インスタ映えの島「佐久島」

なんとなく小学校の遠足で訪れた記憶がある「佐久島」ですが、本当に遠足で来たのが「佐久島」だったのかそれとも他の島だったのか分かりません。20数年前なら観光ガイド本に掲載されることはなかったであろう寂れた島が「佐久島」です。

国と県の支援を受けて「弁天海港佐久島アートフェスティバル」、そして「三河・佐久島アートプラン21」によって、寂れた島からインスタ映えの島へ華麗に変化した「佐久島」は、晴天の休日には島民の人口の数倍の観光客が訪れるほど賑わう島になっています。

「インスタ映えの島をサイクリングしよう」というつもりではなく、「ブロンプトンの旅」第二章の「離島めぐり」の一環で「佐久島」で走ることにしましたが、以前なら「歩くなんてとんでもない」と思えても、現在は20km程度なら無理なく歩けます。「佐久島」は小さな島ですので歩いても回れる広さですが、「自転車+写真撮影」の機材の検証を兼ねて、ブロンプトンを使います。


島内だけブロンプトンで走るでは「やっぱり自転車要らんかった」と成りかねないため、船乗り場まで自走します。9月に入ると天候不順が続いたため久しぶりの自転車です。


佐久島へ渡る9時30分の船は激混みするらしいので9時までにはチケットを買いたい。ブロンプトン弐号機で志貴野橋まで気合を入れて走った割には1時間要して、すでに汗だくです。矢作川の堤防道路を走るころにはすでに疲れを感じますが、残りの距離が分からないため小休憩を我慢して進みます。


8時50分、船乗り場に到着。まずをチケットを購入してからパッキングしますが…


写真には写っていませんが、9時00分には船待ちの大行列ができました。小さい会社だからなのか融通を利かせるようで、乗船待ちの人数次第で臨時便を出すみたいです。まずは先行して9時10分の臨時便が出航。ここで合流する予定だった「恵壱さん」はギリギリ間に合わず、次の臨時便に乗船。


見た目は“高速船”のように見えないため、ゆっくり進むのかと思ったら、これがまた気合を入れた全開走行という感じで、甲板の一番後ろに立っていると少し怖いくらいです。ちなみに朝の通勤ラッシュ列車なみの混雑具合です。自転車はそのまま持ち込み可能ですが、9時台の船は現実的には持ち込み不可能です。小さく折りたためる自転車のみです。クロスバイクを輪行袋に入れても置き場がありません。


一本後の船も定員いっぱいの様子というよりも定員に達した時点で出航しているのかもしれません。ここで恵壱さんと合流してさっそく撮影ポタ開始としたいところですが、すでに観光客が大勢出発しているため、時間差攻撃が必要です。


どうしようかなとゆっくり進むといきなり面白いものが現れました。最近ちょくちょくTwitterで見かける「BUBU」です。この「BUBU」にはナンバーがついているので展示物ではなく現役のようです。


ハンドルはスクーターそのものですね。小さい島の中で日常生活の足としてはちょうどいいかもしれません。屋根付きなら雨でも問題なし。


足回りはシンプルながらもしっかり作られているようです。

さて、一般の観光客が行きそうもない場所に立ち寄って団体さんとの時間差を作りますか。


海沿いの荒れた道をしたすら押し歩いてやってきたのが「大明神」なる場所ですが、あれ?地図とは少し景色が違います。想像するに、干潮の時に先の岩場まで歩いていくことができるような気がします。ちょっと面白い写真が撮れそうな予感がするので、次回は干潮の時間を調べておくことにします。


遠くに見えるは人気スポットの「おひるねハウス」です。第一陣の団体さんたちが「インスタ映え」を狙って写真を撮っていますね。今から向かえばちょうど空くかなと期待しましたが…。


第二陣の団体さんたちで賑わっていました。休日なら7時台の船を使うか、それとも平日でなければ「じっくり撮影を楽しみたい」は難しそうです。このようなロケーションなら個人的には「モデルさん」が欲しいです。撮りたいイメージはあります。

※この「ミニベロおやじ@悠遊写輪」は自転車ネタを扱うため状況説明の写真のみ掲載します。写真撮影ネタに関しては『青空写楽 : インスタ映えで有名になった「佐久島」で撮影三昧』に掲載します。


この先も激混みが予想されるため「黒壁の集落」を散策します。駐輪場が2か所用意されているため、必ず自転車を置いてから徒歩で周りましょう。


風景は「寂れた漁村」ですが、大勢の若者がレンタサイクルでぶらぶらしています。


ずらっと並ぶレンタサイクル。1日借りると1000円ですから、レンタサイクル屋さんは儲かりますね。1日で100台貸せば10万円ですから「“インスタ映え”ありがとう」といった感じでしょうか。


正午頃からは晴天の予報でしたがなかなか青空になってくれません。自走で帰るため夕方の船を使えないため、早く青空になって欲しいです。


たいして走っていなくても歩き回るだけでお腹が減ります。港側の食事処は混み合っているため、少し離れた場所にある「ほっこり島cafe」でお昼ご飯。一人で切り盛りしている小さいcafeのため食事の選択肢は少ないです。当たり外れがなさそうな「たこめし + あおさのみそ汁 (900円)」をいただきました。


食事をしている間に青空になってきました。いよいよ本格的な撮影タイムに突入です。今日は「E-PL7 + 単焦点」「E-M5 MarkII + ズームレンズ」の体制ですのであれこれ試せます


この「イーストハウス」もインスタ映えスポットです。モデルを使って撮影会をやっているグループもいたように「絵」になる場所ですが、観光客が多い日に場所を占有するような撮影会はどうなんでしょう。


「アート」がなくても「男子岩(おんぞいわ)」のようにそれなりに景色を楽しめる場所もあります。


「むらさき色の海岸」と書かれた看板があったため立ち寄ってみました。なぜ紫色なのかは写真撮影ネタで扱います。


14時台の船までに時間があったため、インスタ映え目的の観光客が行きそうもない島の北側を走ります。終盤になってようやくサイクリングらしくなりましたが、小さい島ですからあっという間に終了です。実は、この周回道路は島を周回していません。いきなり打ち止めになっていて、ハイキングコースをひたすら押し歩きになるため、押し歩きしたくない場合はUターンして、来た道をそのまま戻った方が早いです。


青いダホンと赤いブロンプトン。軽装備なダホンに比べて、ブロンプトンの場合は近場のポタリングでも自転車旅と同等の装備が必要になるため、どうしても重くなります。修理道具一式、チューブ2本、予備タイヤ etc


「一色 → 佐久島」は9時台が混み合うように、「佐久島 → 一色」は14時台がとても混みます。なぜならば13時台に1便もなく、島をぐるっと周ると4時間くらいがちょうどいいため、来る時間が同じなら帰る時間も同じになる可能性が高いです。ということで定員に達した時点で臨時便は就航します。


荷物が多い場合は1便遅らせて列の先頭付近に並んで荷物置き場を確保する必要があります。タイミング的にギリギリ乗船できそうでも、荷物を担いで激混みの中に入ることはやめましょう。ほとんどの人がカメラしか持っていないという超軽装備です。

本日の距離84.8km、獲得標高277mでした。自宅から船乗り場まで往復で70kmですので佐久島内で約15km。まともに走ったのは10km未満かもしれません。1日の走行距離が少ないわりに自宅まで残り10kmで力尽き、時速20km未満でなんとか帰宅。全所要時間が10時間ですから昼食の「タコ飯」だけでは足りなかったようです。

次回は自転車無しでもっと撮影を楽しむ予定です。



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