ 週刊現代 慈恵医大病院10万人のデータで検証する「小太りが長生き」は本当か男50歳で痩せるべきか
まずは「読み物」として『その健康法では「早死に」する!』を読んでみると良いかもしれません。ただし「正しいダイエット手法はこれだ」と述べているわけではなく、危険なダイエット手法への警鐘のような内容ですので、盲目的に流行りものに飛びついている人に対して冷静に物事を考える機会を与える書籍といえます。