静岡遠征「御前崎と寸又峡と三保の松原」

2012年11月18日~19日

やり直しの静岡遠征の後半については、静岡中部エリアの「御前崎」「寸又峡」「三保の松原」の3本柱を結ぶルートを設定。大井川鉄道の走行するSLを間近で撮影するというオプションもあり。


20121118袋井~御前崎~奥泉 110.3km+723m
20121119奥泉~寸又峡~静岡~新富士 116.3km+1310m

やり直しの静岡遠征パート2は1泊2日の日程で、初日の走行ルートは「袋井駅→横須賀城跡→南遠大砂丘→浜岡砂丘→御前崎灯台→新金谷駅→家山駅→千頭駅→奥泉」、二日目の走行ルートは「奥泉→寸又峡→静岡浅間神社→駿府城跡→三保の松原→由比(桜エビ丼)→新富士駅」に設定。新富士駅をゴールとすることで山梨編へ続きます。

初日


前回の静岡遠征「浜名湖と遠州三山」のゴールの袋井駅を8時20分頃にスタート。

雨の翌日が強風になるのは定番で、今日も強い北西の風が吹き荒れています。幸いにも袋井からは南下した後に東へ向うため、序盤は非常に楽ができます。


「横須賀城跡」の天守閣跡地には何もありませんが、どうやらまだ発掘作業中のようです。将来的には何か造られるかもしれません。


「横須賀の古い街並み」ですが、ここがそうですと言われなければ、うっかり通り過ぎてしまうほど観光地化されていません。


「南遠大砂丘」から「浜岡砂丘」までは快適な自転車道が整備されていますが、今の時期は路面に砂が積もっている箇所があるため、慎重に走る必要があります。静岡の御前崎から愛知の伊良湖までは結構いい感じの太平洋岸自転車道が整備されているので、走ってみることをお勧めします。


なんと「富士山」を見ることができます。富士山ってやはり大きい山なんですね。


「浜岡砂丘」に到着。ここに来るのは2度目ですが、「中田島砂丘」と比べると、ここはイマイチかもしれません。


あれに見えるが浜岡原発。


爆風の追い風に乗ってやってきました御前崎。台風の時の様な大きな波が押し寄せていて、この撮影中に背後から波を被ることに…


この御前崎灯台に「自転車」でやってきたのは中学2年の時ですから実に34年振りとなります。


こちらは日本中でブームになっている「恋人の聖地」のひとつ『御前崎ケープパーク「潮騒の像」』。「恋人の聖地」というのは「恋人の聖地プロジェクト」により選定されたデートスポットだそうです。ここから見る夕陽は間違いなく美しいでしょうね。


御前崎に観光で来た人なら必ず立ち寄るであろう「御前崎海鮮なぶら市場」で早めの昼食タイム。駐車場が既に満車状態だったため、今回も食べることができないかと心配しましたが、運よく席がひとつ空いたので「まぐろ漬け丼+味噌汁 (計600円)」をいただきます。

さて、御前崎から金谷までの区間は西寄りの北上となり、まさに強風の向い風。


13時30分頃に「新金谷駅」到着。距離は約32kmという短い区間でしたが、途中でコンビニ休憩を取ったこともあり、30分も予定より遅れてしまいました。


本日の宿まで約52km、大井川をひたすら北上。この区間の序盤は、やはり風の影響が大きく、微妙な上りということあって18km/h前後で我慢の走行となります。


静岡といえば「お茶」ですね。和菓子屋があったら立ち寄ってみようと考えていたため、「そろそろ休憩したい」というタイミングで上手いこと見つかった朝日園で「夢想い」をいただきました。これは美味いですよ。(150円/個)

宿への単なる移動区間として大井川を北上しているのではなく、実は大井川鉄道のSLを間近で見ることも、このルートを選んだ理由のひとつです。自転車で移動中での撮影ですので、“一発勝負”必至。撮り直しはできません。SLの通過時刻と地図を照らし合わせて、ドンピシャのタイミングで間近で見ることができる場所はどこなのか…。


はい、ありましたね。線路脇に立ってカメラを構えると、本当に間近をSLが通りすぎていきます。ここまで接近戦だと迫力あります。実は広角28mmでは足りませんでした。この後の大迫力カットはSLの頭がフレームアウトしているので24mmが必要です。


SLの走行を間近で見ることができて大満足でした。(フレアが出ているのは、御前崎で波を被った時にレンズが少し汚れたのが原因。これに気が付いたのは翌日の昼)


16時55分、ようやく千頭駅に到着。既に日は暮れて、黄昏時となっています。


入場券を購入して駅のホームを少し散策。この可愛らしい列車は井川線です。鉄道マニアならこの列車に乗ってみたいのでは? 千頭駅の駐車場に停めてある車は、この井川線「南アルプスあぷとライン」でさらに山奥に行っているのかもしれません。


最後の20分間は夜間走行になってしまい、宿に17時20分頃到着。のんびり風呂に浸かった後は、山菜料理を美味しくいただきました。

二日目


今回の遠征のメインイベントである「寸又峡」へ向うために、朝からえっちらおっちら上り続け、峠を越えると「寸又峡」までは下り。つまり、復路も峠越えが待っています。地図で見ると川の右岸に林道のようなものがあるので、そちらを通る予定でしたが、実は道路が崩壊していて、道路そのものが消滅しています。その光景を復路で見たときは愕然としたものです…


「寸又峡」に到着。10年前はドライブを趣味にしていたので、ストレスが溜まる狭い山道をひたすら走ってきたという印象でしたが、今回はともかく「疲れた」という印象。


いかにも楽しそうな名前の「夢の吊橋」ですが…


高所恐怖症の私にはガクガクブルブルの大イベント。遊園地に設置されている絶叫マシンより遙かに怖く、慎重に慎重に一歩一歩進むわけです。渡る前は「10年前より多少はマシなったかな」と淡い期待を抱いて渡り始めるも、中間地点くらいで「もう勘弁して」とリタイアできるわけないのに精神的に限界。まだ時間帯が早いこともあって、後ろからプレッシャを掛けられることがないため、深呼吸しながらさらにゆっくりと歩み、なんとか渡りきるも寿命が縮まった気分。


橋を渡り終え急階段を上り、展望台に立ち寄ってから、景色を見ながらぐるっと回ってゲートまで戻ります。

静岡市内へ向うためには大井川を下って島田から東へ向うか、千頭駅から峠越えルートになる国道362号を走るかの二択。下り基調になる島田へ向うほうが遙かに楽ができますが、「島田~寸又峡」の区間(距離約63km)を往復というのはあまりにも退屈。


ということで国道362号を走ることにしたのですが、これが予想外の激坂続きで「13%」とか「12%」の標識が頻繁に現れます。結局、3kmほど押し歩きとなり、ここでのタイムロスが終盤まで影響することになります。


12時30分過ぎにようやく峠を越え、少し下ると小さな食事処があったので緊急ピットイン。天ぷらうどんと散らし寿司をいただきました。


「食後は下るだけ」のハズですが、ブロンプトンの場合は勾配が10%を超える下りになるとブレーキが効きません。20km/h程度の速度でブレーキを掛けながら慎重に下ることになるため、心身ともに疲れます。ようやく半分くらい下ったところから山頂を見上げると、いかに激坂区間であるか分かります。こんな九十九折の激坂ルートを観光の車やバスが頻繁に通るため、行楽シーズン中は渋滞するのも当然かもしれません。幸いにも今日は月曜日ですから渋滞に巻き込まれることなく、静岡市内まで順調に進みますが…


「東海道を走る」の時に取りこぼした「静岡浅間神社」。


ちょうど七五三の時期ということもあって御祈祷の最中でした。


京都の三条大橋のところでお別れした「弥次さん喜多さん」がこんなところに…。


徳川家康が晩年過ごした駿府城。

峠越えのタイムロスの影響で予定より大幅に遅れています。この先のルートをシミュレーションすると「久能山東照宮」に立ち寄る余裕がありません。社員旅行で見にいったことはありますが、その時は急ぎ足での観光だったため、今回こそ時間を掛けて見る予定でしたが残念ながら諦めることにします。


そろそろ日が傾いてきていますが、新日本三景の選定されている「三保の松原」に到着。この「神の道」と命名されている区間には、樹齢200~300年の松の並木が500mも続いています。(ちなみに自転車通行禁止です)


長期間、海風に耐えてきた松の木ですが、今にも倒れそうな状態にあります。

羽衣伝説で有名な「羽衣の松」と呼ばれる樹齢650年の老松がありますが、今にも倒壊しそうな松ですから、殆どの人が興味を示さないようです。


三保の松原から駿河湾を挟んで富士山や伊豆半島を眺めることができます。今日は雲の上に雪に覆われた富士山が見えますね。ここで富士山を見ることができないと哀しくなるので、晴天日を選んで訪問しましょう。


新富士駅を目指してラストスパートということで今回は旧道ではなく国道1号を走ることにしましたが、走行している車の速度が速いため追い抜かれる度に怖さを感じます。夕日に照らされた富士山を見ながら小休憩。


国道1号から離脱して由比の町を走り、「由比に来たら桜エビ丼を食べなきゃ」と決めていたため、地元民が通いそうな食事処で「桜エビ丼(850円)」をいただきました。


17時40分、なんとか新富士駅に到着。パッキングしてホームに行くと珍しいことに「回送」の新幹線が停車。売店のおばちゃんが「これは最新型らしいよ」と教えてくれたのですが、私には違いがさっぱり分かりません。車内を覗き込むと集音マイクが各車両に設置されていたので、何かのテストをしているようです。


「N700A」の「A」が新型であることを示しています。(ちなみに「A」は「ADVANCED」のこと)

予想外の激坂の峠越えがありましたが、最後に“おまけ”で新型新幹線も間近で見ることができ、いろいろと運が良かった2日間でした。

交通費 7290円
JR 三河安城駅-袋井駅 1620円
新幹線 新富士駅-三河安城駅 5670円

宿泊費 5900円



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