2013年7月13日~15日
青森県の大間町からフェリーで北海道の函館市に渡るといよいよ北海道編のスタートです。北海道編第一弾は「函館~洞爺湖~札幌~富良野~美瑛」の区間を観光多めで楽しみますが、前半の二日間の走行で改めて「北海道はでっかいどう」を思い知らされることになるのです。
20130713函館
走行距離:26.5km 獲得標高:190m
20130714函館~洞爺湖
走行距離:167.9km 獲得標高:1215m アベレージ:21.3km/h
20130715洞爺湖~札幌
走行距離:168.8km 獲得標高:1364m アベレージ:20.2km/h
二日目 後半
15時40分。ついに北海道に上陸です。まずは宿にチェックインして荷物を預け、身軽になってから函館観光をスタート。
戊辰戦争最後の戦いである箱館戦争の舞台となった「五稜郭」をぐるっと周ってみましたが、観光地「函館」らしく観光客が非常に多いです。夏休み前の最後の週末ということも多少なりとも関係しているかもしれません。次週からは北海道地区の旅費が極端に割高になります。
「五稜郭歴史回廊(五稜郭タワー)」に登って五稜郭の全景を眺めてみます。「約1600本のソメイヨシノなどが咲き誇る道南有数のサクラの名所」らしいので、桜の時期に訪問すると雰囲気が違うかもしれません。
ちょっと気になったので函館駅の周辺を散策。この列車は何でしょうか。
調べてみたところ、「急行はまなす」、「寝台特急トワイライトエクスプレス」、「寝台特急北斗星」などを牽引する「DD51形ディーゼル機関車」のようです。函館駅~札幌駅の区間で、このディーゼル機関車が力強く走る姿を見ることができそうです。
函館市青函連絡船記念館摩周丸 (外観だけ)
1988年3月13日まで運航していた摩周丸は青函連絡船記念館として現存しています。
青函連絡船(せいかんれんらくせん)は、1908年から1988年までの間、青森県の青森駅と北海道の函館駅との間を結んでいた日本国有鉄道(国鉄)・北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道連絡船である。航路の名称は青函航路、営業キロ上の距離は113.0km(擬制キロ)で、津軽海峡という特定海域(国際海峡)を横断するため、他の国鉄連絡船とは異なり沿海航路扱いとされていた。
wikipedia
大勢の観光客で賑わっている「金森赤レンガ倉庫」。日本のあちこちに「赤レンガ倉庫」はありますが、ここが一番賑わっているかもしれません。
函館観光から「教会巡り」も外せません。写真は「函館ハリストス正教会」です。他にも「カトリック元町教会」と「函館聖ヨハネ教会」にも立ち寄ってみました。
夕刻時の立待岬(たちまちみさき)。遠くに下北半島が見えます。
定番の「函館の夜景」を見るために函館山に上る必要がありますが、念のためゲートのガードマンに確認したところ「自転車も通行禁止」とのこと。
往復の運賃1200円を払って函館山ロープウェイで展望台まで上りますが、すでに夜景を待つ観光客でごった返していて夜景を見る隙間さえありません。隙間を探してあちこちウロウロ、写真は展望台の一番高いところから人垣の上にカメラを突き出して適当に撮った1枚です。28年前に訪問した時は2時間近く待機した覚えがあるので、夜景をまともに見たければそうすべきかも。「どうしても綺麗な写真を撮りたい」というわけではないので、「ここでいいか」と日没を待ちます。
ふと反対側を見ると、まるで絵画のような光景に少しばかり感動を覚えます。
人垣の隙間からチラチラと夜景を眺め、下山時の混雑を回避したいため早々と退散を決めてロープウェイ乗り場に向かうと。。。
なんと奇跡的にも人垣が少ない場所があるではないか。どうやら大勢の観光客は少しでも良い場所を確保したいために奥へ奥へと進み、一番奥が一番混んでいたようです。あと1時間ほどすればもっと綺麗な夜景を見ることができるかもしれませんが、その時間帯になるとロープウェイ待ちの大行列必至のため、空いている時間帯のうちに下山。
20時10分、宿に戻って晩御飯。
三日目
遠征三日目は函館から洞爺湖までの区間を走りますが、160km超のロングライドになってしまうため、少しでも観光時間を確保するために5時45分ごろにスタート。
早朝の時間帯に函館市内から脱出して最初の立ち寄りポイントの「大沼国定公園」を目指して走ります。
「大沼国定公園」に近づくと“鉄撮り”と思われる人たちがカメラを構えて何かを狙っています。何が通るのか少し気になります。15分待っても来なければ諦めるつもりで休憩を兼ねて待機。
汽笛を鳴らしてやってきたのはDD51形ディーゼル機関車に牽引される「北斗星」でした。鉄オタならワクワクしてテンションアップかもしれませんが、DD51形ディーゼル機関車が走る姿を間近で見ることができてラッキーという感じ。
新日本三景のひとつ「大沼国定公園」に到着。これで新日本三景(「耶馬渓」「三保の松原」「大沼国定公園」)はコンプリートです。
オッサンが独り寂しく散策するには場違いな雰囲気がする大沼国定公園ですが、観光客が少ない時間帯ですので、気にせず楽しみます。
風が無い晴天日ということもあって、「渡島駒ヶ岳」をシンメトリー構図で撮ることができました。
スイレンやコウホネを眺めながら、のんびりと散歩します。
道南の森町の「いかめし」が有名らしいです。観光ガイド本に掲載されていた「道の駅 YOU・遊・もり」で手に入れようかと予定していたところ、ツイッターで森駅で販売していることを教えてもらったので、森駅で「いかめし」を確保。
道の駅の「いかめし」は真空パックものですが、森駅で販売されているものは京王百貨店の「2011年駅弁大会」で1位になった阿部商店さんの「いかめし」です。(「うまい駅弁 ベスト100」の4位にもなっています)
量はあまり多くないため、小腹が空いたときにちょうどいいかもしれません。
榎本軍鷲ノ木上陸跡地
明治元年(1868)旧10月20日(幕末)、徳川家臣・榎本武揚は軍艦8隻にて将士役3000名を率いて鷲ノ木村に上陸、 22日に先発隊が官軍の攻撃を受けて応戦したため、土方歳三と大鳥圭介の2隊に分かれて一路、箱館を目指しました。ここから箱館戦争が始まったのです。
森町
さて、森町を離れて洞爺湖を目指して走りますが、ここから「北海道はでっかいどう」を思い知らされることになります。走っても走っても、とにかく走っても景色が全く変わりません。「サイクリングよりもバイクツーリングを楽しむ人たちが圧倒的に多いのも当然か」と改めて思わされるほど自転車で走るには広いことを実感。
食事処もあまりないため、タイミングを逃すと後悔させられる可能性が高そうです。観光客で賑わっている長万部町のラーメン屋にピットイン。「塩味浜チャンポン 820円」は具沢山というより具だらけ(丸ごと一杯のイカ・ハマグリ・ホッキ・甘エビ・ウニ・銀杏藻)で食べごたえあります。
元気になったところで再び洞爺湖を目指しますが、相変わらず同じ景色が続きます。まさに「北海道はでっかいどう」です。
森町から110km、ようやく洞爺湖のトンネルを通過。ひとつ前の観光地である大沼国定公園から128kmもあるわけですから、観光目的のサイクリングのつもりでいると精神的なダメージが大きそうです。私はこういうのに慣れましたが。。。
28年ぶりにやってきた「洞爺湖」。
そして「昭和新山」。28年前はここの土産屋で木彫りの熊を買いました。当時で1万円もした「吠え熊」は今でも部屋にあります。(常に置き場に困るのですが)
健脚の人は自力で登山道を使って登るようですが、私は当然ながら有珠山ロープウェイ(往復 1450円)に乗ります。
有珠山から眺める洞爺湖と昭和新山。
洞爺湖有珠山ジオパーク 火口原展望台
洞爺湖の宿の夕食は「ジンギスカン」でした。ここでジンギスカン食べておけば、札幌では違うものを食べることができますね。
部屋で明日の予定をあれこれ検討していると、何やら外が騒がしい。窓を開けて様子を見ると、湖上を移動しながらあげていく「洞爺湖ロングラン花火大会」でした。前もって知っていたら湖畔に行ったのに残念。
四日目
遠征四日目は、洞爺湖から定山渓を経由して早い時間帯に札幌市内に入り、札幌市内観光を楽しむ予定を組みましたが、決定打に欠けるものでした。昨夜もあれこれ検討しても結論に達せず睡眠。
朝食時間が少し遅めということもあって、朝から温泉に浸かりながら改めてルートを検討。そして朝食。
7時30分、四日目のスタート。静かな洞爺湖を眺めながらゆっくり進みます。
洞爺湖展望台で一休み。逆光ゆえにこんな写真になっていますが、なかなかの眺めです。
さりげなくヒグマの剥製が置かれているところは北海道らしい。剥製を外に置いても劣化しないのでしょうか。
途中で進行方向を90度変えて北西へ向かいます。こんな素晴らしい道路を独り占め状態。
別名「蝦夷富士(えぞふじ)」と呼ばれている「羊蹄山(ようていざん)」を左手に見ながら快適なサイクリングを続けていますが、実は進行方向を変えたことで本日の走行距離が1.5倍になります。
ひたすら走るのも疲れてきたので、仁木町のふれあい遊トピア公園で休憩。なぜか阿波踊りのイベント開催中。どうやら全道阿波踊り大会に向けてのお披露目会のようです。(道内には16の阿波踊りチームがあるらしい)
羊蹄山麓で採れた男爵いもを使った「あげいも(350円)」をいただきます。これだけだと腹が満たされないため「鳥飯(380円)」も。
有名な「小樽運河」。
改めて日本一周の走行ルートを眺めてみると「小樽を省いたルートだと省略しすぎかな」と思えたため、わざわざ遠回りして小樽を経由します。28年前に積丹半島を含めてぐるっと周ったことがあるので、省略しても良いのですが、ちょっとした拘りみたいなものです。
サイクル野郎の作中で「偽者騒動」の舞台になっている「銭函」。
それから「石狩湾」。作中の風景がどこなのか分からなかった。
かなりの遠回りになる小樽を経由して、さらに石狩湾にも立ち寄ったため、札幌市内の観光時間が全くなくなり、とりあえず「札幌市時計台」だけ立ち寄ってから、18時10分頃に宿に到着。
今夜の夕食は、味の時計台の味噌らーめん。
昨日は走行距離167.9km(獲得標高1215m)、今日は走行距離168.8km(獲得標高1364m)という二日続けて北海道らしい走行距離になりました。予定では明日はもっと長距離になります。
就寝前にちょっと調べもの。。。
なんと「羊ヶ丘展望台」には営業時間が存在していて「午前8時30分~午後7時」となっています。これなら宿に入る前に立ち寄っておけば良かったのにと就寝前になってから後悔。(翌朝は6時スタート)