九州平定「大宰府跡と秋月城跡と吉野ヶ里遺跡」

2013年11月の九州遠征で日本一周のAルートとBルートを接続させることができ、西日本も日本縦断から日本一周に昇格させることができました。

九州エリアの走行マップを改めて眺めてみると、諸事情で走行ルートが二転三転したため、ちょっと無理やり感がありますが、これはこれで走りたい道、立ち寄りたい所には行くことができているため、自分ルールの「日本一周」のルートとしては不満とか後悔はありません。

しかし、「日本一周」が終わってからも日本地図を眺める日々が続き、「日本一周完全版」という余計なことを考えてしまいます。何をもって完全版なのか自分でもよく分かりませんが、ブロンプトンの旅はもうしばらく続きそうです。

日本一周の自分ルールのひとつ「近世の天守が残る城(12城)に立ち寄る」はクリアさせていますが、12城以外にも思いつきで城跡に立ち寄っていて、それらの中には「100名城」に含まれているものも数多くあります。数えてみると100名城の内、80箇所に立ち寄っているため、あと20箇所でコンプリートとなります。

しかし、「100名城のため」に数日掛けて出掛けるほどの城マニアではないため、あくまでも100名城については何かのついでの立ち寄りポイントです。

調べてみると九州地区の100名城で立ち寄っていないところは3箇所のみ。走行済みルートと照らし合わせてみると、その内の2箇所については素通りしていました。つまり、素通りしてしまった2箇所のために同じルートを走るというのは面白みに欠けます。

遠征ネタとしては、2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」が放送されている間に「官兵衛ゆかりの地」を訪問しておきたいものです。滋賀県長浜市の大河ドラマ館には行きましたが、そちらは黒田官兵衛本人とは無関係の場所で、あくまでも「黒田家ゆかりの地」です。

9月の中国遠征の続きで姫路周辺の「官兵衛ゆかりの地」を訪問しようかと下調べしたのは、実は中国遠征前の8月でした。11月になると大河ドラマも佳境に入り、遠征ネタとして兵庫を訪れるのはタイミングを外しています。

ということで、今年の11月も“九州”。

遠征ネタのひとつは「官兵衛ゆかりの地」ですが、わざわざ九州に行くのに1泊2日というわけにはいきません。そこで、オプションをあれこれ思いつくだけリストアップして、2週間ほど悩んだ結果、出発の4日前になってようやく行程表を確定させました。


201411九州1
201411九州2
201411九州3

100名城の「大野城」と「吉野ヶ里遺跡」をクリアさせるため、遠征初日は、九州遠征「門司~北九州~博多~大宰府~佐賀」の最終日「太宰府天満宮~佐賀城」をやり直すようなものですが、オプションで黒田家ゆかりの地「秋月城跡」に立ち寄ります。

二日目から四日目で大きなオプションとなる「佐賀→島原→天草→熊本→佐賀」で、日本三大稲荷「祐徳稲荷神社」、天草四郎像全5体、西南戦争の激戦区「田原坂」、世界遺産になるかもしれない「三池炭鉱跡」に立ち寄ります。

最終日は100名城の「名護屋城」、そして「官兵衛ゆかりの地」の「福岡城」と「福岡藩主黒田家墓所(崇福寺)」に立ち寄ります。

遠征初日

今回の遠征も初日の移動が「新安城5:37-6:07名鉄名古屋」「名古屋駅前6:20-6:40小牧空港」「FDA301便 名古屋小牧 7:30-9:00福岡」のように時間に余裕があまりありません。小牧空港に何事もなく定刻通りに到着できるのかそれが全てでしたが、トラブルもなく6時55分にチェックイン完了。


9時20分ごろ福岡空港をスタート。昨年も11月時点で冬のような寒さを感じていましたが、今年はさらに寒さを感じます。しかし、福岡空港に降り立って感じたことは「愛知に比べると福岡は暖かい」でした。念のための防寒対策で荷物が増えましたが、寒さで走行中に体が震えるという心配は無さそうです。


2011年10月の九州遠征の時に素通りしてしまった「大宰府政庁跡」に到着。当時は「太宰府天満宮」しか頭になく、“素通り”というよりは“知らなかった”です。


「大宰府政庁跡」については隣接されている「大宰府展示館」で勉強することができ、館内をぶらぶらしているとボランティアのガイドさんが詳しく説明してくれます。ちなみに天満宮は“太宰府”ですが、こちらは“大宰府”です。地名は“太宰府”ややこしい。

大宰府展示館に立ち寄った本当の目的は「大野城跡」の情報収集です。よってガイドさんの熱弁は頭に入らず、大野城の質問をしたりして。時間を掛けて大野城のことをネットで調べてもイマイチよく分からないのです。ガイドさんの説明でも「あの辺り全て」のような感じで、どう考えても「城跡巡り=半日ハイキング」になりそうです。ネットで調べてもそのようなレポートばかりです。私が欲しいのは「大野城」と書かれた石碑がどこにあるのかという情報。

ネットでだいたいこの辺を上っていけばいいのかなという目星をつけていたので、ガイドさんに頂いた周辺マップと照らし合わせてダメ元に進みます。


太宰府天満宮周辺は平日でも観光客の車の往来が多いですが、さすがに大野城跡を目指す人は皆無のようで、貸切状態の林道を汗だくになりながら上っていきます。

ひたすら上り続けると狭いながらも駐車場があったため、ブロンプトンを置いて周辺探索。


運が良いことにひっそりと置かれている「大野城」の石碑を発見。100名城のコレクターの中にはスタンプを集めることを目的にしている人もいますが、私はスタンプ集めには興味は無く、このような石碑があるところまで自力で行くことに価値を見出しています。スタンプ集めだけならもっと楽できます。


太宰府口城門跡。復元作業中のようで、現在は「ここがそうなのか」くらいのことしか分かりません。麓から獣道のようなところをハイキングしてくると違った感想を持つかもしれませんね。


「大野城跡」をややこしくしているのが「岩屋城跡」。


せっかくですから「太宰府天満宮」にも立ち寄ることにしましたが。。。


前回訪問時はそれほど混んでいなかった「太宰府天満宮」ですが、今日は非常に混んでいて参拝待ちの行列ができています。この列に並ぶ気にはならないため、少しだけ境内をうろうろしてから撤退します。


昼食は博多ラーメンの野菜味噌にしました。この店の野菜味噌は正解です。この後は秋月に向かうのですが、国道386号の大型車の交通量が非常に多いためストレスが溜まります。日田市へ向かう国道386号には、なぜ大型車が多いのでしょうか。


黒田長政の三男長興(ながおき)が福岡藩から分知され立藩した秋月藩。「秋月」は「筑前の小京都」とも呼ばれる城下町です。ここには町並み散策を楽しむ観光客が大勢訪れていますが、他の“小京都”のような局所的なものではないため、徒歩で周るというのは結構大変そうです。

参考 : 黒田官兵衛ゆかりの地「秋月」のパンフレットが完成しました

「黒田官兵衛ゆかりの地」ではなく、「黒田家ゆかりの地」ですが、大河ドラマに便乗して観光客を呼び込む努力は立派です。大河ドラマは観光業界に貢献していますね。47都道府県で未だに大河ドラマに縁が無いのは僅か2県のみだそうです。(秋田県と宮崎県)

「大河ドラマを活かした観光活性化策」で検索すると日本政策投資銀行が作成したレポートが見つかります。


秋月城跡は紅葉の名所でもあるため、平日でも観光客が大勢訪れています。この黒門の紅葉は有名らしいのですが、“城跡”の雰囲気は殆どありません。


ちょうど紅葉が見ごろになっていますね。茶店のスタッフが打ち合わせ中?

この先は福岡県から佐賀県へ移動しますが、県境を越えると走りやすく感じます。管轄の違いなのか佐賀県側の道路は整備されているため、福岡県内で感じたストレスは解消されます。


100名城のひとつ「吉野ヶ里遺跡」に到着。ここには過去に2回訪問しているため、2011年10月のブロンプトンの旅ではスルーしましたが、今回は100名城をコンプリートさせるために観光します。


社員旅行で訪問した時は、団体旅行ゆえに時間の制約があって、少しだけ見学してオシマイでしたが、個人旅行なら時間のある限り散策できます。と思って園内マップをチェックしてみると、予想以上に広大な敷地のため、まともに散策していては2~3時間くらい掛かりそうです。


メインだと思われるエリアを急ぎ足で周りますが、自転車を走らせるより疲れます。


紀元前3世紀から紀元後3世紀までの弥生時代の住居などが展示されていますが、小学校の修学旅行などで強制的に訪れるのならともかく、観光地としては今の時代に合っていないかもしれません。入園料は420円ですので、とりあえずちょっと覗いてみるかという感じでしょうか。

急いで周った割には45分くらい滞在していました。


そして「佐賀城跡」に到着。日本一周ルートに接続完了というか、やり直し完了です。初日のコースは観光目的でしたので仕方ありませんが、交通量が多いためお勧めしません。特に大型車の往来が多いためストレスが溜まります。


17時24分、JR久保田駅近くの宿に到着。

ここの宿は土建屋さんたち御用達なのか、それっぽい人たちで繁盛していました。二食付きで5500円は魅力的です。無料で使える洗濯機も5台(6台?)設置されているため、長期旅行者にも適しています。


九州といえば焼酎ですね。乾杯!

走行距離:107.3km 獲得標高:714m



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