2012年7月28日~29日
岐阜の地図を眺めてみると「高山市」を中心に東西南北いろんなルートがあることが分かります。夏場はなるべく涼しいところを走りたいため、以前から検討していた二つのルート「野麦峠越え」と「せせらぎ街道」を走ってみることにしました。
自宅から実に4時間も掛かって9時20分、ようやく「薮原駅」に到着。中央本線の各駅停車は非常に時間が掛かるため、中津川より先へ行くのは少し効率が悪いです。
今回の遠征の目的は「峠越え」ですので、撮影機材は「FUJIFILM X10」ではなく「μTOUGH-6010」だけにしました。なるべく荷物を軽くしたいことと、走りに忙しく撮影を楽しむ余裕もないためです。
さて、「中山道を走る」の時にスルーした「薮原宿」を散策してみます。なぜかここにもSLが展示されていますね。それにしても良い天気です。多少なりとも標高が高いため、我慢できる暑さですが日差しが痛い。
「薮原宿」の本陣跡は普通の民家になっていました。街並みも多少なりとも古い建物が残されていますが、宿場町という雰囲気はあまりありません。
朝食から既に5時間経過していることと、この先に補給ポイントがあるとは限らないため、コンビニを探してみましたが、なんと薮原にはコンビニがありません。町外れにスーパーマーケットがあったので、覗いてみても弁当らしきものは極僅か(選択の余地無し)。大き目のおにぎりが50円引きだったため2個確保してエネルギー補給。
メインディッシュの「野麦峠」の前菜みたいな「境峠」を目指して、ゆるゆると上っていきますが、峠まで6.5km地点からは急坂の連続。勾配8%前後がひたすら続くとブロンプトンでは結構キツイ。
11時2分、ようやく「境峠」に到着。石碑には「木曽川の源流 ふるさと木祖村」と書かれていますが、どこにも「境峠」と書かれた標識らしきものは見当たりません。この後は標高差340mのダウンヒルを楽しみますが、下った分を再び上るわけですから…
川沿いの道を“まったり”と気持ち良く上って行きます。このような道は涼しさを感じて走りやすいです。
ゆるゆると上っていくと「旧野麦街道」が目の前に現れました。旧道の空き地に車を停めて、頂上の野麦峠までハイキングを楽しめるようです。ということは野麦峠はもうすぐそこかなと思ったものの、ここから急勾配が始まり、頂上まで滝汗状態が続くことに。
12時30分、待望の「野麦峠」に到着。「あゝ野麦峠」の石碑が地味っぽいところが良い雰囲気。
反対側には「あゝ飛騨が見える」と言い残して死亡した政井みねさんの石造が。悲しき歴史を持つ峠。
野麦峠の「お助け小屋」は現在でも食事も宿泊も可能です。「お助け小屋」でアイスクリームを購入してクールダウン。持参した菓子パンで強制的にエネルギー補給。真夏のサイクリングは、やはり食欲が激減してしまいます。
あれに見えるは「乗鞍岳」。ブロンプトンで畳平まで上ってみたいものです。
景色を堪能しながら気持ちよく下っていきますが、秘境サイクリングという雰囲気がします。ここは単なる通り道ではなく、「野麦峠」を目的とする観光客の車しか通らないため、交通量が少なくて良い感じです。
「野麦峠」で上りはオシマイというわけではなく、本日3個目の峠「寺坂峠」。ここも標識らしきものがありません。この後は道の駅「飛騨たかね工房」で軽めにエネルギーを補給。
道の駅の先にある長いトンネルはいかにも危険という雰囲気がするため旧道を走りますが、何か出てきそうなアドベンチャーサイクリングという雰囲気。なお車は通行止めですので、観光客の車が通ることはありません。旧道を走ると「朝日ダム」と「久々野ダム」を眺めることができます。
「もうすぐ高山だ」という地点まで来ると、どのルートを走っても必ず峠を越える必要があります。今回はなるべく旧道を走りたかったため「野麦街道」の「美女峠」を越えてみましたが、ここも標識らしきものはありません。とりあえず本日4個目の峠です。
16時13分、高山市に到着。さっそく街並み散策ですが、過去に何度も訪問しているだけに新鮮味はないので、適当にぶらぶらとネタ探し。
「飛騨牛まん(360円)」に何か惹かれるものがあったので、レッツチャレンジ。。。。。ボリューム感はあるのですが、なんだかなぁ。味も食感もイマイチでした。あくまでもネタということで。
少し早めの17時頃に本日の宿にチェックイン。夕食は「もつ煮定食」を選択。朝食は「バイキング」ですが、疲れなのかいつもより量は抑え目。このままでは痩せてしまいますが、ムリに食べても苦痛になるので諦めます。
「秋になったら走ろう」と決めていた「せせらぎ街道」ですが、今回の遠征で走ります。このルートは秋に走ってこそ景色を楽しめるのは間違いないのですが、当然ながら紅葉目当ての観光客の車が大量に走るため、ブロンプトンで走るのは辛くなる可能性大。さらに昨年は台風被害で通行止めになっていたため、今年の秋に走ることができる保証もありません。ならば今回の遠征で走ってしまえというわけです。
今日は時間に余裕があるため「おおくら滝遊歩道」を散策してみることにしましたが、こういう雰囲気だとやはり「秋」が良いような気がしますね。
30分ほど登山道みたいなハイキングコースを歩いて「大倉滝」に到着。ここまで急坂を上ってくるわけですが、自転車のお陰で階段上りが苦痛にならなくなったのはいいことです。復路は舗装された林道を下り、往復で1時間ちょっとのハイキングでした。
本日の唯一の峠「西ウレ峠」に到着。ここから岐阜市内まで下り基調になるため、せせらぎ街道を走るのなら「高山→郡上八幡→岐阜」のルートがお勧めです。
道の駅「パスカル清見」に立ち寄ってみましたが、相変わらず食欲がないため、「朴葉寿司」で強制補給。酢飯に鮭+ショウガという組み合わせなら食欲が無くてもなんとか食べることができましたが、食欲がなくなるというのは困ったものです。
12時21分、郡上八幡に到着。暑いと欲しくなるのは「カキ氷」です。八幡城の駐車場のところの茶屋で「カキ氷」を食す。
郡上八幡にも何度も訪問したことがあるため、八幡城だけ立ち寄ることにしましたが、ここから先は入場料が必要らしいので、ここで撤収。今回は観光が目的ではなく、あくまでも通過点としての郡上八幡ですから。観光するのなら郡上八幡で宿泊して郡上踊りを楽しむと良いかもしれません。
この後は、川沿いの道をひたすら走るのみですが、国道はいかにも暑そうという雰囲気がするため、反対岸の県道を走ります。走りながら「これは正解だな」と自画自賛したくなるくらい快適そのもの。暑さの原因の半分は「車」にあるのではと思えるほど国道や市街地の路面は暑いですが、交通量が非常に少ない田舎道は涼しく感じるものです。
そろそろ補給をしておかないとマズイなというタイミングになったため、木陰で補給している時。。。。。ブロンプトンが倒れ、あわや土手下へ転落という状態に。「いや~危なかった」と一通りチェックすると、なんと春に買ったばかりの「GENTOS 閃 355」が倒れたショックで外れて土手下の闇に消えてしまった。このまま県道を走れば「トンネル」を全て回避できるため、ライトが無くてもなんとかなるとはいえ、なんとなく悔しい。
長良川の景色を堪能しながら“まったり”サイクリングですが、県道側は補給ポイントが全く無いため要注意です。自販機すら極僅かです。
「美濃市 うだつの上がる町並み」を散策というよりは、少しだけ立ち寄ってみました。近場にもこのような街並みが残っていたようで、穴場的存在でしょうか。
16時15分、本日のゴールの名鉄の新岐阜駅に到着。
1日目
距離:97.82km
高度上昇値:1,521m
平均スピード:17.7km/h
2日目
距離:133.10km
高度上昇値:1,093m
平均スピード:22.4km/h
交通費
愛環+JR 三河上郷駅-藪原駅 2,910円
名鉄 新岐阜-新安城駅 1,020円
宿泊費 6,100円