「○○○○から□□□□に乗りかえるとどのくらい速くなりますか?」って初心者ならではの質問だと思いますが、それに対して「エンジン次第」という的外れな回答が見られます。同じ機材を使って速度が違うのならエンジンの違いですが、エンジン(使う人)が同じで機材を変えたらどのくらい速度に違いが出るのか。単純なことですが、まともな回答が少ないのは、いろんな自転車でたくさん走っている人が少ないからだと思います。
漠然とジテツウトレーニングを続けていては、飽き性ゆえに苦痛になってきます。そのため、気分転換を兼ねて使用する機材を変えたり、わざわざパーツを交換したりして、機材の検証も兼ねてジテツウトレーニングを続けています。検証とトレーニングという一石二鳥ともいえますが、2シーズン目からはジテツウトレーニングを続けるための動機づけが「機材」となっています。
昨年のデータを引っ張り出して機材の違いによる速度を比較してみますが、全てがノーマル仕様ではなくジテツウ仕様に仕上げているため、市販品をそのまま使っても下記の速度は出ません。
LOUIS GARNEAU LGS-XC CASPER (マウンテンバイク タイヤは26×1.25を使用)
→ アベレージ:21.76km/h (サンプル数:17)
GIOS ANTICO (20インチのミニベロ タイヤは20×1 1/8のスリックを使用)
→ アベレージ:22.28km/h (サンプル数:6)
Bianchi Lupo D (シクロクロス 手組ホイールに700x28cを使用)
→ アベレージ:23.05km/h (サンプル数:68)
Bianchi ROMA (クロスバイクをドロップハンドル化 手組ホイールに700x23cを使用)
→ アベレージ:24.02km/h (サンプル数:35)
サンプル数にばらつきはありますが、以上のように機材によって速度差が結構あります。同一の機材でアベレージを1km/h高めるのは非常に大変なことですが、機材を変えるだけで2km/h程度はすぐに差がつくという事例。
ではホイールだけ交換した場合はどうなるのか。特に必要も無いのに、ちょっと気になったホイールを昨年の11月に買ってしまったため、それをジテツウに投入して検証。
体調や風の影響でアベレージは結構変わります。よって使い始めて3日目くらいまでは手組ホイールとの違いが分からず、「そこそこ軽くてお買い得かも」という感想でしたが。。。
ディスクブレーキ仕様のロードバイク用ホイール「WH-RX31-CL」を使った場合
→ アベレージ:23.52km/h (サンプル数:14)
手組ホイールより0.5km/hダウンしています。両者ともタイヤはGP4000Sを使用。重量は手組ホイールとあまり変わりませんが、RX31には妙な抵抗感があり、廉価版ゆえにハブの回りが悪いのかもしれません。
WH-RX31に近いグレードがどれなのか分かりませんが、価格から判断するとWH-RS20-Aでしょうか。
WH-RS20-A
リム高 / 幅 24mm / 20.8mm
スポーク穴数 Front:16H Rear:20H
平均重量(QR/リムテープ含まず) Front:793g Rear:1055g
前後で1848g
定価:23,999円(税込)
WH-RX31
リム高 / 幅 24mm / 20.8mm
スポーク穴数 Front:20H Rear:24H
実測重量(リムテープ含む) Front:820g Rear:1030g
前後で1850g(リムテープは前後で40g?)
定価:25,047円(税込)
リムテープの重量を除けば、スポークの本数が多いのにもかかわらずWH-RX31はWH-RS20-Aより軽いようです。オンロード用途のディスクブレーキ用のリムならばもっと軽量にできるハズですが、価格との兼ね合いで“ちょこっとだけ”軽くしてあるのかもしれません。あと1万円上乗せしてもいいので、ホイール全体の重量を軽くして、さらにもう少し良いハブにしてほしいものです。
以上、重量が殆ど同じでもハブの性能の違いでアベレージが0.5km/hも差が出たというひとつのサンプルでした。
なお、ディスクブレーキ仕様の700cホイールの選択肢は非常に少ないため、完組ホイールの中から選ぶのならば「WH-RX31-CL」はお買い得だと思います。予算が4万円あるのならXTハブの手組ホイールをお勧めます。(5万円以上ならXTRハブでしょうか)