坂好き大集合の本宮山ヒルクライム

本日は待ちに待っためばる君さん主催の「チャリティ本宮山ヒルクライム」の開催日です。チームめばるーず、東京から遠征されたMuirwoodsさん、そして愛知県、岐阜県いたるところから剛脚自慢が大集結して、本宮山の頂上目指して気合を入れて上るわけですから、単独で走ることが多い私としてはドキドキワクワクに加えて「完走できるのだろうか」という不安感を持ちながらイザ出撃。

本日のコース

チームめばるーず御一行様の集合場所は三河安城駅となっていますが、私は我が軟弱チームのメンバーと合流するため「渡橋」へ向かいます。今日の天候がイマイチ読めないため、シルキードライの下着+薄手の長袖ジャージ+半袖ジャージ+ウインドブレーカーを着こんで出発。(ウインドブレーカーは風の抵抗が大きいため途中で脱ぐ)


順調に進み7時15分くらいに渡橋到着。間もなく同行のN君とS君も到着して、恒例となりつつある「お互いの自転車の重量チェック」をやってみると、N君のロードはますます軽量化が進んでいるようだ。ところがS君の超軽量ロードはデフォルト状態でむちゃくちゃ軽い(後日、元の持ち主に聞いたみたところ「あれは“ランス”モデルだよ」とのこと。うへっすごいロードなんだ)。これ以降、本日の写真は殆どありません。走行ペースが速すぎて写真を撮る余裕など全くなかった…


正確な時間は分かりませんが、たぶん7時40分頃でしょうか、ものすごいスピードで渡橋手前の坂を上ってくるロード集団。もちろん、チームめばるーず+Muirwoodsさん御一行様です。さらに超剛脚のkimisueさんが“さりげなく”ご同行されているとなると、これはかなり大変なことになるのでは? という予想は当然ながら“それは当たり前”状態になるのです。

岡崎市内を抜けるまでは、「いつもより速いペースだけど列車に乗せてもらっている間はなんとか着いていける」でしたが、「走りやすい区間」に入った途端にkimisueさんが前に出る。「!!!!!」嫌な予感。私の後ろに着いているN君に「たぶんスピードアップするよ~」と告げた途端に「なんじゃこりゃ~(心の中の叫び)」と列車の速度がガンガン上がっていく~~~。列車から落ちたら二度と追いつけないため、必死にくらいついていくしかありません。ここでジテツウトレーニングの「6秒ルール」が役に立つ。少し遅れても6秒間だけ速筋を使って列車に追いつく、再び遅れても6秒以内に追いつく、それの繰り返し。そしてアップダウンの連続区間は上りで追いつく作戦に変更。ペースアップ後はずっと心拍数が170を超えているので、「このままじゃ、やばい…」と危険を感じたころ、剛脚さんたちのお遊びタイムが終了したのか分岐点で小休憩タイム。あれま我がチームの二人が見当たりません。再び集団が揃ったところで、ようやく普通の速度に戻ってコンビニへ移動。まだ準備運動区間だというのに、エネルギーをかなり使ってしまったため、ビタミンCと糖分を補給。ここから新城までの区間にはいくつかの上り区間がありますが、集団がばらけない程度のちょうど良いペースを保ちつつ、めばる君さんが先導。追い風ということもあって、このくらいなら大丈夫かもと安心したものの、あれま、またもや我がチームの二人が遅れている…


新城のコンビニに到着。本宮山ヒルクライムに参加されるメンバーが続々と集まってきます。皆さん、見るからに速そうです。人もバイクも。ずらっと並んだバイクの合計金額っていったいいくらになるんだろう。(ちなみにここまでのアベレージは約27km/h。初めて見た数値)


全員そろったところで本宮山ヒルクライムのスタート地点に移動。


めばる君さんの人徳を示すかのように本日の参加人数は26名だそうです。これだけの坂好きを集めてしまう「めばる君さん」は坂好きにとっては教祖様ですね。

教祖様から簡単な注意事項の説明を受けたのち、亀さんグループ、兎さんグルーブに分かれて各自のタイミングでスタート。もちろん私は亀さんグループですが、先日の「段戸山ヒルクライム」の実走データから本宮山のシミュレーションをした結果「54分」が本日の目標値です。単純に標高差を基にペース配分としては前半パートを30分、後半パートを24分としました。特に前半パートを30分を超えないことが最低ノルマです。それすらクリアできないとなれば、モチベーションを維持できないため、後半パートがボロボロになってしまいます。先行した亀さんグループの人たちに遅れないように、とにかくひたすら上り続けるのですが、心拍数が常に173を超えていてアラームが鳴りっぱなしです。このままだと前半だけで終わってしまいそう…。

和田の交差点でようやく亀さんグループの集団に追いつき、タイムを確認すると「29分くらい?」。やった、なんとか苦しい区間を乗り切ったゾ。私は本宮山の前半パートのような上りが苦手です。ハイケイデンスで上るにはキツイ、ダンシングを発動させるほどの斜度ではない、トルクを掛けてシッティングで上り続けられる距離ではない、なんだか全てが中途半端。決め手がないため、どうしてもタイムを削ることができない。単独で走るとかならず「めちゃめちゃ遅い」となるのが本宮山の前半パート。今日は先行する集団がいるため、「置いて行かれないこと」だけを目標に黙々と上り続けた結果、予想よりは少し良いペースで上ることができました。

さて、いよいよ後半パート突入です。私としては「激坂、きた~」という感じで、いっきにモチベーションが高まり、パワー全開。決して速く走れるわけではないのですが、“相対的”に判断すれば、亀さんグループの中では後半パートを得意としているハズです。よって最初から後半パート勝負と決めていました。あちこちの山間地を走り回っているため、勾配10%程度の坂なら「いつものこと」ですから、「坂を見てテンションダウン」ということはありません。逆に勾配がキツイ方がパワーが出やすいため平均登板距離を稼ぐことができます。

といっても、亀さんグループの皆さんも強者が多くて、あっさり逃がしてくれません。常に心拍数が180を超えているという過去最高の頑張り(むちゃ?)でひたすら山頂を目指します。そしてラストの緩い上り区間でハイケイデンスクライムでスプリントを仕掛けて、ようやく後続を引き離しゴール。

タイムは「50分4秒」…

うわっあと5秒か。5秒削っていたら50分の壁を破っていたんだ。といっても、予想より4分くらい縮めることができたというのは、大勢で上ったことよる「モチベーションの維持」が大きい。心拍数を気にしながら走り続ける単独では決してここまで頑張ることはできない。


登頂後、まったり過ごす参加者たち。激速で上り終えた兎さんグループ。最後まで諦めずに上り終えた亀さんグループ…………。あれ、うちの二人はどこに行った? いつまで待っても現れません。そろそろ集合写真を撮って、下山しようかという雰囲気ですが、現れる気配がありません。皆さん、寒い中を待たせて申し訳ありません。そろそろタイムリミットかと思われた時、よろよろと倒れそうになりながらS君がゴール。アスリート君とはいえ、冬の間ずっと冬眠していたツケは大きかったようですね。


そこから数分待つが、クライマーであるハズのN君は現れず。どこかで倒れている可能性があるため、集合写真を撮った後、S君と二人で捜索へ向かうが、見つかりません~。歩き続けても「和田の交差点」までは辿りついているハズ。あれこれありましたが、なんとかN君に連絡をとるとなんと「道の駅に向かっています」とのこと。どうやら他にも脱落した人がいたようで、脱落組は上るのを諦めて、道の駅に直行することになったらしい。うへ~、本宮山頂上から北側へ向かって道の駅へ行くのなら、ほとんど下るだけですが、和田の交差点まで戻ってから道の駅へ行くのは結構疲れますよ。悪い予感は当たるもので、S君は既に脚が終わっているようで、ちょっとした上り区間ですら苦しんでいます。ここで冬の間のトレーニングの差が出たようで、まだ私は遅いなりにも走り続けることができます。


道の駅でN君と合流するが、ここでN君とS君は「リタイア宣言」発動。岡崎方面へは田原坂の頂上まで少し上れば、あとは田原坂をいっきに下り、そこからは若干の下り基調で岡崎市内まで行けます。「それじゃ二人とも気を付けてね~(次回までに鍛えておいてね)」と二人とお別れして、三河湖へ向かう集団に混ざって私は北上するが…。うへっ、本宮山を上った後に走るペースではないですよ。ここでちぎれるわけにはいかないため、列車にくっついていきます。そして三河湖の湖畔道路に入れば先頭グループに混ざって快適に走り続けます。アップダウンコースも集団で走ると良い感じのペースで走れるようで、アウターでずっと行けました。単独では考えられない「ロードらしい速度」。


「昼食には『肉』を食べたいという」リクエストに応えていただき、「三河路」で昼食タイム。


これぞ自転車乗りのための昼飯という感じの「シシ味噌煮込みうどん(1400円)」をいただきます。イノシシの肉はちょっと固めで歯ごたえ十分。「味噌煮込みうどん」としても美味い。量に関しては普通の人なら十分かもしれませんが、自転車乗りには「大盛り」が欲しいところ。この後は下り基調になるため、気持ちよく走り続けます。列車に乗っていれば20~30%くらい労力が軽減されるため、そのくらいの脚力差があってもなんとか着いていけるので助かります。


岡崎公園の桜を見てもらいたかったため、岡崎市内を通り抜けるコースを変更してもらいました。花見客が多すぎて自転車でぶらぶらするという雰囲気ではありませんが、水面に映りこむ桜が奇麗でしょ。

そして渡橋からは三河安城駅目指して西へ西へと走ります。列車を牽くめばる君さんは“余裕たっぷり”だそうですが、二番手を走る私は「いっぱいいっぱい」でした。平地を速く走るコツが未だに分からない…。遅れないために速筋を使う頻度が多くなって、筋力疲労が溜まっていく。ほどなく三河安城に到着。記念写真を撮ってMuirwoodsさんをお見送りして解散。

今日の平地を走った感覚を忘れないために、三河安城から自宅まで、いつもよりハイペースで走ってみたものの、やはり単独ではあのスピードは出ませんね。列車に落とされずに走ることができたのは、ペースを抑えていただいていたことと、デュラのホイールのお陰です。「踏み出しの軽さ」の効果は絶大。そして、最後まで脱落せずに走ることができたのは「冬のトレーニング」の成果でしょうか。まさに『練習は嘘をつかない。』ですね。現時点でチームめばるーずの皆さんとのレベル差が20~30%くらいありますが、「4週間で1000km+10000m」を続けていくことで少しでもその差を縮められることを信じて続けていこうと改めて誓った一日でした。

参加された皆さん、お疲れ様でした。めばる君さん、Muirwoodsさん、ありがとうございました。

午前6時45分出発、午後6時15分帰宅。走行距離は約151km(獲得標高:1617m)でした(アベレージは24.4km/h)。



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