なぜか不安定な天気が続く沖縄ですが、天気予報によると正午前後は晴れるらしいので、「ナビィの恋」の舞台になった「粟国島」に行くことにしました。
日帰りで「粟国島」往復する場合は、片道2時間20分も掛けてフェリーで移動して現地滞在時間が正味1時間30分という割りには、往復で6480円も掛かるという微妙な離島旅行になります。宿泊したくてもネット予約できないため、「天気次第で行き先変更」というプランを組むことができません。
4月21日
フェリー粟国は泊港を9時55分出航で折り返して粟国島を14時10分出航です。
天気予報は曇りでしたが見事な青空です。
早めに乗船して船内を散策します。1階は大型フェリーの2等室のような作りです。なぜかこちらに人気があるようですぐに空きスペースが無くなりました。
2階に上るとくつろぎスペースがあります。ブロンプトンを置くのにちょうど良い場所もここです。
意外にもシートの作りは良いようで座り心地は良い感じです。
泊港のホテルに泊まれば離島巡りに便利そうですが、あくまでも旅費に余裕がある場合となります。
現地の滞在時間が僅か1時間30分では食事を取る余裕がないため、泊港で弁当を買っておいて、下船直前に食べます。
出航から2時間後、粟国島が見えてきました。天気はまあまあ良さそうです。
粟国島サイクリング開始。それにしても下船した人たちがあっという間に全員いなくなりましたが、いったいどこに行ったのでしょうか。なぞです。
あまり時間がないため、まずは東側の周回道路を海沿いに走って集落に戻ることにします。
久高島のように粟国島も溶岩でできた島なのでしょうか。少し離れた場所に散策コースが作られていたようですが、見るからに“大破”状態にあります。
この辺りも久高島に似ています。
景色をのんびり眺めていたいところですが、とにかく時間がないため落ち着きません。
「ナビィの恋」ロケ地の「西の浜」。ナビィとサンラーが旅立つときに船出した浜です。作中では、この岩と岩に囲まれた小さい浜に小舟を隠していたようです。
「ナビィの恋」が公開されたのが1999年。それから数年間はロケ地巡りで多少は賑わったようですが、現在は散策コースが荒れ放題になっています。
観光よりは生活ということで周回道路がとても綺麗です。
「ナカタキ(ヨコノ中ノ御嶽)」は神様にお祈りをする拝所ですが、「ここがそうなのか?」という空間です。
粟国島で宿泊できるなら「ウーグの浜(長浜ビーチ)」で朝日を見たいですね。それにしてもここにも観光客がいません。
このまま周回道路を北上したのですが、途中でダートになってしまいUターン。これで10分のロスタイム。
集落に入ると似たような光景が続くため、映画に登場する場所を特定できません。
作中では「大濱商店」という雑貨屋ですが実際は「大濱倶楽部」という集会所です。
木から吊るされたボンベは何かあった場合に住民に知らせるための鐘代わりのようです。
巨大なフクギ。
ナビィとサンラーが密会した御嶽はここでしょうか。「ナビィの恋」はマニアック作品なのかネットで探しても詳しい情報が見つかりません。
粟国島の公式サイトに書かれている場所に「ナビィの家」がありません。さて困りました。この辺にあるはずという集落をうろうろして、地元の人に「この辺にナビィの家があるはずですが、どこでしょうか?」と聞くと「この先の角を左に曲がって3、4軒目。今は何もない」という教えていただきました。「何もない」が気になりましたが、とりあえず向かってみると…
あった!
作中に出てくるブーゲンビリアも咲いています。
「おばあ」と「おじぃ」の代わりなのかな。
「何やってるの?」という感じでいつの間にか近くに猫ちゃんがいました。
「何もない」というのは、どうやらここの住人が亡くなった後は放置された空き家状態になっているということなのかもしれません。
建物の周囲も荒れ放題です。
「ナビィの家」のラストで集落の人たちが大騒ぎする庭です。作品だとそこそこ広そうな庭に見えますが、かなり狭いです。
さて残りの時間を使ってメジャーの観光場所へ移動しますが、ぎりぎり往復できるかどうか。ところが離島の周回道路につきものの急坂になり、大幅なペースダウン。
急きょ変更して一番近い「ヤヒジャ海岸」に立ち寄ることにしましたが、なんと長い階段になっています。ここを降りれば面白いものが見れそうですが時間が足りません。諦めてフェリー乗り場に戻ります。途中でロケ地らしき場所を通り過ぎたような気がしますが、マッチングが難しい。
13時44分、フェリー乗り場に到着。
ロケ地巡りに時間を取られましたが、ロケ地巡りをしていなくてもメジャーな観光ポイントを全て周ることは不可能です。やはり、粟国島観光には宿泊が必須でした。
とりあえず、映画「ナビィの恋」の比較的“分かりやすい”ロケ地だけは訪れることができました。