いつかは行ってみたかった伊豆大島

二十数年前から「いつかは伊豆大島に行ってみたい」と思いながらも、なかなか実行に移せていませんでした。学生時代、そして就職後の数年間、日本全国あちこち出かけました。その大多数は「自分の車」を使ったドライブです。単なる観光ではなく、ドライブというものは自分の車で走ることに意義があるため、レンタカーの使用は「沖縄」だけです。

地図では近くに見えてもなかなか行けなかった「伊豆大島」、その理由は車の持ち込みが不可能だからです。だからといってレンタカーを借りてまで走りたいとは思えず、観光ツアーでは有名どころを3箇所回って、伊豆大島を分かった気になる程度です。

あれから二十数年後、「ブロンプトンで日本全国制覇」を始めたことで、ブロンプトンがあれば日本全国どこでも行けるようになりました。鉄道、飛行機、フェリー、さらに高速船…

伊豆大島へは熱海から高速船が出航しているため、ブロンプトンの持ち込みができるのか調べてみたところ「3辺の合計が180cm以下」ならOKとのこと。あれこれ装備を付けて肥大化したブロンプトンても3辺の合計は150cm以下ですので、余裕でクリアです。(島内の路線バスも同条件で持ち込みが可能)

ブロンプトンのお陰で、長年の念願だった伊豆大島へ椿の開花時期に合わせて行くことができる…

当初の予定では熱海まで新幹線で移動、そのまま高速船で伊豆大島に渡り、1泊2日で観光サイクリング、そして熱海に戻り新幹線で帰宅というスケジュールを組みましたが、東伊豆エリアも走ってみたいと余計なことを思いついたことで、内容満載とはいえ、ブロンプトンらしくない厳しいスケジュールとなったのです。

今回の遠征の走行マップ

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初日は新幹線+在来線+伊豆急行で河津駅まで移動。三河安城駅発の7時2分の「こだま」に乗っても河津駅着が10時17分ですから、必然的にスタート時刻はこれが最速。初日は移動があるため、走行に使える時間が限られます。15時15分の熱海発の高速船に乗る必要があるため、乗船場へは14時45分までに到着する必要があります。

例年の統計データによると河津桜の見頃には少し早いけど、3分咲き程度にはなっているハズでしたが、ものの見事に咲いていません。1分咲きどころか0.1分咲きかもしれません。2月中旬以降、もしかしたら下旬が見ごろかもしれませんね。

河津から熱海へ向かってひたすら走り続けるのは「なんだかな~」という雰囲気がするため、途中の城ヶ崎の絶景を堪能していたらあっという間に時刻は過ぎ、時間的にかなりピンチ。城ヶ崎からは気合を入れて走るも荷物満載のブロンプトンでは自分の感覚と速度が一致しません。気合を入れたらそれが速度になるという軽装備のロードのようにはいかないところがツライ。とにかく時間ばかり気にしながら走り続け、14時45分、乗船場に到着。奇跡的に予定通りとなりました。

高速船に乗れば、あとは宿の近くの港に到着。日暮れまで海沿いをブラブラすればいいかと思っていたら、なんと風向きの関係で島の東側の港に着岸。どうやら当日の風の関係で西(元町港)と東(岡田港)のどちらが発着港になるのか決まるらしい…

強い西風が吹く中を夕日を見ながら伊豆大島サンセットパームラインを走りました。西側の港に着いて食料の調達を済ますころには真っ暗になり、宿を見つけるのに一苦労どころか大変な苦労を強いられました。楽天に掲載されている電話番号も住所のアテになりません。

二日目は待望の「伊豆大島観光サイクリング」で、ぐるっと反時計回りに島を周ります。波浮港周辺を観光してから椿祭りのメイン会場になっている大島公園へ向かうと、ちょうど「ミス椿の女王コンテスト」の最中でした。ここで軽めの昼食タイム。

そしてメインイベントの「三原山ヒルクライム」を堪能。三原山へのアタックルートは3本ありますが、北側からの三原登山道を上ってみましたが、ブロンプトンでは非常に過酷なコースでした。

伊豆大島で2泊する理由は、朝から夕方まで時間をめいいっぱい使いたかったからです。時刻は午後2時少し過ぎ、ここからは徒歩で三原山の火口までハイキングを楽しみますが、歩くための筋肉は鍛えられていないため、自転車を走らせるよりも疲労感いっぱい。

三日目、朝7時30分の時点では発着港が不明。9時50分の高速船に乗るためには9時20分頃に乗船場に行きたい。さてどららの港なのでしょうか。どちらになってもいいように中間地点で時間を潰すことにして宿を出発。道沿いの椿を見ながらあちこちぶらぶらしていると8時30分ごろに島内放送が入り、東側の港(岡田港)とのこと。9時頃には乗船場に到着して、高速船が入港するのを待ち構えて激写。

熱海に戻っての楽しみは「熱海桜」です。こちらは例年のデータでは既に見頃時期を過ぎているハズでしたが、見ごろはもう少し先という雰囲気で1週間後でしょうか。ところが桜祭りは今日でオシマイですから主催者側は複雑な心境かもしれませんね。

そして花鑑賞のラストを予定していた小田原の「曽我梅園」は、梅祭りの最中なのに全く開花していません。観光客は大勢訪れていますが虚しさを感じます。ぐるっと梅園を周ってみると、とにかく広いことに感動すら覚えます。満開になったらとても素晴らしい風景を拝めるのでしょうね。おもいっきり落胆していると、ブロンプトンを持っているというオジサンに声を掛けられ、しばし談笑。おじさんから二ノ宮の菜の花が素晴らしいという情報を頂いてさっそく移動開始。

二宮町の「吾妻山公園」の階段をテンポよくちゃちゃと上り終わると、絶景が待ち構えていました。なんと素晴らしい、これは今回の遠征のラストを飾るのに相応しい風景です。在来線で小田原に戻り、そして新幹線で三河安城駅へ。午後7時頃には自宅に到着。終わりよければ全て良しといった雰囲気の伊豆大島&東伊豆遠征でした。

レポート
伊豆特別編「伊豆大島と東伊豆の花巡り」



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