イッシーの正体と指宿の砂むし温泉「知覧~指宿」

自転車旅の中の自分ルール「宿に泊まる」を守っていますが、この年になって「野宿」はできないゆえの自分ルールであります。「だいたいこんな感じで」みたいにざっくりとした計画で、あとは行き当たりばったりというのも楽しいかもしれませんが、社会人の宿命である「限られた時間」を有効活用するためには、計画をキッチリと作り上げる必要があります。「どこで泊まるか(宿の確保ができるのか)」がルートを決めるうえでの重要項目になってきます。

今回の遠征の「出水のツル」は絶対条件ですので、その前後のスケジュール組みに苦労しました。特に最終日をどうすべきか悩んだ末の結論は、「たまにはのんびりしよう」でした。なぜならば四日目に知覧で宿泊すると、最終日の走行距離が非常に少ないからです。四日目の観光を減らせばその日のうちにゴールできてしまう距離です。そこで四日目の観光を増やして、五日目はのんびり過ごすようなスケジュールを組んで、「池田湖」と「砂むし温泉」に立ち寄ることにしました。

合計 548.8km(5046m/5888m)

遠征五日目


いつもの「朝食バイキングでガッツリ補給」と比べると控えめな量。バイキングというよりは和食定食を自分で用意するような雰囲気で、あれもこれもと選ぶ余地はありません。

最終日は時間に余裕があるため、7時45分ごろに宿を出発。


茶畑の向こうに見えるのが開聞岳。あの開聞岳を目指して今日は走るのですが、スタート早々にお腹の調子がイマイチ。昨日の早朝、出水でツルを長いこと眺めていたことで体が冷え切ってしまい、風邪をひいたのでしょうか。途中で下痢になって、大ピンチ。もう我慢の限界というところで運よくコンビニがあり、緊急ピットイン。このあとも一日中“お腹ゴロゴロ”と付き合うことになるのです。(※帰りの飛行機でも苦しむことに)


「海岸から眺める開聞岳」の構図で撮りたかったため、コースアウトして適当にぶらぶらと。時間に余裕があるといろいろと“思いつき”を試すことができます。


予定していたコースを変更したことで、このような辺ぴな道(もちろん急な上り坂)を走ることになりますが、車の往来が皆無のため、のんびりと進みます。


峠を越えると「ネタとしてここに立ち寄らなきゃ」と考えていた湖が見えてきました。この景色を拝めたのも思いつきでコースアウトした結果ですので、事前に用意したコースが全てとは言えませんね。


はい、ここが「池田湖」です。何が旅のネタなのかは、古い話ですが。。。


これが「イッシー」です。あの「ネッシー」がブームになっていた時の便乗ネタみたいなもので、サイクル野郎にも登場します。


イッシーの正体は「超巨大オオウナギ」という説が有力です。真実は不明ながら世界一大きい「ウナギ」とご対面。間近で見るとその大きさに驚きますが、ここまで大きいととてもウナギには見えません。これより2倍くらい大きいウナギが生息しているとすれば、目撃した人が「怪物が泳いでいる」と信じてしまっても不思議ではありません。

ということでイッシーの正体(?)を実際に見ることができたので、話のネタとして大いに満足。


池田湖から眺める開聞岳。


晴天の「長崎鼻」に到着。昨年は台風直撃の暴雨風の中をやって来た思い出の場所です。

これで日本一周のAルートとBルートの接続完了。来シーズン、北海道でAルートとBルートを接続させたら日本一周達成となります。


前回は風が強すぎて近づくことができなかった長崎鼻の先端を散策。長崎鼻も指宿カルデラの外輪山の一角ですのでゴツゴツとした火山岩で形成されています。


昨年も食べた紫いものアイスクリーム。この土産屋で「赤霧島あるよ」って勧められましたが、荷物になるので残念ながらパス。


まだまだ時間に余裕があるので「フラワーパークかごしま」に立ち寄ってみました。花の時期ではないため、観光客が非常に少ないことが幸いして、のんびりと静かに園内を散策できます。


なんとなく立ち寄ってみた「フラワーパークかごしま」ですが、思いのほか園内が広いため1時間ほどのハイキングとなりました。花は無くてもこの景色を独り占めできるのですから、オフシーズンでも案外良いかもしれません。


そして、ファイナルイベントの「砂むし温泉」。ツイッターで「指宿市内より素朴な山川がお勧め」とアドバイスをいただいたため「山川砂むし温泉 砂湯里」に立ち寄ります。


砂むし温泉を体験中。あっという間に汗だくになります。10~15分ほどで砂から出て、浴室で身体を洗って温泉に浸かります。

山川砂むし温泉は「伏目温泉」の地熱を利用した砂むし場です。雄大な自然に囲まれたこの場所は、古くから天然の砂むし場として町民に親しまれてきました。温泉の熱と砂の重みで吹き出す汗は身体の中の毒素をはき出し、デトックス効果も期待できます。心地よい波音を聞きながら、心身ともにリフレッシュできる贅沢な温泉です。
砂むし温泉について


次に「たまて箱温泉」の露天風呂で旅の疲れを取ります。

露天風呂からの景色はこちらを参照。
たまて箱温泉

今まで慌ただしい自転車旅が続きましたが、このように“のんびり”と過ごせる自転車旅も良いものです。


山川の道の駅「山川港活お海道」で「さつま揚げ」をいただきます。酒のつまみに良さそうな味わいです。


今回の遠征のゴール地点は昨年も利用した山川駅です。前回は列車で鹿児島中央駅まで移動後、空港バスに乗り換えましたが、今回は山川駅発の空港バスに乗車します。


九州遠征のラストグルメは鹿児島の新名物「黒豚わっぜえか丼」です。(※「わっぜえか」というのは、鹿児島弁で「すごい」「ものすごい」という意味)

「黒豚わっぜえか丼」は鹿児島県産黒豚の肉を使った丼物ですが、店毎にオリジナルな丼物を提供しているため、食べ歩きするのも良いかも。

今回の遠征は、四日目の観光を増やして、五日目はのんびり過ごすようにスケジュールを組んだことで、「池田湖」と「砂むし温泉」にも立ち寄ることができました。両者ともこの機会がなければ「行ってみたい」と思いながらも訪問することは一生無かったかもしれません。今までは「日本一周」そのものが目的になっていましたが、「行ってみたいなと思ったところに行ってみる」が今後のブロンプトンの旅の方針になりそうです。

日本一周「九州編」完了です。

旅費
11月20日 東名上郷 – 中部国際空港 1,400
ANA 331 名古屋(中部) – 熊本 旅割60 12,700
肥後大津駅 – 宮地駅 630
三重町駅 – 内牧駅 1,430
昼食、夕食、朝食、おやつ、ドリンク 2,515
観光 300
土産 315
民宿 あそ兵衛 4,800
11月21日 昼食、夕食、朝食、おやつ、ドリンク 2,584
観光 500
土産 1,050
セントラルホテル八代 ※洗濯 3,800
11月22日 昼食、夕食、朝食、おやつ、ドリンク 2,938
観光 1,350
HOTEL 鶴2号館 ※洗濯 4,900
11月23日 昼食、夕食、おやつ、ドリンク 4,208
観光 1,600
グリーンホテルちらん福住 5,200
11月24日 昼食、夕食、おやつ、ドリンク 1,664
観光 1,700
土産 1,680
山川駅 – 鹿児島空港 2,400
ANA 360 鹿児島 – 名古屋(中部) 旅割60 15,500
中部国際空港 – 三河安城 1,400

合計 76,564円



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