涙々の最終回ドラマ「1リットルの涙」

最終回「遠くへ、涙の尽きた場所に」

亜也(沢尻エリカ)は20歳になった。病状はますます進行し、運動機能が著しく低下していた亜也は、ついに自分の力では立てなくなる。それでも亜也は決して日記を書くことをやめない。ある日、亜也は潮香(薬師丸ひろ子)や瑞生(陣内孝則)、亜湖(成海璃子)ら家族とともに、かつて通っていた高校を訪ねる。一方、亜也から別れの手紙を送られた遥斗(錦戸亮)は、医学生として勉強に励む毎日を送っていた。亜也の担当医、水野(藤木直人)はそんな遥斗に、亜也あてに届いた1通の手紙を託す。

序盤は「最終回」とは思えないほど静かに進む展開。ところが…

水野(藤木直人)から遥斗(錦戸亮)は、ある手紙を受け取り、それを亜也(沢尻エリカ)に読んで聞かせるシーンからジワッと目頭が熱くなってくる。その手紙の差出人は亜也と同じ病気に苦しむ女の子(中学生)だった。いかん、そろそろ泣かせモード突入だ。

亜也が水野にこの病気の研究のために自分の体を使って欲しいと申し出たシーン以降は、涙、涙、涙の連続。

そしてついに…。

号泣で感想書けません。

そして一年後のお墓参りシーンでは、亜也の日記に勇気付けられた大勢の人々が…。

ポロポロ、ボロボロ、もう涙が止まりません。やっぱり感想書けません。

追記.(12/21)
一夜明けて冷静になれたところで…。
12月14日のエントリーに書きましたが、亜也さんの内面的なもの(心の葛藤)が描ききれていないのは最終回でも同じでした。その代わりに周りの人々が上手くそれを表していて、物語の“重さ”を少しだけ和らいでいたように思えた。亜也さんを中心に描いていてはそれこそ“究極の悲劇ドラマ”になってしまい暗さだけが印象に残ってしまったかもしれません。

ストーリー序盤では、演技面と演出面でわざとらしさが随所にあり違和感がありましたが、中盤以降とても良くなってきました。最終回では十分煮詰めたシナリオ構成、細かいところまで行き届いた演出、そして出演者たちの名演技、テレビドラマとしては完璧な作品だと思う。

しかし、あえて注文を付けるとすれば、シナリオとしては“最期”まで見せる必要はなかったかもしれません。亜也さんが遥斗くんに自分の日記を読んでもらうシーンで思い出がフラッシュバックします。遥斗くんが日記を読み終えたとき、亜也さんは眠りについていた(予告編を見た段階では、まさかここで永眠かなんて勘違いした)。亜也さんの頬に伝わる涙。

この「日記」のシーンでドラマを終わらせて良いと思います。
亜也さんのナレーションで亜也さんの心の中の葛藤を伝えながら数々の思い出をフラッシュバック。10分くらい掛けても良い。そして日記の最期の言葉を語り、エンディング。あえて最期を見せないほうが「生きる」ということをより強調させられたかも。でもドラマでは「生きた証」を表現したかったのかもしれませんね。

もしかしたら、ドラマの構成としては、亜也さんのお母さんの手記「いのちのハードル」に近いのでしょうか。



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