ブロンプトンの旅2017道東編「標茶~美幌峠~美幌」

今回の道東遠征は3日目、4日目、5日目の天気が崩れる予報でしたので、代替案をあれこれ用意しました。「日本一周」の時は何があっても自走が大原則でしたが、「補完計画」なら自走に拘る必要はありません。ただし、日本一周ルートに接続して完全自走した場合は、後付けの「日本一周」のルートに組み込めるため悩ましいところです。つまり、「日程を気にせずに一括で日本一周をした場合はこのようなルートを走っていただろう」になるわけです。

3日目の「阿寒湖→釧路→標茶」については、「阿寒湖→釧路空港→釧路」を走る空港バスが使えて、「釧路→標茶」の区間はJRが使えるため、悪天候の場合の代替案としては、「バスで釧路市内まで移動、釧路市内を徒歩で散策、釧路湿原までJRで移動、そして釧路湿原から標茶までJRで移動して、ホテルの送迎サービスを依頼」でしたが、運良く晴天になり予定通り走ることができました。(※空港バスなら大きな荷物の運搬が可能です)

4日目の天気は4日目の朝になっても不安定のようで、どこの天気予報を信じたら良いのか分からない状態です。標茶から川湯温泉までJRが使えますが、美幌峠を越える必要があるため、その先が困ります。美幌峠を諦めてぐるっとJRで移動した場合、何もなかった4日目になってしまい最悪です。川湯温泉から屈斜路湖を周るルートを諦めたら、かなり時間に余裕を持てるため、雨が止むまでどこかで退避という案もあります。ということで、雨雲レーダーをチェックしながらの進行が正解でしょうか。

宿の朝食を美味しくいただいていると、近くで丹頂鶴を見ることができ、ホテルの人が案内してくれるというお知らせがあり、今日も急ぐ旅ではないため申し込みました。野生の丹頂鶴を見る機会はそれほど多くはありませんが、参加希望者は私を含めて二人のみ。もったいないことです。


まず最初に案内された場所は、昨日の夕方に立ち寄ったコンビニのすぐ近くの河原でした。「え、こんなところに丹頂鶴が居るの?」という雰囲気の場所に1組のファミリーがいました。どうやら、近所の人が餌付けしたらしく毎年ここに来るらしいです。鶴も苦労なく餌にありつけ子育てができるならここでいいかという雰囲気なのでしょうか。ヒナが育つまでここに居そうですが、たしかに地元の人しか分からない場所です。


時間があるのでもう一か所行きますと案内された場所は町の中の牧場でした。「なるほどこれが問題になっている件か」と現実を見させていただきました。牛舎の脇に隠れて近くに人がいないこと確認してから牛の飼料を食べる丹頂鶴のファミリー。そして、人がくると知らん顔で隣の畑に移動する。酪農家には迷惑な丹頂鶴は特別天然記念物に指定されているため被害を受けても手出しできない。町中に住み着いている丹頂鶴のファミリーは楽して餌を獲る方法を知っているので「渡り」をせずに「留鳥」になっているとか。(※調べてみるともともと釧路湿原の丹頂鶴はもともと「留鳥」で、そのため生き残ったらしい)


貴重な丹頂鶴を見ることができて、4日目も幸先良くスタート。まずは「絶景ポイント」を目指して北上します。相変わらず「北海道はでっかいどう!」の景色が続きます。


北海道の場合は「ちょっと立ち寄ってみる」の距離が長くなるため、当日になってからの思い付きで立ち寄りポイントを変更するのは難しいです。あれもこれもと計画しておいて、時間が足りなくなって減らすことが多いかもしれません。本日の最初の立ち寄りポイント「360°の地平線が見渡せる大牧場『多和平』」に到着。地図を見る限り標茶(しべちゃ)から弟子屈(てしかが)へ向かう国道391号線からちょっと外れた場所にあります。バイクの人たちなら“ちょっと”かもしれませんが、自転車では結構な時間を要します。


謳い文句通りに展望台からは「360°」見渡すことができます。晴天なら素晴らしい景色かもしれません。特にここから夕陽を見たら感動するかもしれませんが、今日のところは素晴らしい夕日を妄想しておきます。


すんなり国道に戻るのは面白くないため牧場地帯を通ります。それにしても巨大な牧場には驚くばかりです。


ガイドブックに掲載れている「摩周湖のあいす」に立ち寄って「特製ミルク」を美味しくいただきます。


店内には有名人のサイン色紙が大量に飾られています。そして摩周湖周辺の観光ガイドや綺麗な写真も掲示されているので、観光の情報収集にもなります。


摩周湖に観光客が流れてしまい閑散としている「硫黄山」に到着。駐車場に居ても硫黄の臭いがきついです。数少ない観光客は煙が出ている所まで近づいていますが、空模様が怪しいため時間の余裕はなくパスします。


硫黄山レストハウスで早めの昼食タイム。硫黄山名物「温泉玉子」では腹の足しにならないので「豚丼」をいただきます。


雨が降りそうで降らない微妙な天候の中、予定通りのコースで進みます。ここも青空だったら「絵」になるのに残念です。


北海道の場合、特に道北や道東は景色とグルメが観光そのものであって、観光施設というものは非常に少ないです。特にどこかに立ち寄ったわけでもなく、景色が良い所をぐるっと周ってきたというパターンが殆どだと思います。川湯温泉にある貴重な観光施設「大鵬相撲記念館」を覗いてみました。実は4泊5日の日程で観光施設に入ったのはここだけです。

弟子屈町川湯温泉は不滅の名横綱とたたえられる第48代横綱大鵬が、少年時代を過ごし、大きな夢を育てた郷里です。優勝32回、そのうち全勝優勝8回、六場所連続優勝は2回あり、連勝記録は双葉山の69に次ぐ45という、相撲史上に数々の金字塔を打ち立てた大鵬の偉業を後世に伝える館内には、全ての優勝額や化粧回し、少年時代からの写真の他、歴代横綱の写真などがびっしり。特に名勝負・名場面の映画は迫力たっぷりで一見の価値ありです。「巨人・大鵬・卵焼き」が流行語にもなった懐かしく熱い時代へ、あなたもタイムトリップしてみませんか。
http://www.masyuko.or.jp/sumo/

大横綱「大鵬」の記念館です。相撲マニアなら被りついて長居しそうですが、とりあえず立ち寄ってみただけだと5分も掛からずに終了です。


気持ちよく「クッシー街道」を走りますが、左の林はクマの生息域らしいので、ガサッガサッと音がする度に心臓に悪いです。さっさと通り抜けたいのですが、自転車では時間が掛かります。地図を見る限り、右側に屈斜路湖を見ながら走ることができそうですが殆ど見えません。


伝説の「クッシー」です。


ここ「砂湯」は屈斜路湖を眺めてのんびりできる唯一の場所ですので、平日にも関わらず結構な人数の観光客が訪れています。

砂湯は、文字の通り屈斜路湖畔の砂浜を掘るとたちまちに温泉が出て露天風呂になります。キャンプ場も有り、湖で水浴びした後は砂を掘って温泉浴が楽しめる。冬は渡り鳥の「オオハクチョウ」が羽根を休める姿を見に訪れる人々が多いところです。常に湯煙を浜全体から立ち上げていて、のんびりした気持ちになります。砂湯は観光バスが立ち寄る屈斜路湖畔でも中心的役割を担っている景勝地です。
http://www.masyuko.or.jp/pc/sightseeing/sunayu.html


イベントで自分で穴を掘るのが楽しいのでしょうが、足湯が用意されているので自転車旅の人は楽に砂湯気分になれます。この後の美幌峠越えに備えて十分に休養をとっておきますが…


上り始めるまでが長く、さらに上り始めても長い峠道です。「峠はまだかまだか」と汗だくになりながら上りますが、勾配が少しでもきつくなれば押し歩きです。時間に余裕はあるため無理する必要はありません。しかし、雨雲がどうなっているのか気になります。


絶景のはずの美幌峠ですが、残念ながら景色を楽しめる状態ではありません。たしか映画「男はつらいよ」にも少しだけ映る光景です。(※もちろん晴天の風景)


長い長い長い峠越えがようやく完了しましたが、濃霧で何も見えません。


散策路を歩いても収穫は見込めないためトイレ&ドリンク休憩後リスタート。32年前に車で北海道一周した時は、「美幌峠、摩周、阿寒」の景色に感動を覚えたものですが、32年も経つと思い出補正が掛かり過ぎるのかもしれません。

美幌峠から美幌町まで約28kmもひたすら下ります。南側から上る場合は“つづら折り”で北側から上る場合は“ほぼ直線”、どちらが良いのか好みかもしれませんが、長い上りが先に見える北側からのアタックは精神的に疲れそうです。


「どこまで行っても景色が変わらない」が少しだけ変わって道路の両側の木の品種が変わりました。


雨に降られることなく16時ごろに宿に到着。さっそく洗濯と風呂ですが、今夜の宿も湯船の温度が高すぎて、1分も浸かっていられません。夕食まで部屋でゴロゴロしていると、土砂降りになってきました。今日も運が良かったようです。


標茶~摩周湖~美幌

本日の走行距離は122km、獲得標高は1013m、アベレージは21.6km/hでした。



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