聖地巡礼「天地人」直江兼続の故郷を訪ねて

2013年5月5日~6日

大河ドラマ「天地人」の放送期間中に「直江兼続の縁の地を訪れたい」と妄想を膨らせながらも、実行に移せなかった経緯があります。当時は近場をポタリングする程度の自転車遊びだったため、ブロンプトンを抱えて遠出というのは「清水の舞台から飛び降りる」くらいの覚悟が必要に思えました。

それから時は流れ、ブロンプトンの遠征の回数をこなし、自転車旅にも慣れてくると、日本地図を眺めながら「ここにはいつ行くか」という極めて普通のことになりました。

ということで、日本一周のルートを検討した時に「直江兼続の縁の地を訪れたい」を思い出して、今回の遠征にそれを組み込んでみました。前回の新潟遠征では「佐渡島観光」を目的としましたが、今回は「直江兼続の縁の地を訪問」となります。

石川・富山・新潟
201305石川・富山・新潟(連結)

四日目


8時ごろに宿を出発。ビジネスホテルに比べると民宿は朝食時間が遅いところが多いため、出発が遅めになってしまいます。


遠征四日目も良い天気。北アルプスの山々を眺めながら北上します。


8時35分、新潟県に突入。


最初の立ち寄りポイント「市振関所跡(いちぶりせきしょあと)」。1624年頃に設けられ、非常に厳しい検問をすることで有名だったらしいです。


松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で泊まった桔梗屋の跡地「伝芭蕉の宿桔梗屋跡」。


富山から新潟までの区間の最大の難所「親不知・子不知」。地名の由来は『北陸道最大の難所で、断崖絶壁と荒波が旅人の行く手を阻み、波打ち際を駆け抜ける際に親は子を忘れ、子は親を顧みる暇がなかったことから親知らず・子知らずと呼ばれるようになった。』という説が有力だそうです。現在は綺麗な道路を走るとはいえ、ブロンプトンの場合は今でも難所であることには変わりはありませんでした。


高速道路が並走しているとはいえ、国道8号を走る大型車が結構多く、「親不知・子不知」を過ぎた辺りから国道8号を走るのに危険を感じます。こんな調子でしばらく走るのは気が重いなぁと思っていると、何やら「久比岐自転車道」なる案内板が現れました。


この自転車道を使えば安全に上越市まで行くことができるようです。高台から国道を眺めながら走ってみましたが、国道を走る自転車は皆無でした。その代わりに、この自転車道を走るママチャリ、マウンテン、そしてロードバイクの人たちを数多く見かけました。つまり、糸魚川市と上越市を行き来する自転車はこの「久比岐自転車道」を使うのがデフォルトとなります。


このように専用トンネルも用意されているため危険度は、ほぼゼロです。


弁天岩ジオサイト「トットコ岩」。「トットコ」とは糸魚川地方の方言で「にわとり」を意味しています。


沿道には桜が植えられているため、桜の時期に走るとテンションアップかもしれません。


お腹が空いたので古ぼけたドライブインで昼食タイムですが、この辺りは食事処が少ないのか大混雑。「海鮮ミニ丼セット(ミニねぎとろ丼)」をいただきました。


ここからは、聖地巡礼「天地人」を楽しみます。まずは、戦国武将上杉謙信の城「春日山城」の城跡。


上杉謙信が7歳から14歳まで過ごした「林泉寺」の山門。謙信公の菩提寺。


謙信公のお墓。


山門に掲げられる「第一義」。これは謙信公の自筆のレプリカで実物は境内の宝物館にて保管。


可愛らしいお地蔵さん。


山形県米沢市の「上杉神社」より分霊され、謙信公を祭神に祀った「春日山神社」。


春日山神社の入口の高台に立つ上杉謙信の銅像。場所的に謙信公と2ショットの記念写真は難しそうです。


謙信死後の相続争いとなった「御館の乱」の舞台である春日山からの眺望。


謙信公の甲冑。


上杉景勝と直江兼続の甲冑。


徳川家康の六男、松平忠輝の居城「高田城」。


新潟市には建物が残っている城跡が無いので、代わりに高田城。これで新潟県もクリア。


今日の宿を目指して走りますが、絶景ポイントにちょっと寄り道。雪の季節に鉄道写真なら「絵」になりそうな光景です。


綺麗な夕陽。


18時ごろに宿に到着。今夜もお腹いっぱいいただきました。

五日目


遠征五日目も8時ごろにスタート。今日は午後から天気が崩れるという予報のため、走りながらスケジュール調整をしていきます。


国道8号とは違い国道352号(北陸道)は交通量が非常に少なく、快適なサイクリングを楽しめます。


良寛生誕地の橘屋屋敷跡。良寛さんの母の生まれ故郷の佐渡の方角を見ているとのこと。


風雪に耐える北国街道の家々。


こんな感じで海沿いの平坦路を走り続けたいものですが、この先で山間地に入ります。


和久井映見主演のテレビドラマ「夏子の酒」ロケ地。


直江兼続の故郷にやってきました。写真は「与板城」の大手門。


直江兼続と記念写真。


兼続といえばこれでしょ。「愛」。


鉄道の廃線敷を利用した全長1.5kmの「天地人通り」を散策します。


こちらは「お船門」で反対側は「兼続門」。ドラマが終わると廃れてしまうことが多いのかもしれませんが、兼続の故郷では「天地人」を大切にしていることが分かります。


お船の方生誕御館跡の碑。


よく倒れずに残っているなぁと思えた「光西寺」。ここに直江家の館があったらしいです。


さて、ゴールの新潟市を目指して再び走りますが、朝食が一人前だと腹ペコになります。日本海間瀬サーキットのところにあるラーメン屋に全く期待もせずにピットイン。ところが、このラーメンは何故か美味い。


腹も膨れてゴール目指して快適な道をひたすら走ります。


14時30分、新潟市の萬代橋に到着。


そして、新潟駅前から出る空港バスに乗車します。午後から雨予報でしたので、急いで新潟市内に入り、そのまま空港まで移動しましたが、雨は30分程度ぱらぱらと降っただけで止んでしまいました。


市内観光をバッサリカットしたため、フライトまでに3時間以上も待ち時間があります。特にすることがないため、展望デッキで飛行機撮影をして時間をつぶしますが、風が冷たいため長居をすると風邪をひきそう。


最後にちょっと贅沢に新潟名物「タレカツ丼」をいただきました。


新潟市出身の高橋留美子氏の作品「犬夜叉」。


30分遅れで小牧空港に到着。23時少し前にようやく帰宅。

今回も充実した4泊5日の自転車旅でした。

5日間の走行距離は673.5km、獲得標高は4347mでした。

交通費:24,730円
宿泊費(夕食、朝食含む):27,230円
旅費合計:64,261円



関連エントリー