初雪の恋 ヴァージン・スノー
まずは、昨年の11月の京都撮影旅行で歩き回った場所が劇中に数多く登場するため、「あっ!ここにも立ち寄ったなぁ」の連続です。
高校生のラブストーリーはいわゆる“胸キュン”ばかりのご時世で、まるで鳥の求愛ダンスのような「好き、好き、好きなんだよ」というワンパーンには、オッサンが観るには苦痛すら感じます。しかし、この「初雪の恋 ヴァージン・スノー」は“胸キュン”恋愛映画ではありません。懐かしさすら感じる王道のピュア恋愛映画です。
ダブル主演のイ・ジュンギと宮崎あおいの初々しい演技とストーリーがマッチしていて「そういえば昔はこんな映画が多かったような気がする」と思えてくるので、懐古主義に肯定的な人向けです。
ソラニン
三木孝浩監督作品はいろいろ観ましたが初長編映画「ソラニン」は観ていなかったので、「先生!、、、好きになってもいいですか?」の余韻があるうちに観ました。
まずは宮﨑あおいさんのファンならもちろん必見です。特にそうでもない人には、大袈裟な出来事は出てこない三木孝浩監督作品には退屈さを感じるかもしれませんが、映画のための単なる若者の夢物語ではなく、徹底的に現実を描いているゆえの退屈さだと思います。
万人受けしないので、「三木孝浩監督作品」または「宮﨑あおい出演作品」をコンプリートしたい人は観ておきましょう。
作品のタイトル「Eli, Eli, Lema Sabachthani?(「神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや」)」は作品中に何度も出てくるフレーズで、謎のウイルスに侵されると前触れもなく自殺してしまう「レミング病」は神が人類に与えた罰であるという扱いです。
いつもなら予告編を見てから本編に突入するのですが、なんとなく本編を再生してしまって、序盤から中盤まで「なんじゃこりゃ。意味が分からん。やたらと騒がしい。」の連続で途中で観るのをやめようかと思えるくらい意味不明です。
ハナ(宮崎あおい)のシーンが増えた辺りからようやくストーリーが分かってきますが、内容としては深夜アニメ向きかと思います。「音楽が謎のウイルスを倒す!」という題材を実写でやるのは厳しいかと。