岐阜遠征「戦国時代の面影を巡る旅」

「ブロンプトンの旅」は「東京~大阪」から始まり「東京~下関」まで延長させ、その続きで「日本縦断」を始めて、「日本一周」まで発展させたため、複雑な走行ルートになっています。そこで、“やり直し”の区間については最新のものを選び、無理やり日本一周コースに組み込んだものは外して、日本一周コースを「日本縦断Aルート中」「日本縦断Aルート西」「九州&沖縄編」「日本縦断Aルート東」「日本縦断Bルート」に分けて整理しました。

この『岐阜遠征「戦国時代の面影を巡る旅』が「日本縦断Aルート中」のスタート編となります。

やり直しの岐阜遠征の前半パートについては、天下分け目の決戦の地「関ヶ原」から織田信長ゆかりの地を訪れながら東へ向います。


20121124関ヶ原~岐阜~犬山 97.9km+371m

「関ヶ原→東京」のルートについては「中山道」をベースに既に走破済みですが、「東海道を走る」とか「中山道を走る」といった企画モノは「旧道を走ること」そのものが目的化してしまい、観光目的には成りにくいものです。「ブロンプトンで全国制覇」には「観光地巡り」の要素の比重が大きいため、旧道を走るだけとなってしまっている「関ヶ原→恵那」の区間を走りなおすことにしました。

ジグザクにあちこち立ち寄りながら、関ヶ原から恵那へ向かうため、二分割して前半を「戦国時代の面影を巡る旅」と題して「関ヶ原駅→関ヶ原古戦場→南宮大社→大垣城→墨俣一夜城→岐阜大仏→岐阜城→かがみがはら航空宇宙科学博物館→ツインアーチ138→小牧城→犬山城→犬山駅」のルートで走ります。


スタートやゴール地点に登場する「駅」の中で一番多いのが「関ヶ原駅」です。地図を見ながらルートを検討すると、なぜか「関ヶ原」を起点となってしまうことが多いのですが、これはやはり「天下分け目の決戦の地」ということが起因しているのかもしれません。「関ヶ原」を中心に東西南北それぞれのルートを考えてみると、妙に上手いこと決めることができます。


まずは、関ヶ原の合戦の決戦地。「ここがそうです」と示すだけの「激戦地の碑」がとりあえずあるだけで、田畑が広がる普通の田舎という雰囲気です。「戦国ブームだから何か特別な演出を…」というものは何もありません。


「石田三成の陣地」があった笹尾山。こちらからは戦いの場を一望できるようです。三成の「笹尾山」、宇喜多秀家の「天満山」、小早川秀秋の「松尾山」、毛利秀元の「南宮山」のように西軍は山の上に陣営を構えていたのですから、闘いとしては有利な状況にあったわけですが…


「家康の最終陣地」は低い位置にあるため、最前線で戦っている者たちからの情報を頼りに戦略を練っていたのかもしれません。


垂井の南宮大社に立ち寄ってみましたが、正月に向けて改修工事中です。絵馬を掛けるところに「天下分目難関突破」と書かれているところが、なかなかの演出です。正月明けには受験生が必勝祈願に訪れることでしょう。


大垣は松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を終えた“むすびの地”だそうですが、いまいち知れ渡っていないような。左奥には旅を終えた松尾芭蕉と谷木因の像があります。


大垣は揖斐川、水門川、杭瀬川などの河川を利用した舟運が盛んなところだったとのことで、今でも川遊びのイベントが定期的に催されているようです。写真は高砂町から船町までの約1.1kmの「たらい舟川下り」を楽しむ人々。


関ヶ原の戦いで西軍の本拠地となった「大垣城」。昭和11年には国宝に指定されるも戦災で惜しくも焼失。現在の天守閣は昭和34年に再建されたもの。写真は戸田氏鉄の騎馬像。


木下藤吉郎(豊臣秀吉)が一夜にして築いたという逸話がある「墨俣(すのまた)一夜城」。当時は敵を驚かすのが目的の“張りぼて”だったそうですが、この一夜城を切っ掛けに秀吉が天下を取るまで出世したことから、“出世”を祈願する人たちの絵馬代わりの「出世ひょうたん」が掛けられています。


日本三大大仏の「三番目」がどこなのか未だに決着が付いていないようですが、「高岡大仏」と「岐阜大仏」が3番目として名乗りを上げています。こちらが岐阜県岐阜市の黄檗宗金凰山正法寺にある大仏様です。お寺の場所が分かりにくいからか観光客が大勢訪れるということはなく、静かに大仏様と対峙できます。


2010年の岐阜南部の紅葉と美濃三不動の時にも立ち寄った「岐阜公園」。紅葉がちょうど見ごろになっていて公園全体が良い感じの紅葉狩りスポットになっています。


山頂に鎮座する「岐阜城」。信長が小牧から移転して、城と町の名を「岐阜」と改め、本格的に天下統一を目指すようになったとのこと。自転車で近くを通っても、いつも山の麓からチラッと見るだけの岐阜城ですが、今回は城巡りサイクリングですから、久しぶりにロープウェイに乗って岐阜城にやってきました。


岐阜城の天守閣からの景色。信長はここからの景色を見ながら天下統一のシナリオを思い描いていたのでしょうか。


「岐阜市ご当地B級グルメフェスティバル」でグランプリを獲得した「信長どて丼」を食す。意外にもクセは無く食べやすい。


ロープウェイで下山して土産売り場をウロウロとすると…。あっ、ついに出逢うことができた旅の伴「のぶさま。」。全国制覇を目指す私には最良な旅の伴になることでしょう。


岐阜南部エリアの観光スポットとしては「かがみがはら航空宇宙科学博物館」も外せません。ここにはミニベロ16で訪問したことがあるので、今回は屋外の展示物のみ拝見して撤収。


見上げると首が痛くなるくらい高い「ツインアーチ138」。ここにもミニベロ16で訪問したことがありますが、今日は見事な青空ですね。


ツインアーチ138がある国営木曽三川公園には整備されたサイクリングロードがあります。本格的なサイクリングというよりも、地元の人の散歩代わりとか、車に積んできてちょっとだけサイクリング気分を味わうという雰囲気。


信長ゆかりの地のひとつ「小牧城」。 信長が美濃国の斎藤氏攻略のために小牧山に建築した城。後に家康が秀吉との戦いで小牧山を陣として以来、1930年まで徳川家の領地になっていたようです。現在の城は1967年に建設されたもので「小牧市歴史館」となっています。


本日の最後の立ち寄りポイント「犬山城」。2009年の「犬山・江南・岐阜」、2010年の「岐阜南部の紅葉と美濃三不動」の時とは少し様子が違って、なんと天守閣への入場待ちの行列ができています。国宝犬山城といっても規模は小さく、30分とか60分も並んでまで見たいものなのか疑問には思いますが、これも戦国時代ブームゆえのことでしょうか。


夕日に照らされる犬山城。


天気に恵まれた1日でした。この後は犬山駅まで移動後、いったん帰宅。

通常なら1泊2日のコースになりますが、犬山駅を中間地点に設定して、いったん帰宅して翌朝再び犬山駅からスタートとなります。名鉄の特急は速いため特急が停まる駅を起点にすると便利ですが、特急は早朝の時間帯を除くと常に車内が混んでいるため、降車するのも苦労します。特別車両券(ミューチケット)を購入して特別車へ乗車しましょう。

交通費 2970円
新安城駅~金山駅 490円
金山駅~関ヶ原 1110円
犬山駅~新安城駅 1370円 ※特急の指定券含む



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