沖縄本島の世界遺産を巡る旅

2014年2月22日~24日

沖縄の世界遺産をコンプリートさせることを目的とした沖縄本島サイクリングですが、世界遺産は全部で9箇所あります。限られた時間内で、それらをどのように効率よく巡回していくのかが走行ルート決めのポイントになってきます。

まずはその9箇所がどこにあるのか…


沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語 沖縄世界遺産特集

那覇市内に4箇所(首里城跡・園比屋武御嶽石門・玉陵・識名園)、南部エリアの東側に1箇所(斎場御嶽)、中部エリアに3箇所(座喜味城跡・勝連城跡・中城城跡)、そして中部エリアの北端に1箇所(今帰仁城跡)。

観光もせずにロードでぐるっと走るだけなら今帰仁城跡を除く8箇所には1日あれば十分かもしれません。ブロンプトンでしっかり観光しながら走るのならば2日必要。

前回の沖縄サイクリングで今帰仁城跡には立ち寄っているため、今帰仁城跡を省いた8箇所巡りにしようかと検討しましたが、どうせならば9箇所全てに立ち寄ってこそ「世界遺産巡り」といえます。

そこで、世界遺産に立ち寄りながら、ぐるっと時計回りで沖縄本島を3日間かけて走ることに決定。

識名園→玉陵→園比屋武御嶽石門→首里城跡→座喜味城跡→今帰仁城跡→勝連城跡→中城城跡→斎場御嶽

しかし、やはりというか今回も都合が良い場所には宿がありません。リゾートホテルのような高級ホテルなどに泊まるのもムダですので、当然ながら民宿やビジネスホテルがターゲットです。

那覇市、名護市、うるま市の宿を確保したことで、沖縄本島の初日は早朝スタートで観光を多め、二日目は移動距離多め、三日目は余裕を持ってというスケジュールを組んでみました。


沖縄本島 336.6km(3176m)

2月22日

妙に疲れを感じていたのか朝食バイキングはいつもより少な目で、那覇市内の宿を7時40分ごろにスタート。

8時少し過ぎ、識名園に立ち寄ると開園時刻はなんと9時。待つのも退屈ですので先に進みます。


この激坂は真珠道(まだまみち)。首里城から那覇港まで続いていたらしい超激坂ロードです。激坂ハンターの皆さん、挑戦してみてください。


尚真王の時代(1477~1526)に首里城から南部へ行く道として造られた首里金城町石畳道(しゅりきんじょうちょういしだたみみち)。

第二次世界大戦の沖縄戦で真珠道の大半が破壊されたが、金城町に現存する238mの区間が首里金城町石畳道としてその姿を現在に伝えている。

昔はこのような石畳で終戦後に真珠道はコンクリートで復旧されたようです。

石畳道を迂回する急坂ルートを上って辿り着いた玉陸も開園時刻が9時。仕方がないので先に首里城に立ち寄ります。


2000年の記念紙幣2000円の絵柄にもなっている「守礼門(しゅれいもん)」。そういえば2000円札って見かけなくなりましたね。


世界遺産その1「園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)」。うっかり通り過ぎてしまいそうな場所にあります。


世界遺産その2「首里城」の歓会門。「歓会(かんかい)」とは歓迎するという意味だそうです。前回訪問時に首里城の内部をじっくり見たので、今回は周辺を散策します。


木曳門(こびきもん)を通って展望台「西のアザナ(いりのあざな)」からの眺望。ここで時間を使いすぎるわけにはいかないため、玉陸と識名園に戻ります。


世界遺産その3「玉陵(たまうどぅん)」。琉球王国、第二尚氏王統の歴代国王が葬られている陵墓。券売所になっている奉円館の資料展示室で玉陵の勉強ができます。


識名園に戻るルートを検索すると石畳道を案内するソニーのナビ。昔の人はこのような歩きにくい道を上り下りしていたんだなと思いながら進むと民家が。。。現役の道路のようです。


世界遺産その4「識名園(しきなえん)」。想像していたよりも広い庭園でした。この後は名護市を目指して北上しますが、妙に走りにくい。産業が特にあるわけでもないのに人口が多すぎるのでは?


世界遺産その5「座喜味城跡」。予定より1時間以上遅れているため前回訪問した残波岬をパスします。さらにショータイムに間に合わないため琉球村もパスします。


強い風が吹き荒れる万座毛。


那覇から名護市までずっと向かい風。ここまでのアベレージが19km/hを下回っています。2時間ほどの滞在を予定していた琉球村をパスしたことで名護市には早めに到着してしまいます。2時間あれば30kmほど距離を稼げますが、片道で15km程度の場所に目ぼしいものはありません。ここはムリせずに名護市内を散策することに決定。


15時20分ごろに宿に到着。荷物を預けて名護市内を散策します。名護城跡の桜は全てが葉桜状態。同じ時期に訪問した前回は1本だけまだ咲いていたのに、今年は早々と散ってしまったようです。


球場前を通ると何やら観光客で賑わっています。どうやら日ハムのオープン戦をやっていたようです。


ということで出待ちの列に混ざって選手が通るのを待ちます。お疲れの選手たちは「サインお断り」のようです。


丁寧にファンサービスに勤める選手。待ち行列の先頭から最後尾まで丁寧に対応しているため、引き上げるのに30分以上掛かっています。ほんとお疲れ様です。


なかなか選手たちが出てこないなと球場周辺をうろうろしてみると、球場ではフリー打撃、別のグラウンドでは守備の練習をしていました。居残り練習に励む選手たちもお疲れ様。


夕方になると風も止み静かな海岸。


晩御飯はソーキそば。ライス付きで600円なり。建物が地味な「宮里そば」は地元民御用達かも。

2月23日


沖縄の世界遺産をコンプリートさせるために本部半島を走ります。朝食バイキングをガッツリ2人分以上食べて7時45分ごろに宿をスタート。今日も絶好のサイクリング日和。


入り口を間違えて熱帯ドリームセンターから展望台まで散歩。あれに見えるは伊江島。ここでのタイムロスが20分。


改めて海洋博公園。時間帯が早いので観光客は極僅かですので、のんびり散策したいところですが、先を急ぎます。


世界遺産その6「今帰仁城跡」。前回とは違う場所を発掘調査しているようです。


前回は入れなかった場所。


前回も食べた「おっぱアイスクリーム」。量が少ない割にちょっと価格が高めの設定の300円なり。観光地価格ですね。


本部半島に来たら時間を割いてでも立ち寄りたい場所が古宇利大橋です。前回も海の美しさに感動した古宇利大橋ですが、相変わらず美しい海を眺めることができます。沖縄本島は名護市から北部の海が綺麗です。


日曜日ということもあってか観光客で賑わっている高台に上って橋を眺めます。


今日で沖縄遠征の四日目ですが、まだ海水に触れていなかったので、屋我地ビーチで休憩がてら海面タッチ。


本日の午後の部は東側のルートを走ります。何かと話題の辺野古の埋め立て予定地。赤土なのか海があまり綺麗じゃないですね。


東側ルートはアップダウンの連続です。ブロンプトンの場合は惰性とか勢いでは上れないため、もう勘弁して欲しいです。


ひたすら走りづつけて海中道路に到着。楽しみにしていた海中道路ですが、想像よりイマイチな雰囲気。風景が早く流れるドライブなら楽しいのかもしれませんね。交通量が結構多いので、景色を見ながら歩道をのんびり走りますが、ジョギングしている人たちも多いため、速度控えめで終点まで行きます。


海の色もイマイチですね。海草が多いということはプランクトンが多いということなのでしょうか。


海の駅あやはし館の歩道橋から海中道路を眺めてみます。東側ルートは走っても面白く無く、景色もイマイチですので「2度目は無いなぁ~」が素直な感想です。


世界遺産その7「勝連城跡」。何やら中学生や高校生が大勢いて騒がしいですが、勝連城跡は高台にあるため周囲の景色を楽しむことができます。

世界遺産のコンプリートを目的にしなかったらやって来ることは無かったであろう東海岸エリアでした。


ちょっと早めに夕食タイム。 本ソーキ、軟骨ソーキ、三枚肉、てびちの四点盛りのちょっと豪華なソーキそばです。大盛りで650円なり。

2月24日

今朝は7時20分ごろにスタート。


世界遺産その8「中城城跡」。中城城跡も高台というより山の上にあるため朝から滝汗状態です。なんちゃってフロントダブルにしていなかったらひたすら押し歩きになるところです。

朝食時間が6時で、量も少なかったことが原因なのか、それとも暖房が効かない部屋で体調を崩したのか、妙に力が入らないため、9時40分頃に緊急の糖分補給。


季節外れのコスモスロード。ここ以外にもコスモスを見かけたため、沖縄のコスモスは2月に開花するのでしょうか。


サイクリング本に必ず登場する沖縄一番の絶景ロード「ニライ橋カナイ橋」。これが楽しみだった。ここを下るためにわざわざ北側からのルートを走ってきましたが、そのルートは勾配10%超になっています。この橋だけが目的なら橋を上って展望台で折り返して下りを楽しむのが平和です。


世界遺産その9「斎場御嶽(せーふぁうたき)」。これにて沖縄の世界遺産をコンプリート。

知念半島にある斎場御嶽は琉球の始祖アマミキヨが造ったとされ、国始めの七御嶽の一つといわれる琉球最高の聖地です。


昼食はタコライス。観光地でも良心的な価格の500円なり。ただし、量は普通ですので自転車乗りには物足りません。


斎場御嶽の近くにある知念岬公園からの眺め。この辺りの海は綺麗です。

今日も既に1時間遅れとなっています。玉泉洞を見ておきたかったのですが、王国村のスーパーエイサーの公演時間に間に合わないため「おきなわワールド」をパスします。


平和祈念公園

公園内には沖縄戦の写真や遺品などを展示した平和祈念資料館、沖縄戦で亡くなられたすべての人々の氏名を刻んだ「平和の礎」、戦没者の鎮魂と永遠の平和を祈る「平和祈念像」、そして摩文仁の丘の上には国立沖縄戦没者墓苑や府県、団体の慰霊塔が50基建立されています。


平和の塔がある喜屋武岬からの景色。南部の景色は良いです。

太平洋戦争末期に、アメリカ軍に追いつめられ、行き場を失った人々が極まって身を投げた悲劇の地でもあります。そこに、平和の塔が建立され、恒久平和と鎮魂の思いが込められています。この平和の塔は、 沖縄戦終結前の6月20日に亡くなった第62師団の将兵の方々を悼んで昭和27年に建てられたそうです。

悲劇の地である沖縄南部は「ひめゆりの塔」など数多くの慰霊碑があります。とても観光気分では立ち寄ってはいけないような気がするため、この後は那覇空港を目指して走ります。


空港近くの海水浴場と小休憩。穏やかな雰囲気がするビーチですね。


那覇空港近くの公園に立ち寄って、こんな2ショットを撮ってみました。空港近くの宿を確保しておけば、思う存分に撮影に没頭して夕陽とセットで撮れるかもしれません。


着陸シーンを間近で見ることができます。このようなシーンを撮影できるのは那覇空港ならでは。


那覇基地は那覇空港の中にあるので航空自衛隊の戦闘機も那覇空港の滑走路を使用します。迫ってくるF-15J戦闘機、そして頭上近くを通過して着陸していく姿は迫力満点。時間を忘れてしまうほどワクワクの連続でした。

いつまでも撮影していたい気持ちを抑えて那覇空港までラストスパート。


沖縄遠征の締めで島豚のカツ丼。天気に恵まれた楽しい遠征でした。

旅費
交通費 46,300
宿泊費 2食込み 23,750
観光 2,100
昼食、おやつ、ドリンク 6,543
土産 4,379

合計 83,072円



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